高野 志穂(たかの しほ、1979年〈昭和54年〉10月21日 - )は、日本の女優。
東京都出身。所属事務所はTOM company(元:コムスシフト[1]所属)。夫は俳優の北村有起哉。エルムハースト・バレエスクール、桐朋女子高等学校卒業。
来歴
父の仕事で[2]、幼少時よりバーレーン(3年)、シンガポール(3年)、イギリス(マンチェスター2年、ロンドン4年)に12年間滞在[3][4]。小学校入学とほぼ同時に帰国し、3年生までは日本で暮らす。7歳の時に自分の意志でバレエを始めた[6]。ロンドン在住時には、全寮制のバレエスクールに進みたいと言うが、反対する父を母が説得し、全寮制の「エルムハースト・バレエスクール」に入学[6][8]。バレエ、モダン、タップ、フラメンコ、ヴォーカルのほかに基礎演技などを11歳から14歳まで4年間学ぶ[8]。役者をめざすきっかけは14歳で、学校の課外授業で見たミュージカル『サンセット大通り』。音楽や台詞もないシーンだったが演技に感動する[6]。15歳で一人帰国し、役者を目指した[6][11]。高校は演劇が盛んで、演劇部に入りたかったが先にやることがあるだろうと、大学院生の家庭教師に日本語のレッスンを3年間受ける[6]。すぐにコミュニケーションを取れるようになったが、読み書きは苦労した[6]。家庭教師の勉強が終わった後に、バレエの練習を3年間通った。
1998年に女優デビュー[4]。4月にThe LOVEのシングル『雨に濡れた洗濯物』のビデオクリップに出演。その後も小さな仕事をやりながらオーディションを受け始める[6][11]。両親からはサポートしてもらっていたが、「大学に行かせたと思って4年間は応援するけど、それを過ぎたら家を出なさい」と言われていた[6]。『さくら』のオーディションを受けた当時は22歳[11]。応募総数2512名の中から選ばれた。2002年4月1日、NHKの連続テレビ小説『さくら』の日系人英語教師エリザベス・サクラ・マツシタ役で主演並びにドラマデビュー[8]。クランクインして4日後に23歳の誕生日を迎える[11]。後に『さくら』は舞台化された。以後、複数の映画やテレビドラマに出演する。2013年6月4日、俳優の北村有起哉と4年の交際を経て結婚[16]。2014年11月、第1子男児が誕生したことを北村がブログで報告[17]。2017年7月スタートの『定年女子』(NHK BSプレミアム)で、出産後初のドラマ出演[18]。2020年2月、第2子男児が誕生したことを北村がブログで報告[19][20]。2022年11月27日、『さくら』放送から20周年を記念したファンミーティングが岐阜県飛騨市(飛騨市文化交流センター)で開催された[21][22][23]。
人物
趣味・特技
- 駅伝を見るのが好き。日本に帰って最初の正月にテレビをつけて、父を非難しがましく見やったその目に飛び込んできたのが道路をひた走る駅伝の選手だった。駅伝の知識はないが、選手に感情移入し最後には号泣していた。その後も『ニューイヤー駅伝』と『箱根駅伝』を見ている。
- カメラのライカを所有している。撮られる側になることが多いが得意でなかったことから、友人から「撮る側になってみたら」と言われ写真を撮る気持ちになる。家でカメラを探すと祖父が知り合いから譲り受けたライカA型が見つかりオーバーホールすると調子を取り戻した。仕事場に持って行きロケの合間にシャッターを切ったり、オフの散歩に持ち出している[31]。その後MP6(ブラックペイント)を購入した[31]。
嗜好
エピソード
- シンガポールに暮らしていた時にバイオリンを習うが難しいと思い、イギリスに行くことが決まったきっかけで5年で辞める。
- バイオリンを辞めた後で、母にバレエを見に行こうと浜松町の東京郵便貯金会館ホールに連れて行って貰う。舞台にいる一人のバレリーナを見て衝撃を受ける。母の言葉に乗せられ、翌日踊っていたバレリーナの元を訪ね、主宰しているバレエ教室に入ることを決めた。
- イギリスの全寮制のバレエスクールに入学後は、二段ベッドが3つ、計6人が同じ部屋で暮らした。部屋割りは学期が変わるごとに新しくなっていた。週に1回、1時間の外出が許され、出かける時は4人以上、制服着用と細々規則が決められていた。
- バレエスクール在籍時にミュージカル女優という目標を見つけるが、色々考えるうちに自分が「日本人」であることを思い出した。日本で女優を目指すことを決めて、15歳の誕生日前日(10月20日)に4年間のバレエ学校での生活に終止符を打つ。
- 日本で暮らしていた頃に『豊川美惠子エコール・ド・バレエ』に通っており、バレエを習った時の友人が本島美和[43]。
- 高校3年生で、ずっと続けてきたバレエで痛めた膝の手術をした[8]。手術をした後もバレエを続けたが、痛みは治まらずバレエを断念する。
- 女優になったきっかけは父で、知人に「娘が女優になりたいって言っているのだけど」と相談してくれたことだった。知人はマネージャーをしており、その後高野のマネージャーを担当した。
- ドラマ『さくら』の役の設定で、初めて日焼けサロンに行く。なかなか焼けた色が定着せず、何回も通った[44]。
- 尊敬する俳優はウィノナ・ライダーと岸恵子。
- 年上の友人が多い[8]。
- パソコンは持っておらず、アナログ人間だという[31]。
- 夫の北村有起哉が主演舞台をした時の共演者の知り合いがおり、高野は客として見に行った。その後みんなで飲んだ時に北村と知り合ったのが最初のきっかけである。そのシチュエーションが3回ほどあり後に北村と付き合う。プロポーズは「ちょっと待って」と高野が保留したので、北村から2時間ほど説得された[33]。
- 夫の北村有起哉は太田道灌の子孫[45]である。2017年10月15日の「伊勢原観光道灌まつり」(神奈川県伊勢原市)で北村は太田道灌、高野は北条政子に扮してパレードに参加した[45][46][47][48]。
出演
テレビドラマ
ナレーション
ラジオドラマ
映画
- カラー オブ ライフ theme 1 Family 家族(2002年3月22日、エス・エス・エム) - 父親と殴り合っている少女 役
