フライング・ダッチマン・レコード(Flying Dutchman Records)は、アメリカ合衆国の音楽業界においてベテラン経営者、プロデューサー、ソングライターとして知られていたボブ・シールによって設立されたジャズ系レコードレーベル[1]。
当初は、アトランティック・レコードによって配給されていたが、1972年には5枚のアルバムをザ・ フライング・ダッチマン・シリーズとしてメガ・レコード (Mega Records) からリリースする契約をシールが取り付けた[2]。しかし、その後この契約は更新されず、配給はRCAレコードに移り、1976年にはレーベル自体がRCAレコードに売却された[3]。このレーベルから複数のアルバムを発表したミュージシャンには、歌手レオン・トーマス (Leon Thomas)、サクソフォーン奏者ガトー・バルビエリ、編曲家オリヴァー・ネルソン、サクソフォーン奏者トム・スコットや、ピアニストのロニー・リストン・スミスなどがいた。
フライング・ダッチマンには、アムステルダム (Amsterdam)、ブルース・タイム (BluesTime)、コンタクト (Contact) と3つのサブレーベルがあった[4]。
ギル・スコット・ヘロンは、フライング・ダッチマン・レーベルから、デビュー・アルバム『Small Talk at 125th and Lenox』や『Free Will』を含む3枚のアルバムを出している。
レーベルの創設者であるボブ・シールも自身のアルバムを出しているほか、フライング・ダッチマン・レコードに録音を残したミュージシャンには、デューク・エリントン、ピーター・ハミル、ドン・チェリー、オーネット・コールマン、チコ・ハミルトン、ヤン・ガルバレク 、カウント・ベイシー、ラリー・コリエル、コールマン・ホーキンス、レスター・ヤング、ソニー・スティットらがいる。
フライング・ダッチマン・レコードのカタログは、その後の変遷を経てソニー・ミュージック・エンタテインメント(アメリカ合衆国) が所有しており、レガシー・レコーディングスのレーベルから配給されている。
ディスコグラフィ
- 0550 Gato Barbieri - Yesterdays
- 0591 Lonnie Liston Smith - Cosmic Funk
- 0592 Oliver Nelson - With Oily Rags
- 0825 Oliver Nelson - Skull Session
- 0827 Richard Holmes - Onsaya Joy
- 0829 Bobby Hackett - Strike Up the Band
- 0830 Cesar - Cesar 830
- 0833 Tom Scott - In L.A.
- 0834 Lonnie Liston Smith - Expansions
- 0964 Bob Thiele - I Saw Pinetop Spit Blood
- 1082 Elek Bacsik - Bird and Dizzy: A Musical Tribute
- 1120 Bucky Pizzarelli & Joe Venuti - Nightwings
- 1145 Shelly Manne - Hot Coles
- 1146 Richard Holmes - Six Million Dollar Man
- 1147 Gato Barbieri - El Gato
- 1196 Lonnie Liston Smith - Visions of a New World
- 1197 Sonny Stitt - Dumpy Mama
- 1371 The World’s Greatest Jazz Band - In Concert at the Lawrenceville
- 1372 Mike Wofford - Scott Joplin Interpretations
- 1378 Bud Freeman & Bucky Pizzarelli - Bucky & Bud
- 1449 Oliver Nelson - A Dream Deferred (Compilation)
- 1460 Lonnie Liston Smith - Reflections of a Golden Dream
- 1461 Steve Marcus - Sometime Other Than Now
- 1537 Richard Holmes - I’m In the Mood for Love
- 1538 Sonny Stitt - Stomp Off, Let’s Go
- 2568 Steve Kuhn Trio - Three Waves
出典・脚注