西日本電信電話株式会社 (にしにっぽんでんしんでんわ[ 2] 、英 : NIPPON TELEGRAPH AND TELEPHONE WEST CORPORATION )は、大阪府 大阪市 都島区 に本社を置く、地域電気通信事業を業とする大手電気通信事業者 。日本電信電話 (NTT)株式会社の完全子会社。通称 はNTT西日本 (NTTにしにほん)。総務省 所管の特殊会社 である。
概要
西日本電信電話 旧本社ビル(大阪市中央区 馬場町 )
1997年 6月、日本電信電話(NTT)の再編成により、NTTは持株会社 となり、地域会社2社と長距離会社に再編成され、1999年7月1日に西日本電信電話株式会社(NTT西日本)が設立された。
「日本電信電話株式会社等に関する法律 」(以下「会社法」、通称「NTT法」)により、持株会社は「地域会社が発行する株式の総数を保有し、地域会社による適切かつ安定的な電気通信役務の提供の確保と電気通信の基盤となる電気通信技術に関する研究を行う」とされ、西日本電信電話(NTT西日本)は日本電信電話(NTT)の100%出資会社となった。
本社所在地は大阪府 大阪市 都島区 東野田町 4丁目15番82号で、企業キャッチフレーズ は2019年7月より「あしたへ-with you, with ICT .」としている。以前は「“光”。ひろがる。ひびきあう。」を2003年より使用していた。
会社法により地域会社は「地域電気通信事業(同一都道府県の区域内における電気通信業務)を経営することを目的とする」とされ、会社法で定められた区域を業務区域としている。
以上のように、業務区域はほぼ全域が西日本と中日本 (甲信地方 を除く)に属している府県の範囲に及ぶ。
地域会社(西日本電信電話)は、総務大臣の認可 を受け、「会社法で定められた区域において行う地域電気通信業務(同一の都道府県の区域内における通信を他の電気通信事業者の設備を介することなく媒介することのできる電気通信設備を設置して行う電気通信業務をいう)」「地域会社の目的を達成するために必要な業務」「地域電気通信業務を営むものとされた都道府県の区域以外の都道府県の区域において行う地域電気通信業務」「地域電気通信業務を営むために保有する設備若しくは技術又はその職員を活用して行う電気通信業務その他の業務」を営むことができる。
これらの業務について総務大臣の認可が必要との特殊法人 としての政府規制が残るが、役員の選任・解任、利益処分について総務省の認可が不要とされている。
当社発足後、NTTブランドの電話機端末などの販売元は東日本電信電話 (NTT東日本)が担当しており、当社エリアで販売される機種についてはNTT東日本から供給を受けている形をとっている。
沿革
組織
テレパーク堂島第二ビル
組織は設立後、度々変更されており、1999年の設立時は、本社内組織と業務区域内に16支店を置く体制であった。現在は、本社組織と6地域事業本部33支店体制である。
本社
ビジネス営業本部、設備本部、デジタル改革推進部、経営企画部、財務法務部、総務人事部、技術革新部、情報セキュリティ推進部
地域事業部、支店
関西事業本部
大阪支店、大阪東支店、大阪南支店、和歌山支店、京都支店、奈良支店、滋賀支店、兵庫支店
東海事業本部
北陸事業本部
中国事業本部
四国事業本部
九州事業本部
福岡支店、北九州支店、佐賀支店、長崎支店、熊本支店、大分支店、鹿児島支店、宮崎支店、沖縄支店
事業内容
業務区域における同一府県内完結の市外通話 および市内通話 などの固定電話 サービス 、ならびにIP網 サービス(フレッツ )等の地域電気通信事業行っている。
電気通信業務
音声伝送サービス - 一般加入電話、音声利用IP通信網サービス等
データ伝送サービス - IP通信網サービス、LAN 型通信網サービス等
専用サービス - 高速ディジタル伝送サービス、ATM 専用サービス等
電報 サービス
附帯業務・目的達成業務 - 電話機などの販売、電気通信コンサルティング等
事業者識別番号
西日本電信電話の事業者識別番号は「0039」[ 注 1] 。
営業エリア
事業地域は必ずしも行政上の地域と一致しない[ 5] 。詳細は例外等 を参照のこと。
事業本部
支店
事業地域
対象市外局番
北陸
金沢支店
石川県
076-2、0761、0767、0768
富山支店
富山県
076-4、0763、0765、0766
福井支店
福井県
0776、0778、0779、0770
東海
名古屋支店
愛知県 、岐阜県 ・三重県 の各一部
