1220系 電車 (1220けいでんしゃ)とは、近畿日本鉄道 (近鉄)が保有する一般車両(通勤形電車 )である。本稿では、1230系 および1020系 およびその派生系列についても記述する。
概要
1984年 に登場した1420系 は近鉄では初採用のGTOサイリスタ素子 を搭載したVVVFインバータ制御 の試作形式として投入され、大阪線にて長期的な試験運用が行われたが、この結果を基に標準軌 線用の量産型として登場したのが1220系 であり、その標準軌線共通仕様の1230系 ・1020系 に続いている[ 2] [ 3] 。
いずれの形式も1400系 ・8810系 で確立された車体デザインを概ね踏襲し、車体構造では同時に登場した1422系 と同様に、最大車体幅2,800mmの大型車体を採用して[ 3] [ 4] 、1420系以前の従来車の鋼製から裾を絞ったアルミニウム合金 車体に仕様変更されている[ 4] 。安定した大型アルミ押出材の供給が可能となり、構体の組立工数の削減が可能になったためであり、特急車と急行車の5200系 を除き、その後の車両にもこのアルミ車体 は採用され、近鉄のVVVFインバータ制御車の標準仕様となっている[ 4] 。
車内インテリア面では内装材は1420系 と同様にサンドウェーブ柄の化粧板 に、マルーン調の床材を引き続き採用しているが、ロングシート の仕様は本形式の前年に製造された3200系 や6400系 と同様のひじ掛けが化粧板仕上げとなった新しいものに変更されており、これらの車内デザインは2000年 に登場するシリーズ21 まで近鉄一般車 の標準仕様となった。
1220系
近鉄1220系電車
近鉄1220系電車(1221F)
(2006年6月11日
大阪上本町 駅)
基本情報 製造年
1987年 製造数
3編成6両 投入先
大阪線 ・山田線 ・鳥羽線 ・名古屋線 主要諸元 編成
2両編成 編成定員
272名 車両定員
136名 自重
38.0 t (Mc車) ・31.0 t (Tc車) 編成重量
69.0 t 車体高
4,050 mm [ 1] 台車
Mc車:KD-95 [ 1] Tc車:KD-95A [ 1] 主電動機
MB-5023-A [ 1] 歯車比
6.31 制御装置
VC21:VF-HR-111 その他:VF-HR-115 備考
電算記号:VC テンプレートを表示
1987年 3月に登場した2両編成のVVVFインバータ制御車[ 1] [ 3] [ 4] 。最大車体幅は2,800mmで[ 3] 、裾を絞ったアルミニウム合金車体を採用[ 4] 。制御装置 のメーカーを除く仕様は1422系 と同一である[ 1] [ 4] 。3編成が製造されたが[ 3] 、増備車は後述する標準軌全線共通仕様の1230系 に移行した[ 1] 。電算記号はVC [ 5] 。
2019年4月現在、全車が大阪線 高安検車区に所属する[ 6] 。なお、1998年 時点では名古屋線 の所属であり[ 7] 、名古屋線や山田線 を中心に運用されていた。
主要機器・性能
本系列では日立製作所 製のGTO素子によるVVVFインバータ装置を搭載する[ 1] [ 3] [ 4] 。主電動機 は三菱電機 製のMB-5023-A型で[ 1] 、モーター 出力165kW[ 1] 。歯車比 は6.31(16:101)に設定されている。
台車 は両抱き踏面ブレーキ 式シュリーレン台車である近畿車輛 製KD-95系を装着する[ 1] 。性能面では、起動加速度 2.6km/h/s、減速度4.0km/h/s、最高速度110km/hを確保している。
改造
近鉄各路線のGTO-VVVFインバータ制御車と同様に、以下の改造が施工されている。
車体連結部の転落防止幌設置
ク1320形運転室側の車椅子スペース および手すり整備
簡易内装更新
車体側面のVVVFマーク撤去
また、2023年 8月頃からは以下の改造も順次施工されている。
前面の転落防止幌設置
内装更新
防犯カメラ 設置
行先表示のLED化
1230系
近鉄1230系電車
近鉄1233系電車(1252F)
(2024年10月13日
鶴橋駅 )
基本情報 製造年
1989年 - 1998年 製造数
46編成92両+車籍編入車1編成2両 投入先
(近畿日本鉄道 )難波線 ・大阪線 ・奈良線 ・京都線 ・橿原線 ・天理線 ・山田線 ・鳥羽線 ・志摩線 ・名古屋線 (阪神電気鉄道)本線 ・阪神なんば線 主要諸元 編成
