藤沢 沙也加(ふじさわ さやか、1991年3月11日 - )は、岩手県滝沢市出身の元陸上競技選手。専門は短距離走。400mの自己ベストは日本歴代9位の53秒14。2015年武漢アジア選手権女子4×400mリレーの日本代表。現姓は大石[3]。
経歴
血液型はA型。岩手女子高等学校、岩手大学(教育学部)卒業。セレスポ陸上部所属。
高校時代まで
中学時代は演奏学部に所属していたが、学校代表として出場した岩手郡陸上大会のリレーで優勝したことがきっかけとなり、高校進学後は陸上部に入部[4]。3年時にはインターハイの200mと国民体育大会の少年A100mで準決勝に進出した。高校時代は400mも走っていたが全国大会の出場はなく、当時の自己ベストは57秒30だった。
大学時代
2011年
9月に日本インカレの200mで6位に入り、全国大会で初の入賞を達成した。
2012年
7月の国民体育大会岩手予選ではシーズン初の400mを55秒62(日本インカレ参加B標準突破)で制したが、100mでは岩手県代表の座をかけて大学の後輩である田村友紀(翌年の東アジア大会日本代表)と勝負をし[注 1]、0秒04差で敗れた。9月の日本インカレでは国民体育大会岩手予選以来シーズン2戦目となった400mを54秒58の自己ベスト(当時)で制して初の全国タイトルを獲得した[6]。10月には国民体育大会の400mでシニアの全国大会初入賞となる6位、2走を務めた4×100mリレーでは岩手チーム60数年ぶりという決勝進出に貢献した[5]。
社会人時代
2013年
陸上部を設立したセレスポに入社し、セレスポ陸上部の選手第1号となった[7]。10月の国民体育大会では4×100mリレーで岩手チームのアンカーを務め、準決勝で大会記録(当時)の44秒86をマークすると、決勝でも44秒台となる44秒89をマークし、この種目で岩手県勢初となる優勝に貢献した[5]。
2015年
5月に静岡国際の200mで自身初の23秒台となる23秒99(+0.7)、ゴールデングランプリ川崎の400mでも自身初の53秒台となる53秒66をマークし、ともに日本人トップに入った。6月にはアジア選手権の4×400mリレーで日本代表を初めて経験した(青山聖佳の怪我により急遽選出[8]。1走を務めて4位)。日本選手権では400m決勝で日本歴代9位の記録となる53秒14をマークして2位、400m決勝の約1時間30分後に行われた200m決勝でも23秒81(+0.1)の自己ベストをマークして2位に入り、両種目で表彰台に上った[9]。
2016年
4月上旬に100mで11秒86(+1.9)の自己ベストをマークするなど好調だったが、直後に左脚を肉離れした影響で日本グランプリシリーズは欠場し、6月の日本選手権に臨んだ[10]。日本選手権では前回大会に続いて200mと400mに出場したが、両種目とも予選敗退に終わった。9月の全日本実業団選手権では200mを24秒12(+0.7)で制して初優勝を成し遂げた。
2022年
10月7日の第77回国民体育大会・成年女子100mで準決勝敗退。この出場をもって現役を引退することを発表した[3]。
自己ベスト
- 記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風を意味する。
種目
|
記録
|
年月日
|
場所
|
備考
|
屋外
|
100m
|
11秒67 (-0.1)
|
2021年9月25日
|
大阪市
|
|
200m
|
23秒76 (-0.4)
|
2021年9月26日
|
大阪市
|
|
400m
|
53秒14
|
2015年6月27日
|
新潟市
|
日本歴代9位
|
主な成績
国際大会
年
|
大会
|
場所
|
種目
|
結果
|
記録
|
備考
|
2015 (社3)
|
アジア選手権
|
武漢
|
4x400mR
|
4位
|
3分35秒93 (1走)
|
|
日本選手権
年
|
大会
|
場所
|
種目
|
結果
|
記録
|
備考
|
2012 (大4)
|
第96回
|
大阪市
|
200m
|
予選
|
24秒34 (+0.4)
|
|
横浜市
|
4x100mR
|
予選
|
46秒95 (2走)
|
|
2013 (社1)
|
第97回
|
調布市
|
200m
|
8位
|
24秒46 (+0.5)
