築地銀だこ (つきじぎんだこ)は、株式会社ホットランド (HotLand corporation ) が運営するたこ焼き を製造・販売するチェーン店である。
会社概要
1997年 (平成9年)、佐瀬守男 が、群馬県 新田郡 笠懸町 (現:みどり市 )の総合スーパー ・アピタ 笠懸店(2017年2月19日閉店)のテナントとして「築地銀だこ」を創業[ 2] 。製造工程をガラス張りのオープンキッチンにした「実演販売に適した店舗」、冷凍タコ を使用せず冷蔵タコを使用した新鮮な食材と、トッピング 具材のこだわりなどで繁盛した。1998年 (平成10年)に、東京都 中野区 の中野サンモール商店街 に路面店を開店した。マスコミ で報道されるとショッピングセンター やスーパー から出店を要請され、直営やフランチャイズ 形式として各地に出店して急成長する[ 2] 。
旧アピタ笠懸店 (閉店。現在はフレッセイ笠懸店)
2004年 (平成16年)、海外進出1号店として、中華人民共和国 香港 にUNY香港店がオープンした[ 2] 。
2011年 (平成23年)12月5日、本社を群馬県桐生市 から宮城県 石巻市 に移転し[ 3] 、東日本大震災 で被災した地域を継続的に支援する「被災地支援1000日プロジェクト」に参画したが、旧本社所在地は工場や物流機能を残した。
2014年 (平成26年)1月1日に、本社を東京都中央区に移転[ 4] し、「築地銀だこ」「薄皮たい焼銀のあん」「天ぷら専門店日本橋からり」「やきとりのほっと屋」の企画開発・店舗経営を行う。
2014年 (平成26年)1月8日に、コールド・ストーン・クリーマリー ジャパンの全株式を取得して完全子会社とした[ 5] 。
2014年 (平成26年)6月に、『ザ・コーヒービーン & ティーリーフ 』(e Coffee Bean & Tea Leaf) を日本で展開するため「株式会社ホットランド 」と「イオンモール 」の合併会社である「L.A.Style 」を設立[ 6] した。「ザ・コーヒービーン & ティーリーフ 南青山店」は2016年4月に開店して8月末に閉店した。
2014年 (平成26年)9月、東証マザーズ上場を果たし、2015年 (平成27年)には、東証一部への上場を果たした[ 2] 。
2016年 (平成28年)4月21日に、神奈川県藤沢市に「キッシュヨロイヅカ江ノ島店」開業[ 7] した。「株式会社ホットランド 」と鎧塚俊彦 が代表取締役を務める「サンセリーテ」の合弁会社「株式会社1016」[ 8] が経営し、出資額が上回るホットランド運営して鎧塚は主に商品を開発している。
キッシュヨロイヅカは2016年 7月1日に東武百貨店池袋店、2016年9月16日に渋谷ヒカリエにそれぞれ出店[ 9] し、2016年10月16日に「ザ・コーヒービーン & ティーリーフ 南青山店」の跡地に「キッシュヨロイヅカ」を出店している。店舗により、カレーライスやハンバーグプレートなどのランチメニュー、呑み放題コース、ビアガーデンなどがあり、株式会社ホットランド がキッシュ以外のメニューを主導的に開発している。
La Quiche produced by Yoroizukaは、2016年 10月28日に1号店を新宿アルタ前に開店[ 10] した。低価格でキッシュを提供し、12月5日にアトレ大船 、2017年2月に町田マルイ店、イオン岡崎南店、3月に佐野プレミアムアウトレット店でそれぞれ開店した。2017年4月に、キッシュヨロイヅカ江ノ島店の屋号をLa Quicheに変更してメニューやサービスはホットランドが主導している。
2016年 12月1日に、完全子会社の株式会社1016から飲食事業を完全に譲受[ 11] し、株式会社1016が経営していた「Quiche Yoroizuka」とデセールレストラン「TOSHI STYLE」は株式会社ホットランドの運営となり、株式会社1016は2017年6月1日に株式会社ホットランドへ吸収合併された[ 12] 。
運営していた「やきとり のほっと屋」は、2016年 12月28日に分割新設した株式会社ほっと屋へ移管し、ほっと屋の全株式を埼玉県で「築地銀だこ」をフランチャイズ展開する株式会社タコ・プランニングへ譲渡した[ 13] 。