2両編成 車両定員
149名 自重
38.0 t (Mc車) ・31.0 t (Tc車) 編成重量
69.0 t 車体高
1231F・1232F:4,050mm 1233F〜1276F:4,030 mm 1277F:4,032mm 台車
Mc車:KD-96/KD-96B/KD-306B/KD-306H [ 2] Tc車:KD-96A/KD-96C/KD-306A/KD-306I [ 2] 主電動機
MB-5035-A(1231F - 1270F・1277F)[ 2] MB-5035-B(1257F・1271F - 1276F)[ 2] 歯車比
5.73 制御装置
VF-HR-123 [ 2] 保安装置
近鉄型ATS 阪神型ATS(1271F以降) 備考
電算記号:VC(大阪・名古屋線) VE(奈良・京都線) テンプレートを表示
1989年 7月に登場した、標準軌全線共通仕様のVVVFインバータ、アルミ 車体の2両編成の車両である[ 2] [ 7] [ 4] 。1220系 をベースに、大阪・名古屋線と奈良・京都線の間の車両転配を円滑に行えるように車体設計・機器類の配置を可能な限り共通化した標準軌全線共通仕様に設計変更されている[ 4] [ 7] 。
電算記号は奈良線・京都線所属車ではVE [ 8] 、大阪線・名古屋線所属車ではVC とされた[ 5] 。新造されたのは1276Fまでで、1277Fは後述するように1026系 1030Fが編成替えに伴い、先頭車のみが改造・改番の上編入されたものである[ 4] 。
車体・走行機器等
1230系列 では台車 は、21000系 にならってホイールベース (台車軸距 )を、従来車の 2150 mm から 2100 mm に変更した新設計の空気バネ台車KD-96形、後期型ではボルスタレス台車のKD-306形を採用している[ 2] 。主電動機は中期型まではMB-5035-A型[ 2] 、後期型ではMB-5035-B型を[ 2] 、歯車比を1220系 の6.31から5.73に変更し、以上の機器構成はシリーズ21 登場前まで標準軌VVVF一般車両に採用されている。
1231F、1232Fの2編成は1220系 、1224F、1225F として製作されている途中での仕様変更に対し[ 4] 、1233F以降は仮称1230系 として設計当時からの仕様変更のため、純粋な派生系列ではあるが、1233F以降の車両を1233系 と呼ぶことが多い[ 2] [ 4] 。これに関連して、1224F 、1225F 製作時の当初の計画では、奈良線に投入する最初の新造車5編成の車両形式を仮称1230系 1231F - 1235F と予定していたが、1220系 、1230系 関連の計画変更で1233系 1233F - 1237Fとなっている[ * 1] 。
1230系 、1233系 以外にも1240系 、1249系 、1252系 、1253系 、1254系 、1259系 と細かく分類されることがあり、1255F以降の車両は1252系 および1253系 として製造されており、新造当時でも1252F - 1277Fは結果的に3形式が入り乱れていた[ 4] 。
1233系 (1989年 7月に登場、1233F - 1239F・1241F - 1248F)
当初から共通仕様の下に設計した車体(新アルミ材を採用)に[ 9] [ 7] [ 4] 、新仕様台車 をさらに改良したKD-96B形(M)、KD-96C形(T)となり[ 4] 、運転台 後方に車いすスペースを整備。
1249系 (1992年 2月登場、1249F - 1251F)
1252系 (1993年 3月登場、1252F・1258F・1262F - 1264F・1270F - 1277F)
1253系 (1993年 3月登場、1253F・1255F - 1257F・1260F・1261F)
1254系 (1993年 3月登場、1254Fのみ)
以下は後年の改造で生じた形式である。
1240系 (2001年 4月登場、1240Fのみ)
1259系 (2003年 登場、1259F・1265F - 1269F)
改造・更新
近鉄各路線のGTO-VVVFインバータ制御車と同様に、以下の改造が順次施工されている。
車体連結部の転落防止幌設置
