チュイール

チュイール（Tuile）は、薄くサクサクした甘くて風味のある、ドウやチーズから作られるウエハースである^[1]。元々はフランスのもので、フランスの屋根タイル（屋根瓦）に形が似ているところから名付けられた^[2]。パンナコッタ等のデザートの付け合わせや、シャーベットやアイスクリームの食べられるカップとして用いられる^[3]。チュイル^[4]、トゥイル^[5]とも表記される。

製法

チュイールは薄いクッキーで、フランスの田舎、特にプロヴァンスの住宅の屋根のタイルのようにカーブしている^[6]。このカーブは通常、ワインボトルやめん棒のような曲面の上で作られる^[7]。フランスではチュイールの型も売られている。チュイールは、熱いうちにカーブを作らないと割れたりひび割れたりしてしまう^[8]。

小麦粉、砂糖、バター、卵白などを混ぜ合わせた生地をオーブンで焼き上げたクッキーで、薄くてカーブがかかっているのが特徴である^[5]。オーブンから取りだし、焼き上げた生地がまだ熱くしなやかなうちに、めん棒などの上に乗せてカーブを作る^[9]。アーモンドスライスを散らした「チュイル・オ・ザ・マンド」や、レース状の生地をした「チュイル・ダンテル」などがある^[4]。チュイールは、焼いた後、平らなままにしておくこともできる^[10]。

脚注

^ Biro, Marcel, and Shannon Kring. Biro: European-Inspired Cuisine. Gibbs Smith, 2005. 114. Print.
^ Boulud, Daniel, and Dorie Greenspan. Daniel Boulud's Cafe Boulud cookbook: French-American recipes for the home cook. Scribner, 1999. 165. Print.
^ W., Carol, Erik Tieze, and Glenn Humphry. Creating Chefs: A Journey Through Culinary School with Recipes and Lessons. Lyons Press, 2005. 228. Print.
^ ^a ^b 猫井登『お菓子の由来物語』幻冬舎ルネッサンス、2008年9月20日、93頁。ISBN 978-4344029811。
^ ^a ^b “チュイールとは？ | オークラだより”. The Okura Tokyo公式サイト. 2023年1月26日閲覧。
^ Greenspan, Dorie, and Alan Richardson. Baking: From My Home to Yours. Houghton Mifflin Harcourt, 2006. 173. Print.
^ McCarty, Michael, Judith Choate, Liz Smith, and Steve Pool. Welcome to Michael's: Great Food, Great People, Great Party!. Little Brown & Co, 2007. Print.
^ Luchetti, Emily, and Sheri Giblin. Classic Stars Desserts: Favorite Recipes by Emily Luchetti. Chronicle Books Llc, 2007. 129. Print.
^ 今田美奈子『おかしなお菓子』角川書店〈角川文庫〉、1985年3月25日、48頁。ISBN 4041585023。
^ “アーモンドチュイール”. キユーピー3分クッキング. 日本テレビ. 2022年9月14日閲覧。