2018年 10月1日に、お好み焼店「ごっつい」を展開している株式会社アイテムの全株式を取得して完全子会社とした[ 14] 。
2023年 12月7日に「カラオケまねきねこ」を展開するコシダカホールディングス との資本業務提携を発表。アミューズメントや飲食分野での連携を深め、コシダカが展開するカラオケ店などでホットランドの冷凍たこ焼きを販売するほか、相互送客や海外で共同事業を進めていくことが狙いで互いの株式3億円相当(0.35~0.7%程度)を持ち合うとした[ 15] 。
2024年 5月21日に、MLB ・ロサンゼルス・ドジャース とプラウド・パートナーの複数年契約を結んだと発表[ 16] 。
店名の由来
2007年 (平成19年)2月11日放送分『がっちりマンデー!! 』(TBS ) で、「魚河岸の活気」「新鮮な素材」から「築地 」、「銀座 」へ出店する夢から「銀」、と社長が語った[ 17] 。銀座は1999年 (平成11年)9月[要出典 ] に出店した[ 18] が2013年 (平成25年)に閉店し、2016年(平成28年)12月に「銀座一丁目店」「銀座七丁目花椿通り店」をそれぞれ開店した[ 19] 。築地は2002年 (平成14年)前後に築地市場 で開店したが閉店し、2017年 (平成29年)6月に築地4丁目で「築地本店」を開店した[ 20] 。「築地」は佐瀬が日々出掛け[ 21] 、築地の業者から仕入れたことも由来する。
銀座本店があった頃は銀座、シンボル店が中野 という構成になっていた(2017年6月以降は築地本店が本店)。
主力商品
たこ焼き
銀だこのたこ焼きは、「外はパリッと、中はトロッと」した食感が特徴となっている[ 22] 。外のパリパリ感は、焼き上げ後にコレステロール ゼロの油 をかけて揚げることで実現しており、この調理法は創業者で社長の佐瀬守男が北京ダック の作り方からヒントを得て開発した[ 22] 。
期間限定メニュー
築地銀だこは、年間を通してその時期に合わせた期間限定メニューがある。2024年 (令和6年)11月現在では、「九条ねぎマヨ」や「とろたま明太」、「チーズ&ワカモレ」が発売されている。
店舗
築地銀だこ一号店
厨房
自社工場で、素材加工・ソース ・マヨネーズ などを自社一貫体制の製造し、品質の良いタコを安定供給するために調達会社を設立して世界各国から仕入れるなど[ 22] 、たこ焼きチェーン店として味を均一に保ち「皮はパリッ・中はトロッ・タコはプリッ」の作りたて実演販売に特化したチェーン店として成長した。2008年 (平成20年)11月時点で日本国内に直営・フランチャイズを含めて307店舗、日本国外では、香港 、上海 、台湾 、タイ 、シンガポール 、マレーシア 、インドネシア 、アメリカ合衆国 などで店舗を展開している[ 23] 。
THE GINDACO
THE GINDACO はホットランドが運営するたこ焼き店舗の業態の一つである。商品や、値段については基本的に「築地銀だこ」と同じであるが、個数については4個と8個の2種類がある。NEW TYPE TAKOYAKIというスローガンということもあり、オリジナルメニューも存在する。夜間はハイボール を提供するハイボール酒場として営業する店舗もある。
銀だこハイボール酒場
銀だこハイボール酒場 (または、ハイボール横丁 )は、たこ焼きをつまみ にハイボールを飲むというスタイルの居酒屋的銀だこである。サントリー とコラボして、2009年 (平成21年)、東京都 新宿区 歌舞伎町 に1号店がオープンした[ 2] 。
ハイボールを提供するのは夕方17時以降からである。昼間は「築地銀だこ」として営業している。夕方以降も「築地銀だこ」としてのメニューは用意されている。
ポイント・スタンプカード
スタンプカード
各種たこ焼き1舟購入者にスタンプカード1枚配布、スタンプ1個を押す。「毎月8のつく日はWスタンプデー」として、8日・18日・28日に購入の利用者は2つスタンプするのキャンペーンを実施する。スタンプカードは赤カードからスタートする、3種類ランクアップ会員制度になっている。
赤カード
