ジャック・ソック(Jack Sock, 1992年9月24日 - )は、アメリカ合衆国ネブラスカ州リンカーン出身の元男子プロテニス選手。これまでにATPツアーでシングルス4勝、ダブルス17勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス8位、ダブルス2位。身長191cm。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。
2011年全米オープン・混合ダブルス、2014年ウィンブルドン選手権・男子ダブルス、2018年ウィンブルドン選手権・男子ダブルス、2018年全米オープン・男子ダブルスの優勝者。リオデジャネイロ五輪混合ダブルス金メダリスト、男子ダブルス銅メダリスト。
8歳からテニスを始める。ジュニア時代は2010年全米オープン男子ジュニアシングルスで優勝している。
2011年全米オープン混合ダブルスでは同じアメリカのメラニー・ウダンと組み主催者推薦出場から決勝に進出する。決勝ではヒセラ・ドゥルコ/エドゥアルド・シュワンク組に7–6(4), 4–6, [10–8]で競り勝ち、優勝を果たした。
2014年ウィンブルドン選手権男子ダブルスではバセク・ポシュピシルと組み、決勝に進出した。決勝ではブライアン兄弟に7–6(5), 6–7(3), 6–4, 3–6, 7–5のフルセットで勝利しグランドスラム初優勝した[1]。10月、上海マスターズで第7シードの錦織圭に7–6(5), 6–4で勝利。シングルスで世界トップ10以内の選手に勝利したのは初。
2015年4月の全米男子クレーコート選手権では2回戦で第2シードのロベルト・バウティスタ・アグートに、準々決勝で第5シードのサンティアゴ・ヒラルド、準決勝で第3シードのケビン・アンダーソンに勝利し初の決勝進出。決勝でサム・クエリーに7–6(9), 7–6(2)で勝利しシングルス初優勝。 全仏オープンでは1回戦で第10シードのグリゴール・ディミトロフを7-6, 6-2, 6-3で破り、続いてパブロ・カレーニョ・ブスタ、ボルナ・チョリッチに勝利し自身グランドスラム初の4回戦に進出。ベスト16の選手の中では最年少[2]。 10月のストックホルム・オープンでは第3シードのジル・シモンや第2シードのリシャール・ガスケを破り決勝進出。決勝で第1シードのトマーシュ・ベルディハに敗れ準優勝。年間最終ランキングでは25位になった。
ホップマンカップ2016において、対戦相手のレイトン・ヒューイットのサーブへのアウトの判定に対し、自身が不利になるにもかかわらずヒューイットにチャレンジ権を行使するようにアドバイスした[3]。翌週のASBクラシックでは準決勝で世界ランク8位のダビド・フェレールに3-6, 6-1, 6-2で勝利し決勝進出。決勝では途中棄権し準優勝。4月の全米男子クレーコート選手権では、2年連続決勝に進出するも、フアン・モナコに敗れ準優勝。
リオ五輪ではダブルスでスティーブ・ジョンソンと組み、準決勝に進出。準決勝でルーマニアのフロリン・メルジェ/ホリア・テカウ組に敗れるも、3位決定戦でカナダのダニエル・ネスター/バセク・ポシュピシル組に6-2, 6-4で勝利し、銅メダルを獲得した。混合ダブルスではベサニー・マテック=サンズと組んで決勝に進出。決勝でビーナス・ウィリアムズ/ラジーブ・ラム組に6-7(3), 6-1, [10-7]で勝利し、金メダルを獲得した[4]。
全米オープンでは3回戦で2014年の優勝者であるマリン・チリッチに6-4, 6-3, 6-3で勝利。4回戦でジョー=ウィルフリード・ツォンガに敗れた。10月の上海マスターズでは3回戦で世界ランク6位のミロシュ・ラオニッチを0–6, 6–4, 7–6(8)で破りベスト8進出。BNPパリバ・マスターズでも2回戦で世界ランク8位のドミニク・ティエムを6–2, 6–4で破るなど2大会連続でベスト8進出を果たした。
1月のASBクラシックでは決勝で ジョアン・ソウザに6–3, 5–7, 6–3で勝利し、シングルス2勝目を挙げた。大会後の世界ランキングで20位となりトップ20入りを果たす。全豪オープンでは3回戦でジョー=ウィルフリード・ツォンガに敗れた。2月のデルレイビーチ・オープンでは決勝で対戦相手のミロシュ・ラオニッチが棄権しシングルス3勝目を挙げた。3月のBNPパリバ・オープンではマスターズ3大会連続ベスト8入りし、準々決勝で第4シードの錦織圭に6-3, 2-6, 6-2で勝利し初のベスト4進出。準決勝でロジャー・フェデラーに1-6, 6-7(4)で敗れた。続くマイアミ・オープンでもマスターズ4大会連続のベスト8進出を果たしたが、準々決勝でラファエル・ナダルに2-6, 3-6で敗れた。
