二つの整数a, b が互いに素(たがいにそ、英: coprime, relatively prime, prime to[1])であるとは、a, b を共に割り切る正の整数が 1 のみであることをいう。このことは a, b の最大公約数gcd(a, b) が 1 であることと同値である。a, b が互いに素であることを、記号で a⊥b と表すこともある[2]。なお、「互いに素」を意味する英単語には coprime と disjoint があるが、coprime は整数について「互いに素」「共通点を持たない」という意味で使用される。
正の整数 n と互いに素となる(1 から n の間の)整数の個数は、オイラー関数φ(n) によって与えられる。
三つの整数 a, b, c が互いに素であるとは、gcd(a, b, c) = 1 が成り立つことをいう。また、gcd(a, b)、gcd(b, c)、gcd(c, a) がすべて 1 に等しいとき、a, b, c は対ごとに素(英: pairwise coprime)またはどの二つも互いに素であるという。一般に、互いに素であるからといって対ごとに素であるとは限らない (例:a = 6, b = 15, c = 10)。一般の n 個の整数についても同様に定義される。
Baker, Alan (1984). A Concise Introduction to the Theory of Numbers. Cambridge University Press. ISBN0-521-28654-9
Graham, R. L.; Knuth, D. E.; Patashnik, O. (1989), Concrete Mathematics, Addison-Wesley
Saunders, Robert & Randall, Trevor (July 1994), "The family tree of the Pythagorean triplets revisited", Mathematical Gazette, 78: 190–193, doi:10.2307/3618576。
Mitchell, Douglas W. (July 2001), “An alternative characterisation of all primitive Pythagorean triples”, Mathematical Gazette85: 273–275, doi:10.2307/3622017