|
|
400m
|
8位
|
55秒05
|
|
2014 (社2)
|
第98回
|
福島市
|
400m
|
7位
|
55秒67
|
|
2015 (社3)
|
第99回
|
新潟市
|
200m
|
2位
|
23秒81 (+0.1)
|
自己ベスト
|
400m
|
2位
|
53秒14
|
日本歴代9位
|
2016 (社4)
|
第100回
|
名古屋市
|
200m
|
予選
|
24秒54 (-0.8)
|
|
400m
|
予選
|
55秒07
|
|
2017 (社5)
|
第101回
|
大阪市
|
200m
|
予選
|
DNF
|
|
その他
年
|
大会
|
場所
|
種目
|
結果
|
記録
|
備考
|
2008 (高3)
|
インターハイ
|
熊谷市
|
200m
|
準決勝
|
25秒19 (-1.8)
|
|
国民体育大会
|
大分市
|
100m
|
準決勝
|
12秒35 (+0.1)
|
|
4x100mR
|
予選
|
48秒27 (4走)
|
|
2009 (大1)
|
東北インカレ
|
仙台市
|
100m
|
3位
|
12秒69 (-1.0)
|
|
200m
|
3位
|
26秒02 (-1.3)
|
|
4x100mR
|
優勝
|
47秒85 (4走)
|
|
4x400mR
|
2位
|
3分54秒17 (4走)
|
|
日本学生個人選手権
|
平塚市
|
200m
|
予選
|
25秒37 (+1.0)
|
|
北日本インカレ
|
仙台市
|
100m
|
4位
|
12秒72 (-1.2)
|
|
200m
|
2位
|
25秒71 (-1.2)
|
|
4x100mR
|
優勝
|
47秒93 (4走)
|
|
日本インカレ
|
東京都
|
200m
|
準決勝
|
24秒92 (+1.4)
|
|
4x100mR
|
予選
|
47秒85 (4走)
|
|
4x400mR
|
予選
|
3分55秒54 (1走)
|
|
2010 (大2)
|
東北インカレ
|
仙台市
|
200m
|
2位
|
25秒54 (-2.6)
|
|
4x400mR
|
3位
|
3分55秒81 (2走)
|
|
北日本インカレ
|
札幌市
|
200m
|
優勝
|
24秒86 (+1.2)
|
|
4x100mR
|
優勝
|
47秒46 (4走)
|
|
4x400mR
|
優勝
|
3分55秒27 (4走)
|
|
日本学生個人選手権
|
平塚市
|
200m
|
準決勝
|
25秒50 (-1.5)
|
|
日本インカレ
|
東京都
|
100m
|
予選
|
12秒37 (-2.5)
|
|
200m
|
準決勝
|
24秒67 (+1.1)
|
|
4x100mR
|
予選
|
47秒46 (4走)
|
|
国民体育大会
|
千葉市
|
100m
|
予選
|
12秒12 (+2.1)
|
|
4x100mR
|
準決勝
|
46秒81 (4走)
|
|
2011 (大3)
|
東北インカレ
|
秋田市
|
100m
|
2位
|
12秒69 (-1.1)
|
|
4x100mR
|
2位
|
47秒92 (4走)
|
|
4x400mR
|
2位
|
3分51秒60 (2走)
|
|
北日本インカレ
|
新潟市
|
200m
|
優勝
|
25秒00 (-3.4)
|
|
4x100mR
|
優勝
|
47秒03 (4走)
|
|
日本インカレ
|
熊本市
|
100m
|
準決勝
|
12秒16 (+0.2)
|
|
200m
|
6位
|
25秒15 (-2.2)
|
|
2012 (大4)
|
東北インカレ
|
仙台市
|
100m
|
優勝
|
11秒79 (+4.4)
|
|
200m
|
2位
|
24秒73 (0.0)
|
|
4x100mR
|
優勝
|
47秒16 (2走)
|
|
4x400mR
|
2位
|
3分48秒46 (4走)
|
|
北日本インカレ
|
仙台市
|
100m
|
2位
|
12秒30 (+0.2)
|
|
日本インカレ
|
東京都
|
200m
|
4位
|
24秒05 (+0.3)
|
|
400m
|
優勝
|
54秒58
|
自己ベスト
|
4x100mR
|
予選
|
47秒01 (2走)