ATPファイナルズ出場の可能性をわずかに残して迎えたロレックス・パリマスターズで第16シードから決勝進出。決勝で予選から勝ち上がったフィリップ・クライノビッチに5-7, 6-4, 6-1で勝利し[5]、マスターズ1000初優勝を果たすと同時にレースランキングで9位に浮上、既に欠場を表明していたスタン・ワウリンカを除いて8位となりATPファイナルズ初出場を決めた。大会後のランキングで初のトップ10入りを果たす。ATPファイナルズではラウンドロビン第1戦でロジャー・フェデラーに敗れるも、第2戦でマリン・チリッチ、第3戦でアレクサンダー・ズベレフに勝利し2勝1敗の2位で準決勝進出、準決勝でグリゴール・ディミトロフに6-4, 0-6, 3-6で敗れた。年間最終ランキングは自己最高の8位。
第8シードとして出場したものの1回戦で杉田祐一に敗退した全豪オープンをはじめ、全仏オープンでも1回戦で敗退するなど、シングルスでは早期敗退が目立つ前半戦となった。一方ダブルスでは、デルレイビーチ・オープンはジャック・ウィズロー、BNPパリバ・オープンはジョン・イスナー、リヨン・オープンはニック・キリオスとのペアで優勝している。ウィンブルドンではシングルスは1回戦で敗退したが、マイク・ブライアンとペアを組んだダブルスは決勝進出。決勝でレイベン・クラーセン/マイケル・ヴィーナス組に勝利し、4年ぶり2回目の優勝を果たす[6]。全米オープンもマイク・ブライアンとのペアで初優勝を果たす[7]。ATPファイナルズでもマイク・ブライアンとのペアで初優勝した[8]。年間最終世界ランキングでシングルスは106位まで落ちたが、ダブルスは自身最高の2位だった。
年始のクーヨン・クラシックでは1回戦でバーナード・トミックとデニス・シャポバロフに敗れた。全豪オープンはシングルスをワイルドカードで出場したが、1回戦でアレックス・ボルトに6-4, 3-6, 2-6, 2-6で敗れた。2月の練習中に親指の靭帯を損傷し、手術を受けた[9]。7月のアトランタ・テニス選手権で復帰。シングルスは初戦敗退に終わったが、ダブルスでは準決勝まで進んだ。レーバーカップのファビオ・フォニーニ戦で復帰後初白星を挙げた。しかしながら、下部大会を含めポイントの付くツアーでは0勝8敗。11月にはついに0ポイントとなり、ランキングから抹消された。ダブルスも100位圏外に落ちた。
2020年2戦目のデルレイビーチ・オープンで1回戦に勝利し、約1年4か月ぶりの白星を挙げ、世界ランキングが767位ではあるが復活した。続くチャレンジャー・インディアウェルズでは第1シードのウゴ・アンベールらを下して準優勝まで漕ぎつけた。全米オープンでも2年ぶりとなる勝利を挙げた。全仏オープンは予選からの出場となったが、本選まで勝ち上がり、1回戦に勝利。最終順位は253位。
2021年前半戦はチャレンジャー・ツアーを主戦場とし、5月末のリトルロック・チャレンジャーでは優勝した。7月のテニス殿堂選手権では、2回戦で西岡良仁を破りベスト8入り。全米オープンは3回戦まで進んだ。最終順位は145位。ダブルスではオーランド・チャレンジャーとテニス殿堂選手権で優勝。
BNPパリバ・オープンのダブルスに、ジョン・イスナーと組んで出場。1回戦で第1シード・世界1位のメクティッチ/パビッチ組をフルセットの末撃破すると、2回戦では全豪覇者のコキナキス/キリオス組を破った。そのまま勝ち続け、決勝でゴンサレス/ロジェ=バセランを7-6(4), 6-3のストレートで破り、本ペアとして2018年以来4年ぶり2度目の優勝を果たした[10]。これにより、ダブルス順位はトップ100(57位)にカムバックした。
ソックは2023年の全米オープンダブルスに、ジョン・イスナーとのペアで出場したのを最後に現役を引退した。
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.
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