- いたいふたり(2002年12月7日、リクリ) - 景子 役
- ねこ(2003年制作[注 2]) - 主演・飼い猫のダンツを探す少女 役
- 福耳(2003年9月13日、アルゴ ピクチャーズ) - 信長珪 役
- 日本の自転車泥棒(2006年12月1日、Cinema ANGELICA) - スナック ホステス 役
- 浅草堂酔夢譚(2010年制作[注 3]) - 古御堂倫子 役
- ミスター・ジョンフン!!私のスターはチキン男?!(2012年10月31日[注 4]、ユニバーサルミュージック)
バラエティ
舞台
- ANGEL TOUCH〜天国に一番近い場所〜(1999年7月30日 - 8月1日、新宿シアター アプル) - 紫苑 役[注 5]
- さくら(2003年3月2日 - 23日、明治座) - 松下さくら 役
- 二十四の瞳(2003年8月1日 - 24日、御園座) - 大石久子 役[51]
- なんせんす(2008年7月23日 - 8月3日、赤坂レッドシアター) - 伴内 役
- あたっくNo.1(2009年1月24日、東京芸術劇場)
- THE 面接(2010年11月2日 - 14日、青山円形劇場) - 神田ヤスコ 役
- ピグマリオン(2011年8月19日 - 9月4日、あうるすぽっと) - イラリザ・ドゥーリトル 役
- 陽だまりの樹(2012年4月13日 - 5月27日、東京 / 名古屋) - おせき 役
- テンペスト(2014年、新国立劇場)
- 逢いたくて・・・(2016年)
- 砂の女(2017年、ザムザ阿佐ヶ谷)
- 消えていくなら朝(2018年7月12日 - 7月29日、新国立劇場)
- 方南ぐみ企画公演 朗読劇 青空(2019年8月18日、三越劇場)
- 演劇企画集団Jr.5 vol.13「白が染まる」(2022年8月5日 - 12日、駅前劇場)
アニメ
- DVD作品 最遊記 Premium Box 第1巻(2000年2月25日、パイオニアLDC) - 美花 役
- DVD作品 最遊記 Premium Box 第2巻(2000年3月25日、パイオニアLDC) - 美花 役
CM
- ハウス食品 カレーリゾッテ(2003年1月20日、街を歩く女性 NEW篇)
- 出光興産(2003年5月16日、キク・シル・カワル。)
- 出光興産 サマーフェア(2003年7月26日、キク・シル・カワル。)
- オンワード樫山 J.PRESS(婦人服)(2003年9月12日、秘書 ことわざ 秘書ON 篇・秘書 ナルシスト 秘書OFF 篇)
- ロッテ ガーナミルクチョコレート(2003年9月17日、浜辺 ガーナブラックnew 篇)
- NTT西日本 フレッツ光(2010年6月)
- P&G パンパース(2011年)
- ファンケル 洗顔パウダー(2016年 - 、むきたてうるつる肌 篇)
- 都道府県民共済(2018年 - 2021年、約束に、まっすぐ。宣言 篇)
- 積水ハウス(2020年、イズ・シリーズ『家族の詩雨』篇)
- Amazonプライム(2021年4月 - 2022年) - 夫の北村有起哉と夫婦役で共演[52]
朗読
- NHK高山70周年記念「北アルプス朗読紀行」(2012年9月8日、奥飛騨総合文化センター)
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著書
- 「ニコッと笑えばお友達」(2003年2月28日、主婦と生活社)
MV
受賞歴
- 2002年
- 2018年
- 第6回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞 受賞作品(『消えていくなら朝』)
脚注
注釈
- ^ 松本清張没後20年特別企画作品。
- ^ 「ねこ/アップ・ダウン・スカイ」というタイトルでビデオ化される。 / 2003年5月23日、オンリー ハーツ
- ^ 第4回したまちコメディ映画祭in台東上映 / 2011年9月3日 - 9日、高槻セレクトシネマ上映。
- ^ 2012年10月31日 - 11月4日、TOHOシネマズ各劇場で限定公開。
- ^ ミュージカル作品。
出典
参考文献
高野志穂『ニコッと笑えばお友達』婦人と生活社、2003年。ISBN 978-4-39-112765-2。
外部リンク
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11 - 20作 | |
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21 - 30作 | |
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31 - 40作 | |
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41 - 50作 | |
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51 - 60作 | |
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61 - 70作 | |
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81 - 90作 | |
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91 - 100作 | |
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101 - 110作 | |
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111 - 120作 | |
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