バリアフリー対応改造 (2021年4月現在、1233F - 1239F・1241F - 1247F・1249F - 1259F・1261F - 1277Fに施工[ 12] [ 13] [ 14] [ 15] [ 16] [ 17] [ 18] )
ドアチャイムおよびLED式(2016年度以前[ 15] )または液晶式(2018年度以降[ 16] )車内案内表示器の整備、ク1330形先頭連結部の連結部注意喚起スピーカー設置
車体側面のVVVFマーク撤去[ 4]
簡易内装更新
また、2024年 1月頃からは以下の改造(A更新と呼称)も順次施工されている。
前面の転落防止幌設置
内装更新
防犯カメラ 設置
行先表示のLED化
A更新が施工されたVE33編成
名古屋線ワンマン運転対応改造
名古屋線所属の1230系列 のうち、2019年4月現在で1231F・1232F・1240F・1259F・1265F - 1269Fの9編成に運賃車内収受式ワンマン運転対応工事が施工されている[ 19] [ 20] 。改造内容は乗務員室運転士側窓ガラス の茶色化と車外スピーカー取り付け、運賃表示器 と運賃箱 の設置、車内通報装置の移設である。初期に改造された1231F・1232F・1240Fでは乗務員室仕切り窓の小型化が行われた。2000系 や1201系 1201F - 1204Fとは異なり、車外スピーカーはクーラーキセに設置されている。1233系 1240Fと1253系 1259F・1265F - 1269Fはワンマン改造によりそれぞれ1240系 ・1259系 に系列変更しているが[ 4] [ 19] [ 20] 、1231Fや1232Fは元々2編成しか在籍しないため系列名変更は行われていない。1231F・1232Fは2000年 11月に、1240Fは2001年 4月に[ 4] 、1259Fは2003年 に[ 4] 、1265F - 1269Fは2007年 - 2008年 3月にかけて改造されている[ 4] [ 19] [ 20] 。ワンマン表示は方向幕 による「ワンマン普通○○」の表示と電光式ワンマン表示器が混在している。
阪神線相互直通対応改造
奈良線所属の1252系 のうち、2019年4月現在で1271F - 1277Fの7本が阪神線相互直通対応となっている。改造内容は5800系に準拠している。また、2008年 8月に1253系 1273F・1275Fが阪神尼崎車庫 に陸送され試運転と乗務訓練が行われた[ 21] 。相互直通対応編成は蝶々に類似したマークを前面運転台 下窓と側面乗務員室扉横に貼り付けられている。2009年 3月の乗り入れ開始時点では1271F - 1276Fのみ阪神線直通改造がされていたが、2012年 3月のダイヤ変更で阪神線相互直通列車が増発されたことに伴って1277Fも追加で改造された[ 12] 。これら改造済み編成の系列名変更は行われていない。
近鉄1230系の簡易内装更新後の車内 床材と座席のモケットが変更されている
近鉄1240系1240Fのワンマン改造後に設置された運賃箱・運賃表示器(2015年1月現在、運賃表示器は
液晶 式に換装済)
近鉄1233系1238Fの乗降口上部に設置されたLCD
編入
1252系 1277Fは、1026系 1030Fと1026Fの編成組み換えにより発生した先頭車2両を改造、改番して編入された編成であり、当初から1252系 として製造されていない。[ 4] また、1252系 の車体高が4,030mmに対し、本編成は1026系が種車のため、4,032mmとなっており、わずかに1277Fの方が車体高が高い。
配置
2024年4月現在の配置検車区は以下の通り[ 6] 。
高安検車区
1253F - 1257F・1260F・1261F
明星検車区
1231F・1232F・1240F・1259F・1265F - 1269F
富吉検車区
西大寺検車区
1238F・1239F・1241F・1244F - 1246F・1249F - 1252F・1258F・1262F - 1264F・1270F
東花園検車区
1233F - 1237F・1271F - 1277F
転属
