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この項目では、1983年に学習研究社から発売された家庭用ゲーム機について説明しています。1990年代に発売されていたAtari 2600系の家庭用ゲーム機については「en:TV Boy」をご覧ください。 |
TVボーイ(テレビボーイ)は、1983年10月に学習研究社(現・学研ホールディングス)から発売された家庭用ゲーム機。価格は8,800円[1][2]。愛称はコンパクトビジョン[3]。
ハードウェア
本体色は白。電源スイッチの他にゲームを中断するポーズボタンがある。
コントローラには、本体一体型のジョイスティック形式が採用された。プレイヤーは左手で本体向かって左の取っ手をつかみ、右手でT字型のジョイスティックを握る姿勢となる。ゲームの主な操作に使うボタンは2つあり、ジョイスティックにはAボタン、取っ手にはスター卜/Bボタンがそれぞれ親指で押せる位置に付いている。「どちらも同じ入力で内部的には1ボタン」ではなく、2つの独立したボタンである。[4]コントローラの増設は出来ず、2人プレイするときは交替することになる[2]
当初、学研ではホビーパソコンとゲーム専用機を同時開発していたが、結果的に市場に投入されたのはゲーム専用機である本機のみとなった[3]。本体価格が安価に抑えられているのは、カセットビジョンと同様にCPUを本体側に持たせていないためで、代わりにCPUとメモリ(ROMとRAM)と周辺回路が一つのチップになっているワンチップマイコンのMC6801がゲームカートリッジに搭載されている[2][1]。
仕様
- CPU:カートリッジ側にワンチップマイコンMC6801が搭載
- VDP:MC6847 Video Display Generator
- テキスト表示 32桁×16行
- グラフィック表示 256×192ドット 2色 または 128×192ドット 4色
- スプライトやPCG、ハードウェアスクロールなどのゲーム向けの機能はない。NECのパソコンPC-6001と同一の画像表示LSI。
- RAM:2KB
- サウンド:あり(詳細不明)
- コントローラ:T字型スティック + 1ボタン、独立ポーズボタン
ソフトウェア
ソフトは6種類が発売された[1]。各3,800円[2]。
- エキサイトインベーダー
- ミスターボム
- ロボタンウォーズ
- 地対空大作戦 - スーパーコブラの移植
- フロッガー
- 市街戦200X年
脚注
- ^ a b c コアムックシリーズNO.682『電子ゲーム なつかしブック』p.61.
- ^ a b c d 山崎功『家庭用ゲーム機コンプリートガイド』主婦の友インフォス情報社、2014年、pp.58、145
- ^ a b テレビゲームファーストジェネレーション 第2回:TVゲームグラフティー[〜1984年日本編] ファミ通.com 2012年12月14日
- ^ 例をあげると、地対空大作戦ではAボタン:ミサイル発射・スター卜/Bボタン:爆弾投下であり、市街戦200X年ではAボタン:直進弾発射・スター卜/Bボタン:反射弾発射である。また、すべてのゲームソフトでスター卜/Bボタンはゲームの開始に使う。
関連項目