|
|
国民体育大会
|
岐阜市
|
400m
|
6位
|
55秒16
|
|
4x100mR
|
8位
|
46秒33 (2走)
|
|
実業団・学生対抗
|
小田原市
|
400m
|
4位
|
55秒15
|
|
メドレーR
|
2位
|
2分08秒12 (3走)
|
|
2013 (社1)
|
静岡国際
|
袋井市
|
200m
|
7位
|
24秒05 (+0.4)
|
|
400m
|
3位
|
54秒69
|
|
東日本実業団選手権
|
那珂市
|
200m
|
6位
|
25秒04 (-2.0)
|
|
400m
|
2位
|
55秒03
|
|
トワイライト・ゲームス
|
東京都
|
400m
|
3位
|
56秒00
|
|
全日本実業団選手権
|
熊谷市
|
100m
|
予選
|
12秒07 (+0.4)
|
|
200m
|
4位
|
24秒06 (+0.6)
|
|
国民体育大会
|
調布市
|
400m
|
6位
|
55秒20
|
|
4x100mR
|
優勝
|
44秒89 (4走)
|
|
2014 (社2)
|
日本選抜陸上和歌山
|
和歌山市
|
4x400mR
|
2位
|
3分38秒63 (1走)
|
|
静岡国際
|
袋井市
|
200m
|
B決勝
|
24秒11 (+0.6)
|
|
400m
|
2位
|
54秒30
|
自己ベスト
|
ゴールデングランプリ東京
|
東京都
|
4x400mR
|
2位
|
3分43秒54 (1走)
|
|
東日本実業団選手権
|
福島市
|
200m
|
3位
|
25秒77 (-3.9)
|
|
400m
|
4位
|
55秒87
|
|
実業団・学生対抗
|
小田原市
|
400m
|
3位
|
55秒64
|
|
全日本実業団選手権
|
山口市
|
200m
|
6位
|
24秒27 (+0.6)
|
|
400m
|
5位
|
55秒06
|
|
国民体育大会
|
諫早市
|
400m
|
6位
|
55秒31
|
|
4x100mR
|
7位
|
46秒57 (4走)
|
|
2015 (社3)
|
織田記念
|
広島市
|
200m
|
4位
|
24秒11 (+1.7)
|
|
400m
|
6位
|
55秒31
|
|
静岡国際
|
袋井市
|
200m
|
2位
|
23秒99 (+0.7)
|
自己ベスト
|
ゴールデングランプリ川崎
|
川崎市
|
400m
|
5位
|
53秒66
|
自己ベスト
|
東日本実業団選手権
|
熊谷市
|
100m
|
4位
|
11秒69 (+2.2)
|
|
200m
|
2位
|
24秒17 (-0.9)
|
|
国民体育大会
|
和歌山市
|
4x100mR
|
準決勝
|
46秒44 (4走)
|
|
2016 (社4)
|
全日本実業団選手権
|
大阪市
|
200m
|
優勝
|
24秒12 (+0.7)
|
|
400m
|
4位
|
54秒16
|
|
国民体育大会
|
北上市
|
100m
|
4位
|
11秒91 (+0.5)
|
|
400m
|
8位
|
56秒01
|
|
4x100mR
|
準決勝
|
46秒80 (4走)
|
|
2017 (社5)
|
オーストラリア選手権
|
シドニー
|
100m
|
準決勝
|
12秒02 (+1.6)
|
|
200m
|
予選
|
24秒45 (+0.1)
|
|
出雲陸上
|
出雲市
|
300m
|
2位
|
38秒09
|
|
織田記念
|
広島市
|
100m
|
6位
|
11秒95 (-0.8)
|
|
静岡国際
|
袋井市
|
200m
|
5位
|
24秒52 (-0.5)
|
|
東日本実業団選手権
|
秋田市
|
100m
|
決勝
|
DNS
|
予選11秒92 (+2.8)
|
2018 (社6)
|
静岡国際
|
袋井市
|
200m
|
予選
|
24秒85 (+1.4)
|
|
東日本実業団選手権
|
熊谷市
|
100m
|
決勝
|
DNS
|
予選12秒09 (+2.5)
|
200m
|
2位
|
24秒61 (+1.3)
|
|
脚注
注釈
- ^ 勝ったほうが10月の国民体育体で100mに出場、負けたほうは400mにまわることになっていた[5]。
出典
外部リンク