052、0531~0533、0536、056x、0586、0587
静岡支店
静岡県
053、0537~0539、054、054x、055-9、0557、0558、0550
岐阜支店
岐阜県 、長野県 の一部
057x、058-2、058-3、0581、0584、0585
三重支店
三重県
059、059x
関西
大阪支店
大阪府 の一部
06の一部、072-6、072-7の一部
大阪東支店
06の一部、072-3(0、8、9)、072-8、072-9、0721
大阪南支店
072-2、072-3(1~7)、072-4、0725
和歌山支店
和歌山県
073-4、0735~0739
奈良支店
奈良県 、京都府 の一部
0742~0747
京都支店
京都府 、大阪府 の一部
075、0771~0774
滋賀支店
滋賀県
077-5、0748、0749、0740
兵庫支店
兵庫県
06の一部、072-7の一部、078、079-2、079-3、079-4、079-5、079-6、0790、0791、0794~9
中国
広島支店
広島県
082(2、5、8、9)、082-4、0823、0824、0826、0829、084-9、0845~8、08477
山口支店
山口県 、広島県 の一部
083-2、083-6、083-7、083-9、0833~8、08387、08388、08396、0820、0827
島根支店
島根県
0851x、0852~0856
鳥取支店
鳥取県
0857~0859
岡山支店
岡山県
086-2、086-4、086-5、086-6、086-8、086-9、0863、0865~9、08636、08699
四国
香川支店
香川県
087-8、0875、0877、0879
徳島支店
徳島県
088-6、0883~0885
高知支店
高知県
088-8、0887、0889、0880
愛媛支店
愛媛県
089-9、0892~8
九州
福岡支店
福岡県 南・西部佐賀県 ・熊本県 ・大分県 ・長崎県 の各一部
092、0920、0942~0944、0946
北九州支店
福岡県北・東部
093、0930、0947~0949
佐賀支店
佐賀県、長崎県の一部
0952、0954、0955
長崎支店
長崎県の一部
095-8、0956、0957、0959、0950
熊本支店
熊本県
096、096x
大分支店
大分県、福岡県の一部
097、097x
宮崎支店
宮崎県 、鹿児島県 の一部
0982~0987
鹿児島支店
鹿児島県
099、099x
沖縄支店
沖縄県
098-8、098-9、0980
例外等
事業地域の扱いは、行政上の地区と異なる場所がある。
一方で、市外局番 や通話料金の算出が地元の他地域とは異なるが、事業地域は地元扱いとなるケースもある。
富山県はNTT西日本エリアであるが、中新川郡 立山町 芦峅寺ブナ坂外に位置する黒部ダム 付近の地域は隣接の長野県大町市 から電話線を引いている関係上、例外的にNTT東日本エリアとなっている。同様に静岡県もNTT西日本エリアであるが、熱海市 泉(全域)と裾野市 茶畑の一部は例外的にNTT東日本エリアとなっている。なお静岡県については、東西分割の検討段階でNTT東日本の営業エリアに組み込む検討もされたが、愛知県と同じNTT東海支社のエリアであった事や、東西地域会社間で利用者数や資産規模などを均一に揃えるという意図からNTT西日本の営業エリアとされた経緯がある。ただしNTT西日本エリアである静岡県田方郡 函南町 にはNTT東日本伊豆病院 が存在する。逆にNTT東日本エリアである長野県については、木曽郡南木曽町吾妻の一部と田立では、越境合併 が行われた歴史的経緯もあり、岐阜県中津川市 より電話線が引かれていることでNTT西日本エリアとなっている。
グループ会社
NTT西日本神戸支店
NTT西日本 愛媛支店 本棟ビル(2008年12月)
NTT西日本名古屋支店
NTT西日本広島支店
ほか多数
消滅したグループ会社
以上NTT西日本-東海に統合。
以上NTT西日本-中国に統合。
以上NTT西日本-九州に統合。
関連施設
医療機関
以前は西日本・東海エリアの旧逓信病院から引継ぎ、以下の企業立病院を運営していた。
現在は以下の通りすべて他の医療法人に移管されている。(一方、NTT東日本では今でも複数の企業立病院を運営しており、NTTグループ関係者以外でも利用できるようになっている。)
かつてNTT西日本が運営していた企業立の病院・診療所
歴史的建造物
