メーティオーン（古希: Μητίων, Mētiōn）は、ギリシア神話の人物である。長音を省略してメティオンとも表記される。アテーナイの王エレクテウスの息子[1][2]。母はプラークシテアーで、ケクロプス、パンドーロス、プロクリス、クレウーサ、クトニアー、オーレイテュイアと兄弟[1]。エウパラモス[3]、一説にシキュオーンの父[2]。
アポロドーロスやパウサニアースによると、メーティオーンの息子たちは反乱を起こし、当時アテーナイを支配していたパンディーオーン王を追放した[4][5]。この王は兄弟の1人であるエウパラモスの娘メーティアドゥーサと、伯父であるアテーナイ王ケクロプスとの間に生まれた人物で、ケクロプスの後に王となった。パンディーオーンは亡命したメガラーで4人の息子たちアイゲウス（テーセウスの父）、パラース、ニーソス、リュコスをもうけた[4]。後にパンディーオーンの息子たちはアテーナイに進軍し、メーティオーンの一党は彼らによって追放された[6][7]。
工匠として名高いダイダロスはメーティオーンの一族の出身とされている[3][8][9]。アポロドーロスはメーティオーンの子エウパラモスの子としているが[3]、シケリアのディオドーロスはメーティオーンをエレクテウスの息子エウパラモスの子で、ダイダロスの父としている[9]。
系図
脚注
- ^ a b アポロドーロス、3巻15・1。
- ^ a b パウサニアース、2巻6・5。
- ^ a b c アポロドーロス、3巻15・8。
- ^ a b アポロドーロス、3巻15・5。
- ^ パウサニアース、1巻5・3。
- ^ アポロドーロス、3巻15・6。
- ^ パウサニアース、1巻5・4。
- ^ パウサニアース、7巻4・5。
- ^ a b シケリアのディオドーロス、4巻76・1。
参考文献
