『名探偵キャサリン』(めいたんていキャサリン)は、山村美紗の推理小説「キャサリンシリーズ」を原作としたテレビドラマシリーズ。
概要
1996年にTBSの「月曜ドラマスペシャル(のちに月曜ミステリー劇場、月曜ゴールデン)」枠でかたせ梨乃主演の『名探偵キャサリン』シリーズが開始。
2015年9月、テレビ朝日系でシャーロット・ケイト・フォックス主演で『名探偵キャサリン』が放送された。
なお、タイトルは異なるがキャサリンシリーズを映像化した作品は他にも存在する。それらについてはキャサリンシリーズを参照。
かたせ梨乃版
1996年から2006年までTBS系で放送されたシリーズ。全15回。主演はかたせ梨乃。
放送枠は「月曜ドラマスペシャル」(第1作 - 第9作)、「月曜ミステリー劇場」(第10作 - 第14作)、「月曜ゴールデン」(第15作)。
概要(かたせ梨乃版)
原作ではアメリカ副大統領令嬢であるキャサリン・ターナーを、日本人で社長令嬢兼スチルカメラマンの希麻倫子(きあさ りんこ、愛称はキャサリン)という設定に変更し、倫子が殺人事件の謎を解いていく内容となっている。
また、1997年に放映された渡瀬恒彦主演『十津川警部シリーズ』第14作「海を渡った愛と殺意」と、2006年に放映された名探偵キャサリンシリーズ第15作「山村美紗没後十年スペシャル 『名探偵キャサリンvs十津川警部 京友禅の謎〜華の密室殺人事件〜』」にて、キャサリンが十津川警部と共演している。なお、かたせ梨乃が『十津川警部シリーズ』にて十津川警部の妻である「十津川直子」役として出演した経緯から、劇中でキャサリンについて「十津川の奥さんに似ている」と指摘するシーンが存在する。
キャスト(かたせ梨乃版)
ヒロインと助手
- 希麻倫子
- 演 - かたせ梨乃[1]
- 社長令嬢でカメラマン。愛称はキャサリン。京洛女子高等学校の卒業生(第7作)。
- 浜口一郎
- 演 - 赤坂晃[2](第1作 - 第3作)
- 倫子の後輩カメラマン。
- 松本次郎
- 演 - 関口知宏(第4作 - 第6作)
- 倫子の後輩カメラマン。
- 飛田三郎
- 演 - 河相我聞[3](第7作 - 第14作)
- 倫子の後輩カメラマン。
- 土田四郎
- 演 - 丸山隆平[4](第15作)
- 倫子の後輩カメラマン。
京都府警察本部
- 橋口
- 演 - 坂本あきら
- 捜査一課の刑事。階級は警部補。
- 大河原毅
- 演 - パンチ佐藤[5](第2作 - 第14作)
- 捜査一課の刑事。
- 水野
- 演 - 永島浩二(第9作 - 第13作)
- 捜査一課の刑事。
- 二宮
- 演 - 蓉崇(第14作・第15作)
- 捜査一課の刑事。
- 狩矢荘助
- 演 - 西岡徳馬
- 捜査一課の刑事。階級は警部。
その他
- 千田美佳
- 演 - 山村紅葉(第6作 - 第15作)[注 1]
- 京都平安新聞社の社員。
ゲスト(かたせ梨乃版)
- 第1作「ヘアデザイナー殺人事件」(1996年)
-
- 第2作「小京都・郡上八幡殺人事件」(1996年)
-
- 第3作「花の棺」(1997年)
-
- 岡麗子(京雅流内弟子) - 床嶋佳子
- 東郷流風(華道「東心流」家元) - 天田俊明
- 西川鳳(華道「京雅流」家元) - 鶴田忍
- 山野華子(華道「新華流」家元) - 山村紅葉
- 西川和彦(鳳の息子) - 西川浩幸
- 杉山奈緒美 - 久我美智子
- 松井修司(流風の弁護士) - 中原丈雄
- 小川麻衣子(東心流弟子) - 大沢逸美
- 伊吹信彦(流風の主治医) - 京本政樹
- 第4作「清少納言殺人事件」(1998年)
-
- 藤原彰子(京南大学文学部 講師・希麻倫子の知り合い) - 洞口依子(少女期:田島穂奈美)
- 嵯峨紫(京南大学 講師) - 渡辺典子
- 三上かほる(都女子大学 助教授) - 山村紅葉
- 沢田雅夫(京南大学 講師・千早の夫) - ベンガル
- 沢田千早(大藤の娘) - 戸川京子
