「おばあちゃんの思い出」は、漫画『ドラえもん』の短編エピソードのひとつ(1970年発表)。漫画を原作としてテレビアニメが5つ、アニメ映画が2つ作られている(『ドラえもん』で最も多くリメイクされたアニメ)。漫画の単行本、テレビアニメでは「おばあちゃんのおもいで」と平仮名のみで表記されることが多い。
漫画の台詞の変更(初出と単行本の種類による台詞の違い)について記す。
登場するドラえもんの道具は「タイムマシン」のみである[5]。
漫画を原作としたテレビアニメが5つ作られている。放送年、エピソード名等は以下の通り。それぞれの内容には細かな差異がある。
6月10日に放送。テレビアニメ第1作、第11回Bパート(第22話)。
7月15日に放送。テレビアニメ第2作第1期。3話で構成される30分番組のうち、2話分を使った前後編で放送。この作品だけ唯一おばあちゃんがメガネをかけている。DVD『TV版ドラえもん 5巻』『ドラえもん みんなが選んだ心に残るお話30「おばあちゃんのおもいで」編』に収録。
1月3日に放送。テレビアニメ第2作第1期のスペシャル番組「86 お正月だよ! ドラえもん」中の1話。漫画のあらすじが最も忠実に再現されている。DVD『ドラえもんコレクションスペシャル特大号 冬の5』『ドラえもん みんなが選んだ心に残るお話30「おばあちゃんのおもいで」編』に収録。
6月30日に放送。テレビアニメ第2作第2期のスペシャル番組「ドラえもん!キャンディーなめてジーンと感動するおばあちゃんスペシャル」の中の1話。おばあちゃんが町中を探し回る対象が「くまちゃんのぬいぐるみの取れた目のパーツ」に置き換えられている(原作漫画や他のアニメでは全て「花火」)。DVD『ドラえもん みんなが選んだ心に残るお話30「おばあちゃんのおもいで」編』に収録。
6月24日に放送。テレビアニメ第2作第2期。2000年のアニメ映画と同様に、くまのぬいぐるみを動物(今作ではカラス)に奪われ、のび太が取り戻す場面が追加されている。
2000年3月11日に、劇場用アニメ映画『おばあちゃんの思い出』として公開された。同時上映の長編作品は『ドラえもん のび太の太陽王伝説』。
2000年度第55回毎日映画コンクールアニメーション映画賞受賞作品[6]。
のび太は、幼いころのお気に入りだったくまのぬいぐるみ(以下、くまちゃん)がゴミ捨て場に出されているのをたまたま見つける。つぎはぎだらけのうえにボロボロのくまちゃんを持ち帰ったのび太は、幼稚園児のときに死別したおばあちゃんがぬいぐるみを繕ってくれたことを懐かしむ。
くまちゃんを手に部屋でドラえもんにおばあちゃんとの思い出を話すのび太は、タイムマシンを使えばおばあちゃんに会えると思いつく。しかし、ドラえもんは「未来から来たのび太だなんて、きっとどう言ってもわかってもらえない」と良い顔をしない。
それでも会いたいのび太は、「姿を見るだけ」とドラえもんに約束して2人で8年前を訪れるが、そこでは幼いのび太が秋も終わる時期だというのにおばあちゃんに花火をねだるというわがままを言い、困らせていた。その様子を見たのび太は、「僕はわがままばっかり言ってた」と自責の念にかられ、最終的におばあちゃんと対面して言葉を交わすことになる。
「せめてあの子が小学生になるまで生きていられたら…」というおばあちゃんの言葉を聞いたのび太は、意を決して黒いランドセルを背負い、「5年生になったのび太です!」と名乗って正体を明かす。ドラえもんの予想に反し、おばあちゃんは疑うことなく8年後ののび太を受け入れる。のび太は優しく懐かしいおばあちゃんのひざ元にすがり付き、感極まって号泣するのだった。
原作漫画とは異なる場面や設定の一部を以下に挙げる。本アニメ作品は原作者・藤本の死去後に作られたため、変更箇所はいずれもアニメ制作者による脚色である。原作者の承認を受けたものではなく、『ドラえもん』という作品の公式設定でもない。
「窓が木製」「台所のドアが、小さいガラス1つ付いたもの」「台所がシステムキッチンではない」などにより、家が改築前であることが示されている。テレビはダイヤル式のものが描かれている。
テレ朝チャンネル1
本作をコマ漫画形式に再編集したフィルムコミック。映画の内容が一言一句忠実に再現されているわけではない。
俳優の溝端淳平やミュージシャンのha-jは、『ドラえもん』の泣ける作品として本エピソードを挙げている[7][8]。また、中国の映画評価サイト「豆瓣電影」ではアニメ映画『千と千尋の神隠し』を上回る評価を獲得しているという[9]。
花火を買えなかったため幼いのび太に追いやられたおばあちゃんが腰かける公園の遊具(コンクリート製のバス)と同一の物が、大谷田南公園(東京都足立区中川4丁目42番1号)に存在する。
幼少期のスネ夫を演じた関智一は、2005年のアニメリニューアルに伴い開催されたオーディションを突破し、スネ夫役に抜擢された。この際に、役作りの一環でスネ夫についてさらに研究し、新しい声を開発したと関は語っている。
2020年に、劇場用3DCGアニメ映画『STAND BY ME ドラえもん 2』(11月20日公開)内のエピソードのひとつとして映画化された[10][11]。
1977年の漫画「パパもあまえんぼ」では、酒に酔って夜遅く帰宅して寝込んでしまったのび助を叱ってもらおうと、のび太とドラえもんがのび助をタイムマシンで過去に連れて行きおばあちゃん(のび助の実の母)に引き合わせる。おばあちゃんは「こないだきた十年後ののびちゃんね」とのび太のことを憶えていた(「十年」は生まれてからの年数だと考えられる)。
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