『ファミコン探偵倶楽部』(ファミコンたんていくらぶ、英:Famicom Detective Club)は、任天堂のファミリーコンピュータ ディスクシステムでその第1弾が発売されたアドベンチャーゲームのシリーズ。全部で3作発表されている。略称は「ファミ探」。
総合プロデューサーは横井軍平。『消えた後継者』『うしろに立つ少女』の企画、制作、脚本は坂本賀勇が担当している。
コマンド選択で物語を進めていくテキストアドベンチャーで、物語の内容は、全作を通じて空木探偵事務所に所属する探偵が、殺人事件の真相を突き止めることを目的に行動するミステリー作品である。物語が持つ特徴として、事件と怪談が結び付けられており、全体的にホラータッチで描かれている。『消えた後継者』では死人の蘇り伝説、『うしろに立つ少女』では血染めの少女の霊の話、『雪に消えた過去』では落武者の亡霊伝説がある。
1998年にシリーズ10周年を記念し、『うしろに立つ少女』がスーパーファミコンのニンテンドウパワー専用ソフトとしてリメイクされ、発売された。書き換え専用ソフトであるため、パッケージは存在しない。
2004年にはゲームボーイアドバンスにディスクシステム用ソフトを忠実に移植したシリーズ「ファミコンミニ ディスクシステムセレクション」として、ディスクシステム版『消えた後継者』および『うしろに立つ少女』が、それぞれ前後編をひとつのソフトに収録し発売された。この際、『うしろに立つ少女』は「非合法な飲酒・喫煙」シーンが含まれるため、任天堂が発売したゲームで初のCEROレーティングによる対象年齢がついたソフトとなっている(CERO:C(15才以上対象))。
また、その後Wiiのバーチャルコンソール用ゲームとして、2007年にディスクシステム版『消えた後継者』、2008年にSFC版『うしろに立つ少女』、そして2009年にはディスクシステム版『うしろに立つ少女』が順次配信された。Newニンテンドー3DSとWii Uのバーチャルコンソールでも、ディスクシステム版『消えた後継者』と『うしろに立つ少女』がそれぞれ2013年と2014年に配信された。SFC版『うしろに立つ少女』についても2014年にWii Uのバーチャルコンソールで、2017年にNewニンテンドー3DS専用バーチャルコンソールでそれぞれ配信された。
なお、『BS探偵倶楽部』は過去に行われていたサテラビューの配信のみで、現在どの機種への移植も行われていない。
2019年、Nintendo Switchにてディスクシステム用のシリーズ2作品『消えた後継者』『うしろに立つ少女』をフルボイスにしたリメイク作品を2020年に発売することが発表されたが、2020年10月、「更なる品質向上のため」として発売時期が2021年に延期となった[2]。その後、2021年2月18日に配信されたNintendo Direct 2021.2.18において、同年5月14日に両作のダウンロード版を配信開始すると共に、同日にパッケージ版限定の『コレクターズ・エディション』を発売することが発表された[3]。『コレクターズ・エディション』には、『消えた後継者』『うしろに立つ少女』双方を収録したゲームカードの他、登場人物や舞台のアートワークとファミコン版・スーパーファミコン版双方の設定資料を収録した『ファミコン探偵俱楽部 調査ファイル』、『消えた後継者』『うしろに立つ少女』の販促用チラシの復刻版、ファミコン版・スーパーファミコン版双方のBGM全曲を収録したサウンドトラックが同封されている[4]。
Nintendo Switch版の開発は、本シリーズのファンであるMAGES.の浅田誠が現行のゲーム機でリメイク作品を作りたいと考えていたことがきっかけで、制作発表の約3年前、任天堂との打ち合わせの際「ファミコン探偵倶楽部をリメイクしませんか?」と打診した。後日企画書とテスト版をプレゼンした結果、任天堂サイドもリメイクを了承。任天堂監修の元で本格的な制作へ入ったが、コロナ禍の影響でリモートワークへの開発環境の転換を余儀なくされ、制作が遅れることとなった。2021年のインタビューではファミコン探偵倶楽部の新作開発に意欲を示している[5]。
※声優は特筆すべきもの以外はSwitch版(以下『リメイク版』)のもの。
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