1998年 4月時点では高安検車区 に1253F・1254Fが[ 22] 、明星検車区 に1231F・1232F・1240F・1242F・1243F・1247F・1248F・1255F - 1257F・1259F - 1261F・1265F - 1269F[ 23] 、西大寺検車区 に1233F - 1239F・1241F・1244F - 1246F・1249F - 1252F・1258F・1262F - 1264F・1270F - 1277Fが配置されていた[ 24] 。
2012年 3月に1247F・1248Fが[ 12] 、2014年 9月に1260Fが富吉検車区 に転属している[ 13] 。
2014年 9月には前述の1260Fと交換する形で1261Fが高安検車区に転属した[ 13] 。
2012年 3月には1277Fが後述の阪神線相互直通改造に伴って2012年 3月に東花園検車区 へ所属変更された[ 12] 。
事故
大阪線所属の1257Fは、2009年 2月27日に大阪線東青山駅 構内で発生した脱線衝突事故 の影響で、車体や走行機器などが損傷した。特に電柱に激突したモ1257形の車体や台車 、VVVFインバータ装置などが大きく破損[ 25] したため、修繕のために五位堂検修車庫 にて長期休車になっていたが、2010年 10月20日に営業運転に復帰している。
アートライナー
1266F 三重県×ミジュマル
系列別分類
大阪線・名古屋線系統
系列
編成名
電算名
ク1320 (Tc)
モ1220 (Mc)
1220系
1221F - 1223F
VC21 - VC23
1321 - 1323
1221 - 1223
1230系
1231F - 1232F
VC31 - VC32
1331 - 1332
1231 - 1232
1233系
1242F・1243F 1247F・1248F
VC42・VC43 VC47・VC48
1342・1343 1347・1348
1242・1243 1247・1248
1240系
1240F
VC40
1340
1240
1253系
1253F・1255F - 1257F 1260F・1261F
VC53・VC55 - VC57 VC60・VC61
1353・1355 - 1357 1360・1361
1253・1255 - 1257 1260・1261
1254系
1254F
VC54
1354
1254
1259系
1259F・1265F - 1269F
VC59・VC65 - VC69
1359・1365 - 1369
1259・1265 - 1269
奈良線・京都線系統
系列
編成名
電算名
モ1230 (Mc)
ク1230 (Tc)
1233系
1233F - 1239F ・1241F 1244F - 1246F
VE33 - VE39 ・VE41 VE44 - VE46
1233 - 1239 ・1241 1244 - 1246
1333 - 1339 ・1341 1344 - 1346
1249系
1249F - 1251F
VE49 - VE51
1249 - 1251
1349 - 1351
1252系
1252F・1258F 1262F - 1264F 1270F - 1277F
VE52・VE58 VE62 - VE64 VE70 - VE77
1252・1258 1262 - 1264 1270 - 1277
1352・1358 1362 - 1364 1370 - 1377
1020系
1991年 11月に登場した、日立製GTO素子インバータ装置を採用する1230系 列の4・6両編成仕様である[ 32] [ 7] [ 4] 。電算記号は4両編成ではVL [ 33] 、6両編成ではVH である[ 33] 。1035Fで生産を終了したが、後年1030Fが欠番となっている(後述)。
増備車
1020系 においても1026F以降の編成を1026系 (1993年 9月登場[ 11] [ 4] )と分類されている[ 32] 。4両編成の一部は後述のワンマン運転対応改造によって1021系 ・1031系 が登場している(この改造により1020系 は形式名としては消滅[ 4] )。
1996年 8月以降の増備車では乗務員室仕切り窓が小型化された。1998年 の増備車では当初から連結側に転落防止幌 を装備し、乗降扉上部の雨樋 設置・床面のノンスリップ加工が施されている。
走行機器・性能