スタンプが20個貯まると8個入りたこ焼きと交換し、銀カードにランクアップ。期限はなし。たこ焼きの交換の際差額を払えば、8個入りチーズ明太子などの他の種類のたこ焼きとも交換可能。6個入りであれば、差額を払わずに他の種類のものとも交換できる。
銀カード
スタンプが12個貯まると8個入りたこ焼きと交換し、3回クリアでゴールドカードにランクアップ。かつては発行日から1年間のみ有効で、期限内にすべて貯まらないとそのカードは以後無効となり、来店時に「赤カード」に格下げされることとなっていたが、2009年 (平成21年)になって有効期限が廃止された[ 24] 。既存のカードは次回来店時に有効期限が消去される(2009年(平成21年)7月以降に実施されているが、本件についての詳しいリリースは行われていない)。
ゴールドカード
スタンプが10個貯まると8個入りたこ焼きと交換し、4回クリアでゴールドカード更新。2009年(平成21年)以降、銀カード同様に有効期限はなくなったが、それ以前は発行日から1年間のみ有効で、期限内にすべて貯まらないとそのカードは以後無効となり、来店時に「銀カード」に格下げられることとなっていた。
ポイントカード
楽天ペイメント との提携により、2019年10月1日から楽天ポイントカード を導入していたが、2024年9月30日に終了した[ 25] [ 26] 。
東日本大震災被災地支援
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(2023年1月 )
2011年 7月、震災復興支援を目的として、石巻市 にトレーラーハウス タイプの商店街 「ホット横丁石巻」を開設。同年12月、登記上の本店をこの商店街の隣接地に借りている事務所のある建物に移転し、さらなる継続的な復興支援を展開するためのキャンペーンプロジェクト「被災地支援1000日プロジェクト」を立ち上げる[ 3] 。
同プロジェクトでは石巻市にタコの加工工場の建設計画を進めるほか、工場や店舗の従業員を約100人地元から雇用させ、将来的に事業の拡大を進めていくほか、産学協働の一環として2012年 に宮城大学 と包括提携を結び、石巻のタコ養殖に向けた事業計画を推進している[ 4] 。登記上の石巻市への社屋移転はこれら被災地の復興と雇用促進を目的としたものだが、これが一段落をついたところで、2014年 1月 から登記上の本店を東京都中央区に再移転している。
タイアップ
西武ドームでのファン参加型イベント
西武ドーム において埼玉西武ライオンズ が主催する土日祝日と交流戦の全試合計35試合で、「BIG BALL GAME〜まんまるな幸せ〜」と題したファンイベントを開催している。これは客の中から選ばれた2名がグラウンドで巨大なたこ焼にみたてた大玉を転がしゴールを目指すというもので見事時間内にゴールにたどり着けば球場内にある築地銀だこの店で、たこ焼を買うともれなく、次回から使える「たこ焼100円引きクーポン券」をプレゼントするというもので大型スクリーンにたこ焼玉を転がす様子と残り時間表示が映し出される。
その他スポーツクラブの協賛事業
2022年 、群馬県 の桐生第一高等学校 サッカー 部とパートナーシップを結び、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022 (イーストカンファレンス)に参加するにあたり、当チェーンのロゴを入れたユニフォームをまとって試合を行う[ 28] 。
2024年5月20日(日本時間5月21日)、アメリカ大リーグ ドジャースとの間で「プラウド・パートナー」の複数年の契約を結んだと発表した[ 29] 。
2024年からドジャースの本拠地ドジャースタジアムに出店し、6個入り13・99ドル(約2170円)で販売している。
テレビ番組
日経スペシャル カンブリア宮殿 学歴とは無縁、踏みつけられても決して負けない "雑草集団"の男たちは日本一のタコヤキ集団をつくり上げた! その力は東北の被災地でも大活躍!スピード&パワーの「雑草経営」を見よ!(2012年3月8日、テレビ東京)[ 30]
CM
2012年8月1日より、ローラ をCMキャラクターに採用。
脚注・出典
外部リンク