- 野川いずみ(京南大学 助教授) - 宮田早苗
- 林田真由美(京南大学文学部 4年生) - 鈴木由香
- 大藤俊麿(京南大学文学部 教授) - 清水綋治
- 伊丹信也(京南大学 国文学教授) - 堤大二郎
- 第5作「胡蝶蘭殺人事件」(1998年)
-
- 第6作「ブラックオパール殺人事件」(1998年)
-
- 第7作「エジプト女王の棺」(1999年)
-
- 第8作「南十字星殺人事件」(1999年)
-
- 池上梨花(加代子の娘・会社員) - 今村恵子
- 細野忠司(ガイド) - 宮本大誠
- 広田尚子(池上家の家政婦) - つちだりか
- 坂下涼子(梨花の友人) - 真野静
- 沢朋美(梨花の友人・会社員) - 麻田かおり
- 池上加代子(推理小説作家) - 星由里子
- 木村裕志(梨花の幼馴染) - 美木良介
- 小川利男(加代子の元夫・自称実業家) - 市川左團次
- 第9作「シドニー・メルボルン殺人事件」(2000年)
-
- 大塚正弘(テナントビル会社「矢島ビル」の子会社社長・文芸誌 元編集者) - 田中健
- 矢島頼子(矢島ビルディング 社長・矢島泰造の後妻で元秘書・落合の愛人) - 深浦加奈子
- 井上まり花(アイドル歌手) - 直瀬遥歩
- 飛田あずさ(キャビンアテンダント・飛田三郎の従姉) - 越智静香
- 広井(まり花のマネージャー) - 千田光雄
- 小泉里美(金融会社社員) - 棟里佳
- 井上佐紀(まり花の母・芸妓) - 太田ルリ子
- 秘書 - 下崎篤[6]
- バックダンサー - 佐藤明美、YUKA
- 深沢真琴(矢島泰造の先妻) - 入江若葉
- 落合良平(民自党 代議士) - 鹿内孝
- 第10作「呪われたルビーの謎」(2001年)
-
- 伊吹和彦(ジュエリーいぶき 専務・希麻倫子の初恋相手) - 羽場裕一
- 伊吹みさと(和彦の母・本名「込山孝江」) - 二宮さよ子
- 伊吹英正(ジュエリーいぶき 社長・みさとの夫) - 沼崎悠
- 津島枝利(モデル・和彦の恋人) - 中島宏海
- 森川陽司(ジュエリーいぶき 常務) - 津村鷹志
- 川奈鉄郎(フリーライター) - 尾美としのり
- 溝口佳代(クラブ「ジュネ」オーナー) - 石井苗子
- 工藤杏子(モデル・枝利の後輩) - 英由佳
- 大八木秀美(和彦の元婚約者・8年前 ひき逃げ事故で死亡) - 林真奈美
- 伊吹真希子(和彦の妹・元サーファー・10年前死亡) - 斉藤花咲
- ジュエリーショーの司会者 - 南川昊
- 第11作「殺人のイリュージョン」(2002年)
-
- 加納剣悟(魔術団「スペース・サーカス」の魔術師) - 細川茂樹
- 芦川由麻(剣悟のパートナー・元ダンサー) - 渋谷琴乃
- 岡田直樹(剣悟のアシスタント・元医師) - 篠井英介
- 遠藤洋治(剣悟のアシスタント) - 宇梶剛士
- 第12作「坂本龍馬殺人事件」(2002年)
-
- 第13作「京都・宇治川殺人事件」(2003年)
-
- 野村昭夫(映子の夫・日本画家・車椅子の男性) - 京本政樹
- 東千加(伏見医大附属病院 外科医) - 渡辺典子
- 生駒昇(京南大学 助教授) - 山下規介
- 重尾(古河総合病院 副院長) - 誠直也
- 瓜生雅行(京南大学 教授) - 大林丈史
- 田沼俊郎(京都府警交通部交通規制課 巡査部長) - 比留間由哲
- 松本多恵子(松本の妻) - 小野沢知子
- 居酒屋女将 - 今井和子
- 進藤頼子(映子の母・スナック「紫苑」元ママ・20年前死亡) - 栗田ようこ
- 飲み屋の客 - 太平シロー
- さゆり(伏見医大附属病院 看護師) - 真由子
- 弓子(伏見医大附属病院 看護師) - 大塚良子
- 糸川俊義(元代議士・4月26日 肺炎で死亡) - 永幡洋
- 伏見医大附属病院 受付 - 内田量子
- 松本弘樹(古河総合病院 院長・3年前に伏見医大附属病院を退職・千加の愛人) - 野仲功