大正 期以降に竣工された逓信建築 が各地に現存している。
門司電気通信レトロ館
新風館
NTT西日本十日市ビル
NTT西日本九州病院(現在は解体済み)
以下の建築物は、NTT西日本が不動産として保有したまま、婚礼プロデュース・レストラン経営会社のノバレーゼと賃貸契約を締結。ノバレーゼがリノベーション を施したうえで、「モノリス」というブランドの結婚式場を運営している。
芦屋モノリス - 兵庫県芦屋市 。1929年 (昭和 4年)に逓信省芦屋別館(電話交換所)として建築。電電公社 → NTT →NTT西日本の芦屋別館などで利用された後に、2003年 (平成15年)10月でいったん閉鎖した。閉鎖後に、リノベーションを経て、「芦屋モノリス」として営業。2011年 (平成23年)には、ロングライフビル推進協会 から「第20回BELCA賞」(ロングライフ部門)を授与されている。
姫路モノリス - 兵庫県姫路市 。1930年 (昭和 5年)に逓信省姫路電信局別館として建築。電電公社 → NTT → NTT西日本の兵庫支店姫路2号館として利用した後に、2007年 (平成19年)3月 でいったん閉鎖した。閉鎖後に、リノベーションを経て「姫路モノリス」として営業。
テレビCM
テレビCM の放映はNTT西日本エリア内のみだが、インターネットを通じて日本全国で視聴できる。ちなみに、従来はテレビCMの最後に流れるサウンドロゴ では、企業名の「NTT西日本」ではなく、企業キャッチフレーズの「“光”。ひろがる。ひびきあう。」を読み上げていた。しかし、2007年11月からは、NTT東日本 と同様に企業名を読み上げるスタイルへ変更されている。
主な出演者
イチロー - NTT東日本およびNTTグループのCM にも出演。CM内容はそれぞれ異なる。
フレッツ光CMシリーズ
いずれも、2014年 2月27日 から放送中のCMに起用。
竹中直人
ドラえもん ※竹中が出演するバージョンでも、「フレッツ」のロゴと共にオープニングの映像に登場。「フレッツ!」という声を当てている。
過去の出演者
「フレッツ光CMシリーズ」では、「もしかしてだけど」(どぶろっく 、2013年 版CM)や「夢想花 」(円広志 、2014年版CM)の歌詞の一部を変えたうえで、本人が歌う音源をCMソングとして流している。ただし、どぶろっくや円は、CMの本編に登場していない。
テレビ提供番組
全国ネットの提供番組については東日本電信電話 を参照。
ローカル提供番組
かつての提供番組
スポーツ
電電公社時代から電気通信局や電気通信部當の部活動として様々なスポーツ団体(硬式野球部(中国他)、陸上競技部(中国他)、ラグビー部(大阪他)、男子バレーボール部(名古屋他)、女子バレーボール部(神戸)等)が存在していた。1999年(平成11年)に日本電信電話の再編成時、全国11支社に存在していたスポーツ団体も過去の実績などを基に統廃合されることになった。統合の対象とならなかった団体は同好会、クラブチーム などの形で活動、あるいは休廃部していった。[ 6]
現在は、下記のスポーツ団体を「シンボルチーム」あるいは特定の個人を「個別認定選手」として西日本電信電話でサポートしている。
シンボルチーム
硬式野球は、NTT東海(名古屋市)、NTT北陸(金沢市)、NTT関西(大阪市)、NTT中国(広島市)、NTT四国(松山市)、NTT九州(熊本市)の6チームを統合しNTT西日本硬式野球部となった。
2002年(平成14年)に活動を休止したが、2004年(平成16年)にNTT西日本のシンボルチームとして同好会、クラブチーム等の形で競技を継続していた選手を集め、大阪で活動を再創部された。
NTT西日本所属のソフトテニス部(広島)で活動しているソフトテニストップ選手(日本代表)を個別認定選手として認定し、支援している。
NTT西日本内のスポーツチームを母体に生まれたチーム
以下は、日本電信電話の再編成時の過程の中で、NTT西日本内のスポーツチームを母体に生まれたチーム、あるいは途中で休廃部したチームある。
キャラクター
フレッツ光の公式サイトのキャラクターとしてナビットさん 、コンシェルジュ キャラクターとして西野ひかり がいる。
不祥事
脚注
注釈
^ この番号は旧KDD (現:KDDI )がホームカントリーダイレクト(相手国の電話会社のオペレータに接続させる国際電話 )用として使用していたものである。
出典
関連項目
外部リンク
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