肥後 克広(ひご かつひろ、1963年〈昭和38年〉3月15日〈戸籍上〉 - )は、日本のお笑いタレント、俳優。お笑いトリオ・ダチョウ倶楽部のリーダー。沖縄県那覇市出身。太田プロダクション所属。身長179 cm、体重72 kg。沖縄県立那覇工業高等学校卒業。
来歴
3人姉弟(姉が2人)の末子として出生した。父親は肥後が中学生になる前に病気で亡くなっている。高校時代は工業デザイン科に進学するが、先述の家庭事情の影響もあり、軍歌酒場のウェイターのアルバイトなどをして学費を稼いでいた[1]。母親は奄美大島出身。
高校卒業後は自動車学校に1ヶ月間通った後上京し、白金のデザイン事務所で商業デザイナーとして働いていたが、半年ほどで退職し沖縄に帰郷[2]。その後、「お笑い芸人になる」という夢を抱き再度上京する。当初は萩本欽一に弟子入りを志願するが断られ、浅草演芸界に転じ、杉兵助に師事した[3]。ダチョウ倶楽部結成以前は、杉門下の先輩であるコント赤信号の活動に参加したり、映画にチョイ役で出演していたが、1985年にコント赤信号のリーダー・渡辺正行の紹介で寺門ジモン、上島竜兵、南部虎弾とダチョウ倶楽部を結成[2]。1987年にフロントマンでリーダーだった南部が脱退し、後述の通り戸籍上はメンバー最年少の肥後がリーダーとなった。
よく似た経歴の持ち主に、高田純次がいる。
私生活では、元女優だった妻とブレイク前に結婚している。上島竜兵の婚約直前に、妻と1男1女があることを発表し、話題となった。その後もう1人女児が生まれ、現在は3児の父である。また、沖縄在住の実母もたびたびバラエティー番組に登場していたが、2010年3月に死去した[4]。長女の千暁は、2010年1月5日放送の『爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル』(フジテレビ)に当時は素人として登場し、中島美嘉の歌マネを披露、同年3月30日ではダチョウ倶楽部と対戦した。
人物
メンバーの中で唯一の子や孫持ちかつ本名で活動している。
ダチョウ倶楽部のリーダーになった理由としては自身のインタビューで「メンバーの中で一番背が高かったのでリーダーっぽく見えるから」と答えている。しかし自身のマネージャーからは「(肥後は)ダチョウ倶楽部になくてはならない存在」と言われるほどグループ内では絶大な信頼を得ている。また「楽屋の空気感を綺麗に整えたい」という思いから自身の事を「ダチョウ倶楽部の空気清浄機」であると発言している[5]。
グループ内ではリーダーという位置にいるものの、私生活ではかなりの天然であり、奇妙な言動が目立つ事が多い(なお、この性格は息子にも受け継がれており「肥後DNA」という芸名はこの事に由来する)。事務所の後輩である有吉弘行や土田晃之などはこの事をバラエティ番組などで度々ネタにしており、『雨上がり決死隊のトーク番組アメトーーク!』(テレビ朝日)においては肥後をフィーチャーした「肥後という男」という企画が2度に渡って放送された[6][7]。
戸籍上の生年月日は1963年3月15日としているが、実際に産まれたのはその8か月前の1962年7月15日である。これは肥後の母親が「この子はどうせバカに決まってるから、誕生日を遅くしてひとつ下の学年にすれば、学校の勉強が少しは楽になると思った」という理由による(ただし、翌年の3月生まれに変更しても学年自体は一緒であり、この事に関しては肥後自身もツッコミを入れている)[8]。このため、本籍どおりであればダチョウ倶楽部内では肥後が最年少であるが、実際の誕生日で比較すると寺門(1962年11月25日生まれ)が最年少となる。また姉の一人(肥後自身より3歳上)に5月25日生まれの姉がいるが、その姉の誕生日も実際は定かではないという[8]。
20代前半の頃、肉体労働のアルバイトなどで腰に負担をかけた事が原因となり「急性の腰椎椎間板ヘルニア」を発症するが、この時早急に手術を受けなかった事も災いし、以降20年近くにも渡って慢性的な腰痛に悩まされる事となった。その後、2011年にお茶の水整形外科院長の銅冶英雄医師と出会い、同医師の唱える体操を継続した結果、現在は見事に完治している。2013年にはこれらの詳細をまとめた書籍も発売された(後述)[9]。
中村正人と容姿が非常に似ており、肥後と中村はお互いこれをネタにしている[10]。映画『アマレット』では肥後が「ドリカムの中村正人」を演じているが、これは中村の希望によるものだった。また、2014年には肥後がドリカムのライブに出演し初共演を果たした他、2015年7月7日に発売された「25th Anniversary DREAMS COME TRUE CONCERT TOUR 2014 -ATTACK25-」のライブDVD/Blu-ray Discのジャケット写真に肥後がピンで起用されるなど、良好な関係を築いている[11]。
森本レオにも容姿・声(ただしモノマネをする際の声であり、地声はやや異なる)が瓜二つである。森本とはガスファンヒーターのCMで共演した他、2019年2月9日放送の『極上空間』において2人でドライブを行った事もある[12]。森本本人は「友達なくすよ」とコメントしている他、定岡正二は森本のモノマネを笑っていたが、自分がモノマネされたら「笑えなくなった」とコメントしている。
コントネタの際に見られる姿は主にツッコミだが、それ以外ではボケに回ることが多い。トリオとして揃ってものまねネタを行う際には大オチとして寺門・上島から同時にツッコミを受けるパターンがお約束となり、2004年10月から開始された『志村通』(フジテレビ)のコーナードラマ『志村運送物語』(フジテレビ)ではメインの志村けんを困らせるお向かいの幼なじみ役を演じ、以後も志村の番組で重用されている。
ものまねレパートリー
※以下、太田プロダクションのプロフィールに掲載されているレパートリーを主に記述[13]。当時話題になった人物を中心とした時事ネタが多い。森本レオやジャパネットたかたのモノマネを初めてやった人物でもある。
出演
バラエティ
テレビドラマ
映画
CM
- 東京ガス「ガスファンヒーター」 - 森本レオと共演した。
- ACジャパン - 2023年度の沖縄地域キャンペーン「どうぞどうぞから、はじめよう。」に出演。
ウェブドラマ
舞台
書籍
脚注
関連項目
外部リンク
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