- 野村映子(小間物屋「映屋」主人・1年前 希麻倫子が店に立ち寄ってからの知り合い) - 相本久美子
- 大山一三(代議士) - 中山仁
- 第14作「旅芸人一座殺人事件」(2004年)
-
- 橘秀一(旅芸人一座「橘劇団」の役者) - 遠藤憲一
- 黛小夜(橘劇団の役者) - 井上晴美
- 橘美紀彦(橘劇団の役者・菊太郎の従兄) - 中西良太
- 橘菊太郎(橘劇団の座長) - 橘菊太郎(本人役)
- 橘大五郎(橘劇団の若座長) - 橘大五郎(本人役)
- 西村富江(雄二郎のファン) - 山口美也子
- 山本雪子(雄二郎のファン・ジュエリーユキコ 社長) - 絵沢萠子
- 土田正美(雄二郎の付き人) - 今村雅美
- 近藤雄二郎(橘劇団の花形) - 山路和弘
- 橘翔太(橘劇団の役者・美紀彦と弥生の息子) - 浅利陽介[9]
- 三上(橘劇団の小道具) - 松木秀樹
- 橘弥生(橘劇団の世話係・美紀彦の妻) - 筒井真理子
- 第15作「京友禅の謎〜華の密室殺人事件〜」(2006年)
-
- 十津川省三(警視庁捜査一課 警部・希麻倫子の知り合い) - 渡瀬恒彦
- 浅川百葉(万葉の長女・京友禅絵師) - 河野由佳[10]
- 稲本弓子(小料理「都路」女将・百葉の後援会員・25年前 十津川省三の前から去っていった女性) - 仁科亜季子
- 浅川葉二郎(万葉の長男・百葉の義弟) - 伊達暁
- 清水加代(浅川家の住み込み家政婦) - 早瀬久美
- 近江鏡子(女優) - 芦田由夏
- 三上(医師) - 猪又武春
- 看護師 - 松島絵美
- 橋本蒼駿(京友禅絵師) - 勝部演之
- 浅川万葉(京友禅絵師) - 長門勇
スタッフ(かたせ梨乃版)
- 原作 - 山村美紗
- 脚本 - いずみ玲、吉田弥生、清本由紀、倉沢奈都子
- 監督 - 山内宗信、藤尾隆、黒沢淳、村田忍、水谷俊之
- プロデューサー - 森下和清(テレパック)、山後勝英(テレパック)、杉村治司(テレパック)、大久保智己(テレパック)、浅野敦也(テレパック)、沼田通嗣(テレパック)
- 製作 - TBS、テレパック
放送日程(かたせ梨乃版)
話数 |
放送日 |
サブタイトル |
原作 |
脚本 |
演出 |
視聴率
|
1 |
1996年04月22日 |
ヘアデザイナー殺人事件 |
『ヘア・デザイナー殺人事件』 |
いずみ玲 |
山内宗信 |
20.3%
|
2 |
10月14日 |
小京都・郡上八幡殺人事件 |
『小京都・郡上八幡殺人事件』 |
17.7%
|
3 |
1997年04月07日 |
花の棺 |
『花の棺』 |
19.1%
|
4 |
1998年01月05日 |
清少納言殺人事件 |
『清少納言殺人事件』 |
17.8%
|
5 |
6月01日 |
胡蝶蘭殺人事件 |
『胡蝶蘭殺人事件』 |
17.0%
|
6 |
11月30日 |
ブラックオパール殺人事件 |
『ブラックオパールの秘密』 |
吉田弥生 |
藤尾隆 |
16.5%
|
7 |
1999年03月22日 |
エジプト女王の棺 |
『エジプト女王の棺』 |
清本由紀 |
山内宗信 |
15.1%
|
8 |
10月04日 |
南十字星殺人事件 |
『ゴールドコーストの遺品』 |
吉田弥生 |
藤尾隆 |
12.9%
|
9 |
2000年09月18日 |
シドニー・メルボルン殺人事件 |
「ディーラー殺人事件」 (『グルメ列車殺人事件』所収) |
倉沢奈都子 |
12.5%
|
10 |
2001年06月04日 |
呪われたルビーの謎 |
「呪われたルビー」 (『紫水晶殺人事件』所収) |
黒沢淳 |
13.1%
|
11 |
2002年06月03日 |
殺人のイリュージョン |
|
山内宗信 |
13.4%
|
12 |
11月18日 |
坂本龍馬殺人事件 |
『坂本龍馬殺人事件』 |
15.9%
|
13 |
2003年11月10日 |
京都・宇治川殺人事件 |
『京都・宇治川殺人事件』 |
村田忍 |
14.9%
|
14 |
2004年08月02日 |