基本設計は1230系 1233F以降の車両に準拠するが、モ1096形のパンタは2基搭載されているのに対し[ 24] 、モ1020形、モ1026形、モ1070形、モ1076形のパンタは1基として編成内に母線を引き通した[ 24] [ 4] 。これは集電装置 間隔を30メートルに抑えるためであるが、それぞれもう1基追加出来る設計となっている。
1026F以降の車両の変更点は、台車 を空気ばね 台車から、ボルスタレス台車に変更し、Tc・T車はディスクブレーキ(1軸1ディスク)を装備[ 32] 。補助電源装置もSIVを東芝 製GTO素子のBS-484Q形 (70kVA) とし、編成内での補助電源引き通しを行うことにより故障の際のバックアップ機能を持たせてある点である[ 32] [ 4] 。また、サ1196形とモ1096形の間には簡易運転台 が設けられている[ 24] [ 4] 。
組成変更
2002年 、1030Fの中間車サ1180・モ1080をそれぞれサ1196、モ1096に改番して1026Fに組み込まれた[ 4] 。この2両には他のサ1196形とモ1096形と異なり簡易運転台 は付けられていない[ 4] 。
残りの先頭の2両モ1030・ク1130はモ1277・ク1377に改番され、2両編成の1277Fとして1252系 に編入された[ 4] 。
製造直後の編成表
系列
編成名
電算記号
モ1026 (Mc)
サ1176 (T)
モ1076 (M)
サ1196 (T)
モ1096 (M)
ク1126 (Tc)
1026系
1026F 1030F - 1035F
VL26 VL30 - VL35
1026 1030 - 1035
1176 1180 - 1185
1076 1080 - 1085
1126 1130 - 1135
1027F - 1029F
VH27 - VH29
1027 - 1029
1177 - 1179
1077 - 1079
1197 - 1199
1097 - 1099
1127 - 1129
組成変更後編成表
系列
編成名
電算記号
モ1026 (Mc)
サ1176 (T)
モ1076 (M)
サ1196 (T)
モ1096 (M)
ク1126 (Tc)
1026系
1026F - 1029F 1035F
VH26 - VH29 VL35
1026 - 1029
1176 - 1179
1076 - 1079
1196 - 1199
1096 - 1099
1126 - 1129
1035
1185
1085
1135
1031系
1031F - 1034F
VL31 - VL34
モ1031 (Mc)
サ1181 (T)
モ1081 (M)
ク1131 (Tc)
1031 - 1034
1181 - 1184
1081 - 1084
1131 - 1134
配置
2019年4月現在、在籍する全編成 (4両編成10本40両と6両編成4本24両) が西大寺検車区に配置されている[ 6] 。
改造・更新
近鉄各路線のGTO-VVVFインバータ制御車と同様に、以下の改造が順次施工されている。
車体連結部の転落防止幌設置
バリアフリー対応改造[ 12]
ドアチャイムおよび車内案内表示器の整備、ク1120形先頭連結部の連結部注意喚起スピーカー設置[ 4]
車体側面のVVVFマーク撤去[ 4]
簡易内装更新
1998年 から1999年 にかけて、1033Fにシングルアームパンタグラフ を搭載した走行試験が行なわれたが[ 4] 、現在は元の下枠交差形のパンタグラフに戻っている。その後、「シリーズ21 」各系列や21020系 以降の特急車両で採用された[ 4] 。2019年 、次は1032Fに2024年 、次は1238Fにシングルアームパンタグラフ が搭載された。
生駒線ワンマン運転対応改造 2004年 3月の生駒線 ワンマン運転化に伴い、4両編成車は当時西大寺検車区所属であった1035Fを除き、ワンマン運転に対応した改造を施して1020系 からの改造車は1021系 に[ 4] 、1026系 からの改造車は1031系 に改番された[ 4] 。改造内容はクーラーキセに車外スピーカーの取り付けと、1021F - 1025Fでは乗務員室仕切り窓の小型化が行われた。
阪神線相互直通対応改造 2019年4月現在、1026系 6両編成全編成が阪神線相互直通対応となっており、改造内容は5800系 に準拠している。2009年 3月の相互直通運転開始時点では1027F - 1029Fのみであったが[ 4] 、2012年 3月のダイヤ変更で阪神線相互直通列車が増発されたことに伴って1026Fが追加で改造された[ 12] 。これら改造済み編成の系列名変更は行われていない。
