竜王山(りゅうおうざん)は香川県と徳島県の県境に位置する標高1059.8mの山である。香川のみどり百選に選定されている[1]。別名は鷹山。
地理
讃岐山脈の中央にある最高峰である。香川県側は高松市と仲多度郡まんのう町に属し、大滝大川県立自然公園に指定されており、徳島県側は美馬市に属している。2つの峰をもち、東の峰は讃岐竜王(東竜王)、西の峰は阿波竜王(西竜王)と呼ばれる。讃岐竜王は標高1,058mで三角点が設置されておらず、阿波竜王は標高1,059.8mで四等三角点が設置されている。阿波竜王の三角点はまんのう町に位置し、香川県の最高峰となっている。
歴史
現在はふもとにある竜神を祭った神社が、かつては山頂にはあったことから竜王山と呼ばれるようになったという。高松藩とのつながりが深く、中腹に藩主に献上するための雪を夏まで埋めていた雪穴(せっけつ)がある。別名の「鷹山」はこの山が高松藩主の鷹狩をした場所と伝えられていることによる。
気候
竜王山(標高1040m)(1991年 - 2020年)の気候
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月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
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降水量 mm (inch)
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42.8 (1.685)
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49.9 (1.965)
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76.9 (3.028)
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83.9 (3.303)
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127.0 (5)
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193.2 (7.606)
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205.4 (8.087)
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174.5 (6.87)
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226.4 (8.913)
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150.0 (5.906)
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71.7 (2.823)
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60.8 (2.394)
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1,471.7 (57.941)
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平均降水日数 (≥1.0 mm)
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8.8
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9.4
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10.9
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11.0
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10.6
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13.4
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12.3
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10.1
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12.3
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10.5
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8.6
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10.0
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128.1
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出典1:Japan Meteorological Agency
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出典2:気象庁[2]
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登山・交通
登山道として、讃岐山脈を縦走するルートの一部として東の相栗峠や南の三頭山方面から山頂へ至るルートのほか、高松市塩江町やまんのう町川奥から登るルートが知られている。阿波竜王の山頂には木製の展望台が設置されている。
- まんのう町川奥方面で最寄りのバス停は「川奥」で、JR四国の土讃線琴平駅から琴参バスが路線バスを運行している[3]。
- 高松市塩江町方面や相栗峠方面で最寄りのバス停は「奥の湯温泉」または「松尾」で、塩江町中心部から高松市がコミュニティバスを運行している[4]。
- 三頭山方面で最寄りのバス停は「黒砂」で、JR四国の徳島線貞光駅から藤西阿観光が路線バスを運行している[5]。
- まんのう町川奥方面の登山道へは徳島自動車道美馬インターチェンジから国道438号や香川県道154号久保谷塩江線を経由して12km程度の道のりである。
- 相栗峠登山口へは美馬インターチェンジから徳島県道12号鳴門池田線や徳島県道・香川県道7号美馬塩江線を経由して約16kmの道のりである。
- 三頭山方面からは舗装された林道が整備されていて、山頂から数百メートルの距離にある電波塔まで自動車で通行でき、美馬インターチェンジから約12kmの道のりである。
ギャラリー
施設
周辺の主な山
山容
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名称
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標高(m)
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三角点等級および基準点名
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竜王山からの方角と距離(km)
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備考
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大滝山
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943.3
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二等「大滝山」
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86.9度 6.8km
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香川のみどり百選
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竜王山
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1,059.8
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四等「阿波竜王」
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0
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香川のみどり百選
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剣山
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1,954.7
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一等「剣山」
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171.6度 29.4km
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日本百名山
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三頭山
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734.2
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四等「三頭」
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189.2度 4.2km
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讃岐竜王と阿波竜王とは別に両峰の南西にも「竜王山」という名称の一等三角点(標高1,012.7m)が設置されている。
参考文献:国土地理院 基準点成果等閲覧サービス
関連項目
脚注
外部リンク