旅芸人一座殺人事件 |
|
水谷俊之 |
13.9%
|
15[1] |
2006年08月07日 |
京友禅の謎〜華の密室殺人事件〜 |
『京友禅の秘密』 |
村田忍 |
|
シャーロット・ケイト・フォックス版
2015年9月5日(土曜)21:00 - 23:06[注 2]にテレビ朝日系で放送されたスペシャルドラマ。主演はシャーロット・ケイト・フォックス[11][12]。キャサリンを原作通りにアメリカ人女性が演じることは初めてで、セリフはほぼ全編日本語で展開された[11]。
2016年3月20日(日曜)21:00 - 23:10(『日曜エンタ』枠)、シリーズ第2作『名探偵キャサリン 消えた相続人』が放送された[13]。
キャスト(シャーロット・ケイト・フォックス版)
ヒロインとパートナー
- キャサリン・ターナー
- 演 - シャーロット・ケイト・フォックス[14]
- アメリカ副大統領の一人娘。コロンビア大学出身の語学堪能なビジネスウーマン[15]。
- 浜口一郎
- 演 - 谷原章介[16]
- 京洛大学文学部歴史学科の准教授。浜口幸夫の甥。英語が堪能でコロンビア大学に留学経験がある。
京都府警察本部
- 橋口大吾
- 演 - 宇梶剛士
- 捜査一課の主任。階級は警部補(実際は、巡査部長)。
- 森本良介
- 演 - 中西良太
- 鑑識課の鑑識課員。
- 鈴木俊博
- 演 - 久保田悠来[17]
- 捜査一課の刑事。
- 栗田光則
- 演 - 山口竜央[18]
- 刑事部長。階級は警視正。
- 中松志保
- 演 - 東松史子[19]
- 捜査一課の刑事。
SP
- 山下清春
- 演 - 野村祐人
- キャサリンを警護するSP。
- 河野さやか
- 演 - 松田珠希[20]
- キャサリンを警護するSP。
その他
- 吉村峰子
- 演 - 山村紅葉[21]
- 京洛大学浜口研究室嘱託。
- 浜口幸夫
- 演 - 里見浩太朗
- 外務大臣。浜口一郎の叔父。アメリカ副大統領のルイス・ターナーは古い友人(第1作)。
ゲスト(シャーロット・ケイト・フォックス版)
- 第1作「花の棺」(2015年)
-
- 第2作「消えた相続人」(2016年)
-
スタッフ(シャーロット・ケイト・フォックス版)
- 原作 - 山村美紗
- 脚本 - 岡本貴也、深沢正樹
- 演出 - 唐木希浩、濱龍也
- 警察監修 - 倉科孝靖
- 技術協力 - アップサイド、アムレック
- CG - クロフネプロダクト(第2作)
- アクション - シールズ(第2作)
- 操演 - 小林正巳(第2作)
- ゼネラルプロデューサー - 黒田徹也(テレビ朝日)、関拓也(テレビ朝日)
- プロデューサー - 中込卓也(テレビ朝日)、黒川浩行(ユニオン映画)
- アソシエイトプロデューサー - 進藤盛延(東映太秦映像 / 第1作)
- プロダクション協力 - 東映太秦映像(第1作)
- 制作 - テレビ朝日、ユニオン映画
放送日程(シャーロット・ケイト・フォックス版)
話数 |
放送日 |
サブタイトル |
原作 |
脚本 |
演出 |
視聴率
|
1 |
2015年9月05日 |
ニューヨークからやって来た天才お嬢の殺人推理!! なぜ犯人は逃亡ルートを清水寺に変更したのか!? 花言葉が解き明かす完全密室トリック!! |
「花の棺」 |
岡本貴也 |
唐木希浩 |
11.6%[36]
|
2[37] |
2016年3月20日 |
消えた相続人〜米副大統領令嬢が挑む美女誘拐連続殺人!! 身代金6億円炎上トリックを買物のおつり百億円が解く!? |
「消えた相続人」 |
深沢正樹 |
濱龍也 |
7.4%[38]
|
脚注
注釈
- ^ a b 第5作までは毎回違う役名・役柄での出演あったが、第6作よりレギュラー役として京都平安新聞社の社員・千田美佳役を演ずることとなる。
- ^ この枠は本来『土曜ワイド劇場』の枠だが、本作は『土曜ワイド劇場』枠外で放送。
出典
外部リンク