A更新 2023年度より、この系列に対してもA更新が行われるようになった。2024年度には1233系1237Fと1026系1035Fが既存の車両としては初めてA更新時に半自動ドアスイッチと車両側面両端部の小型防犯カメラを設置した。
その他 2018年 10月に1034Fが五位堂検修車庫に入場。その際、前照灯 が試験的に発光ダイオード (LED)の物に交換され出場した。これは後に8810系 8814、8816Fにも採用された。
アートライナー
近鉄1021系電車
(2009年6月12日
近鉄生駒線 )
近鉄1026系電車
(2006年7月30日
河内花園駅 )
近鉄1020系電車のVVVFインバータのロゴ
(2010年11月27日
王寺駅 にて撮影)
近鉄1020系電車の車内 2017年8月20日王寺駅にて撮影
ならしかトレイン 2023年4月29日尼崎駅にて撮影
運用
2両編成
大阪線所属編成
1220系 1221F - 1223F
1253系 1253F・1255F - 1257F・1260F・1261F
1254系 1254F
主に大阪線系統を中心に2両編成単独および他形式併結の4両 - 10両編成で快速急行から普通まで幅広く運用される[ 10] 。
名古屋線所属編成
1230系 1231F・1232F
1233系 1242F・1243F・1247F・1248F
1240系 1240F
1259系 1259F・1265F - 1269F
名古屋線系統を中心に、ワンマン運転対応車両は志摩線 でも運用される[ 2] 。急行・準急の増結車の他、2両編成単独で準急や普通でも運用されている[ 2] 。大阪線所属車の車両不足やダイヤ混乱の際は大阪線でも運用される。
奈良・京都線所属編成
1233系 1233F - 1239F・1241F・1244F - 1246F
1249系 1249F - 1251F
1252系 1252F・1258F・1262F - 1264F・1270F - 1277F
原則として他編成と連結して、主に奈良線 、京都線 、橿原線 、天理線 、阪神線 (相互直通対応車)など広範囲にて運用される。
4両編成
1021系 1021F - 1025F
1026系 1035F
1031系 1031F - 1034F
京都線系統では単独4両及び2両編成を連結した6両編成で運用され、奈良線では同系や他車併結の6両 - 10両編成で運用されている。1021系 、1031系 は生駒線の全列車にも使用されている[ 32] [ 4] 。
6両編成
5800系 および5820系 、9820系 と共通運用で、奈良線および阪神線相互直通列車を中心に運用されているが、基本的に京都線・橿原線・天理線も含めた運用をしているため京都線系統でも運用されている。
脚注
注釈
^ 仮称1230系→1233系はこれまで8000番台および9000番台が原則であった奈良線区に初めて直接的に新造投入された8000番台および9000番台以外の4桁での形式でもある。
^ a b 後にディスクブレーキは1枚に改められている
出典
^ a b c d e f g h i j k l m n o 三好好三『近鉄電車』p.122
^ a b c d e f g h i j k l m n 三好好三『近鉄電車』p.174
^ a b c d e f 諸河久・山辺誠『日本の私鉄 近鉄2』p.20
^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap 『近畿日本鉄道完全データ』 p.53 - p.56・p.59・p.67・p.70 (発行 メディアックス 2012年) ISBN 9784862013934
^ a b 三好好三『近鉄電車』p.229
^ a b c 交友社 『鉄道ファン 』2019年8月号 Vol.59/通巻700号 付録小冊子「大手私鉄車両ファイル2019 車両配置表」(当文献にページ番号の記載無し)
^ a b c d e f g 諸河久・山辺誠『日本の私鉄 近鉄2』p.21
^ 三好好三『近鉄電車』p.230
^ a b c 三好好三『近鉄電車』p.90
^ a b c 三好好三『近鉄電車』p.123
