大崎町(おおさきちょう)は、鹿児島県(離島を除く)の東南部にある町。1936年(昭和11年)に町制を施行した[2]。曽於郡に属する。国の史跡に指定されている横瀬古墳などの史跡を有する町である。
地理
鹿児島県・大隅半島の東部に位置する。町域の一部は志布志市に囲まれた飛地となっており、町域内には志布志市の飛地もある。
志布志湾に面しており、今後発生が予見されている南海トラフ巨大地震の際には、町内の海岸に最大7mの津波が到達することが予想されている[3]。
隣接する市町村
地名
- 井俣
- 岡別府
- 假宿
- 神領
- 永吉
- 菱田
- 益丸
- 持留
- 横瀬
- 野方(旧野方村。野方村時代は大字なし)
歴史
古くは救仁(くに)と呼ばれ[4]、明治初期までは現在の志布志市とともに日向国諸県郡に属していた。肝付兼光が建築した大崎城は、『旧大崎城』となり1577年に馬場・丸尾・城内集落一帯に新しい大崎城が建築される。
江戸時代には薩摩藩領となり大崎外城(後に大崎郷と称す)が置かれた。1889年の町村制実施時に大崎郷内の10村が合併し大崎村が成立。1891年2月に野方村が分村したものの、昭和の大合併で一部地域が編入されている。
廃藩置県後は鹿児島県→都城県→宮崎県→鹿児島県所属となったが、(宮崎県再置後の)1884年に完成した『日向地誌』では日向国内として扱われている。
近現代
行政
- 町長:東靖弘(2001年12月21日就任、6期目)
町の行政機関
大崎リサイクルシステム
1998年以降は、ゴミの最終処分場が満杯になる危機感(当時)から、町民で組織される衛生自治会を中心に町全体で資源リサイクルに力を入れている(27種類に分別)。2019年度にはリサイクル率82.6%を達成し(全国平均は19.6%)、2005年度より2018年度を除き、全自治体中で第1位につけている[8][9]。
リサイクルセンターでは40人の雇用を生んだほか、売却した利益で町独自の奨学金制度も拡充させた。
当町のリサイクルは「大崎リサイクルシステム」と呼ばれ、平成24年度-28年度にはJICA経由でインドネシア(デポック、デンパサール、ジャカルタ)にも輸出された[10]。
なお、周辺自治体も当町の影響でリサイクル率が全国平均より大幅に高く、志布志市は75.1%(全国4位)、東串良町は52.4%(全国10位)となっている[8]。
- 受賞歴
県の行政機関
なし
国の行政機関
なし
産業
- 農業 - 2022年の農業産出額は384.2億円で市町村別では鹿児島県3位、日本全国で16位となっている。特に畜産は332.7億円で鹿児島県3位、日本全国で6位であり、豚は142.3億円で鹿児島県2位、日本全国で5位、ブロイラーは157.8億円で鹿児島県1位、日本全国では宮崎県日向市、都城市に次ぐ3位となっている[12]。
地域
人口
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大崎町と全国の年齢別人口分布(2005年)
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大崎町の年齢・男女別人口分布(2005年)
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■紫色 ― 大崎町 ■緑色 ― 日本全国
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■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
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大崎町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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18,676人
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1975年(昭和50年)
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17,608人
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1980年(昭和55年)
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17,527人
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1985年(昭和60年)
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17,689人
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1990年(平成2年)
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16,828人
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1995年(平成7年)
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16,480人
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2000年(平成12年)
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16,018人
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2005年(平成17年)
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15,303人
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2010年(平成22年)
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14,215人
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2015年(平成27年)
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13,241人
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2020年(令和2年)
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12,385人
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総務省統計局 国勢調査より
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教育
中学校
小学校
交通
航空
町域に空港はない。最寄空港は鹿児島空港または県外の宮崎空港。
鹿児島空港へは鹿屋市から空港バスで、宮崎空港へは一般路線バスと鉄道を乗り継ぐ形となる。
鉄道
町域に鉄道駅はない。鉄道を利用する際の最寄り駅はJR九州日南線志布志駅。
かつて存在した鉄道路線
- 日本国有鉄道(国鉄)
バス路線
道路
高速道路
- 【曽於市】 - (37-1) 野方IC - 【鹿屋市】 - (36) 大崎IC - 【志布志市】
東九州自動車道の野方ICは2014年12月21日に供用開始した[13][14]。東九州道が町内に開通する前は、東九州自動車道 曽於弥五郎ICまたは宮崎自動車道 都城ICなどが最寄りICであった。
一般国道
道の駅
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
著名な出身者
脚注
外部リンク
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