開発当初は7,5 cm Kampfwagenkanone 44と呼ばれていたが、後に7,5 cm Kampfwagenkanone 40に改められた。1942年3月頃からIV号戦車とIII号突撃砲に7.5 cm KwK 37 L/24から換装する形で、43口径長 (L/43) から搭載された。砲身長の違いにより、ごく短期間製造されたL/43と、初速を増すため砲身長を伸ばす改良がなされたL/48の2種類が存在する。
III号突撃砲に搭載されたものは、砲兵科の管轄になるため7.5cm StuK 40(7,5 cm Sturmkanone 40)と呼ばれる。7.5 cm StuK 40は旋回砲塔に搭載しない為、角度が限定されるが砲架が旋回し、間接射撃用の照準器を備えている。また、駐退機が7.5 cm KwK 40は砲身の左右に配置されていたが、7.5 cm StuK 40は砲身の上に並べる様に配置されている。
薬室は母体となった7.5 cm Pak 40の水平鎖栓式閉鎖機とは異なり7.5 cm KwK 37に準じた垂直鎖栓式閉鎖機と電気発射機構を持つ。発砲後、自動的に薬莢が排出され開いたままとなり、新たな砲弾を装填後に自動的に閉鎖される。狭い戦車の車内に積載する関係上、取り回しを良くする為、薬莢は7.5 cm Pak 40用より短い495 mmのボトルネック形状のものが採用された。
L/43とL/48、また7.5 cm StuK 40、7.5 cm Pak 39との弾薬の互換性はあるが、7.5 cm KwK 37 、7.5 cm Pak 40、7.5 cm KwK 42とは薬室長が異なる為、互換性はない。
L/43
1942年初頭から8月までの短い期間生産された初期型。46口径の対戦車砲を元に開発されたが、ボトルネック化された薬莢が短くなったため薬室も短縮され、ここを含めての口径が46から43になった。7.5 cm KwK40、7.5 cm StuK 40、併せて約1,800門生産された。