^ a b c 諸河久・山辺誠『日本の私鉄 近鉄2』p.24
^ a b c d e f 『鉄道ファン』2012年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2012 車両データバンク」
^ a b c 『鉄道ファン』2015年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2015 車両データバンク」
^ 『鉄道ファン』2016年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2016 車両データバンク」
^ a b 『鉄道ファン』2017年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2017 車両データバンク」
^ a b 交友社 『鉄道ファン』2019年8月号 Vol.59/通巻700号 付録小冊子「大手私鉄車両ファイル2019 車両データバンク」(当文献にページ番号の記載無し)
^ 交友社 『鉄道ファン 』2020年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2020 車両データバンク」
^ 『鉄道ファン』2021年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2021 車両データバンク」
^ a b c 『鉄道ファン』2007年9月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2007 車両配置表&車両データバンク」
^ a b c 『鉄道ファン』2008年9月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2008 車両配置表&車両データバンク」
^ 近鉄1252系,阪神線内で試運転 アーカイブ 2016年3月4日 - ウェイバックマシン 鉄道ニュース|2008年9月2日掲載|鉄道ファン・railf.jp
^ 諸河久・山辺誠『日本の私鉄 近鉄2』p.142
^ 諸河久・山辺誠『日本の私鉄 近鉄2』p.144
^ a b c d 諸河久・山辺誠『日本の私鉄 近鉄2』p.148
^ https://www.mlit.go.jp/jtsb/railway/rep-acci/RA2010-1-2.pdf アーカイブ 2021年7月1日 - ウェイバックマシン 鉄道事故調査報告書
^ 近鉄名古屋線で「海岸漂着物啓発ラッピング電車」運転 アーカイブ 2015年5月18日 - ウェイバックマシン |鉄道ニュース|2014年8月29日掲載|鉄道ファン・railf.jp
^ 近鉄名古屋線に「ケータイ大喜利」ラッピング車登場 アーカイブ 2015年5月22日 - ウェイバックマシン 鉄道ニュース|2015年5月21日掲載|鉄道ファン・railf.jp
^ NHK 着信御礼!ケータイ大喜利 全国ツアーIN四日市 アーカイブ 2016年3月5日 - ウェイバックマシン 番組公式サイト、2015年6月7日閲覧
^ 近鉄大阪線に「ケータイ大喜利」ラッピング車が入線 アーカイブ 2015年6月7日 - ウェイバックマシン |鉄道ニュース|2015年6月6日掲載|鉄道ファン・railf.jp
^ ミジュマルトレインを徹底解説!時刻表(運行ダイヤ)や運行区間、料金などの情報をお知らせ! アーカイブ 2023年2月21日 - ウェイバックマシン 観光三重 2022年8月1日
^ 近鉄「ミジュマルトレイン」の運行終了について 観光三重 2024年6月12日
^ a b c d e f g h 三好好三『近鉄電車』p.89
^ a b 三好好三『近鉄電車』p.231
^ “ならしかトレインの運行 ”. 近畿日本鉄道. 2022年12月30日 閲覧。 アーカイブ 2022年12月6日 - ウェイバックマシン
^ “ラッピング電車「ならしかトレインを増便します」 ”. 近畿日本鉄道. 2024年2月11日 閲覧。 アーカイブ 2024年1月17日 - ウェイバックマシン
参考文献
関連項目
外部リンク
特急車
団体専用列車
一般車
大阪・名古屋線
奈良・京都線
南大阪・吉野線
志摩線
養老線
伊賀線
特殊狭軌線
鮮魚列車
荷物車 電動貨車 事業用車
機関車