瑞穂市(みずほし)は、岐阜県南西部にある市である。岐阜県内での区分では岐阜地区に含まれる。
岐阜市と大垣市の中間に位置する。東海道線穂積駅が立地し、岐阜市や名古屋市のベッドタウンとして人口が増加しており[1]、岐阜市への通勤率は21.4%、名古屋市への通勤率は6.5%(令和2年国勢調査)。
富有柿発祥の地である[3]。
地理
濃尾平野の北西部、長良川と揖斐川に挟まれた位置にある。なお呂久集落のみ揖斐川の右岸にある。これは大正の河川改修まで揖斐川(伊尾川)が呂久の西を流れていた名残りである。
地形
河川
大小多くの河川がある。以下に主な河川を列挙する。
人口
2020年国勢調査での5年人口増加率は+3.74%で、岐阜県内の市町村で第2位。また65歳以上の人口比率は21.5%であり、岐阜県内の市町村で最も低い。
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瑞穂市と全国の年齢別人口分布(2005年)
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瑞穂市の年齢・男女別人口分布(2005年)
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■紫色 ― 瑞穂市 ■緑色 ― 日本全国
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■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
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瑞穂市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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21,236人
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1975年(昭和50年)
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27,230人
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1980年(昭和55年)
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32,247人
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1985年(昭和60年)
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36,121人
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1990年(平成2年)
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40,074人
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1995年(平成7年)
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43,892人
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2000年(平成12年)
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46,571人
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2005年(平成17年)
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50,009人
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2010年(平成22年)
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51,950人
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2015年(平成27年)
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54,354人
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2020年(令和2年)
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56,388人
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総務省統計局 国勢調査より
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隣接自治体
- 岐阜県
町・字
穂積地区
- 馬場
- 馬場前畑町
- 馬場上光町
- 馬場春雨町
- 馬場小城町
- 馬場北町
- 生津
- 生津滝坪町
- 生津内宮町
- 生津外宮東町
- 生津外宮前町
- 生津天王町
- 生津天王東町
- 本田
- 只越
- 別府
- 穂積
- 稲里
- 十九条
- 牛牧
- 宝江
- 野田新田
- 野白新田
- 祖父江
- 東結
- 犀川 - 2009年、牛牧の一部と宝江の一部をもって設置
巣南地区
- 七崎
- 居倉
- 森
- 田之上
- 唐栗
- 宮田
- 大月
- 重里
- 美江寺
- 十七条
- 十八条
- 古橋
- 横屋
- 中宮
- 呂久
歴史
古代
倭姫命が滞在した美濃国伊久良河宮は、瑞穂市居倉の天神神社の事であったといわれている。
近世
戦国時代から江戸時代初期にかけて赤坂から現在の瑞穂市内を通って加納に至る道が整備され、後に中山道とされる。この時呂久川(現:揖斐川)に呂久の渡しが設けられた。後に和宮もここを渡っている。中山道の宿場町として美江寺宿が整備された。
現代
1953年(昭和28年)に施行された町村合併促進法を受けて本巣郡南部では穂積町、牛牧村、本田村、鷺田村、船木村、川崎村の6町村での合併計画が持ち上がった。6町村の合同で議会が行われたが、意見の相違により合併には至らなかった。その後のそれぞれの協議によって穂積町、牛牧村、本田村と生津村の一部の4町村、鷺田村、船木村、川崎村の3村での枠組みに落ち着き、それぞれ新たに穂積町と巣南村が発足した。
地方分権の一環として市町村合併が推進され、合併や広域行政について検討が行われる中、穂積町と巣南町では1999年度に2町での合併に向けて動きを本格化させた[14]。その後、本巣郡の7町村、北方町を含めた3町での合併も持ち上がったが、いずれも不調に終わった[15][16]。北方町の離脱後、2町で法定合併協議会を設置した[17]。協議と手続きの末、2003年5月に穂積町と巣南町が合併して瑞穂市が発足した[18]。
市名に採用された「瑞穂」とは、古事記や日本書紀に日本国の美称として、「葦がしげり、稲穂がみずみずしく育って、豊かな国」と解釈される「豊葦原之瑞穂国」と現れるものである。垂仁天皇の命を受けた倭姫命が天照大神を祀る地を求めて、美濃国の伊久良河宮(現在の瑞穂市居倉)にとどまり、その後、生津から川を下って伊勢に赴かれた伝説があることから「瑞穂市」が推薦され、合併協議会での投票により最終決定した[17][19]。
行政区画の変遷
- 1948年(昭和23年) - 穂積村が穂積町となる。
- 1954年(昭和29年)9月 - 川崎村、船木村、鷺田村の3村が合併し、巣南村となる。
- 1954年(昭和29年)11月 - 穂積町、本田村、牛牧村と生津村大字生津・大字馬場が新設合併により穂積町となる。
- 1957年(昭和32年)7月 - 巣南村大字宝江を穂積町に編入する。
- 1964年(昭和39年)4月 - 巣南村が巣南町となる。
- 2003年(平成15年)5月1日 - 本巣郡穂積町、巣南町が合併して瑞穂市が発足。発足時の人口は約4万8千人。旧穂積町役場に市役所がおかれた。
行政
市長
- 歴代市長
代 |
氏名 |
就任日 |
退任日 |
備考
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職務執行者 |
福野寿英[23] |
2003年5月1日 |
2003年6月1日 |
旧巣南町長
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初代 |
松野幸信 |
2003年6月1日 |
2007年5月31日 |
旧穂積町長
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2-3代 |
堀孝正 |
2007年6月1日 |
2015年5月31日 |
旧巣南町長
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4代 |
棚橋敏明 |
2015年6月1日 |
2019年5月31日 |
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5-6代 |
森和之 |
2019年6月1日 |
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議会
市議会
- 定数:18人
- 任期:2020年5月1日 - 2024年4月30日
- 議長:庄田昭人
- 副議長:杉原克巳
会派名 |
議席数 |
議員名
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有隣クラブ |
2 |
今木啓一郎、庄田昭人
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新生クラブ |
3 |
藤橋礼治、若園五朗、広瀬武雄
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創緑会 |
6 |
森清一、森健治、北川静男、若原達夫、藤橋直樹、広瀬守克
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その他諸派 |
4 |
若井千尋(公明党)、杉原克巳(みずほ令和の会)、関谷守彦(日本共産党)、松野藤四郎(立憲民主党)
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無会派 |
3 |
馬渕ひろし、松野貴志、棚橋敏明
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衆議院
出先機関・施設
施設
警察
- 本部
- 交番
消防
- 本部
- 消防署
医療・福祉
- 主な病院
- 主な福祉施設
郵便局
- 主な郵便局
図書館
公共施設
- 本巣市のうすずみ温泉四季彩館2階。うすずみ温泉四季彩館が2023年3月21日から休業しているため、利用停止中。
- 2019年に用途変更により廃止。現・馬場公園集会所
運動施設
- 瑞穂市体育館 - 市民センター内
- 穂積グラウンド
- 穂積第2グラウンド
- 糸貫川運動公園
- 糸貫川グラウンド
- 生津スポーツ広場
- 巣南グラウンド
- 中ふれあい広場
- 西ふれあい広場
- 南ふれあい広場
- 弓道場
対外関係
姉妹都市・提携都市
2020年現在。瑞穂市に姉妹都市は存在しない。
経済
第一次産業
農業
- 主な特産品
第三次産業
商業
- 主な商業施設
拠点を置く企業
情報・生活
ライフライン
電気
ガス
電信
教育・研究機関
大学
専修学校
中学校
小学校
交通
鉄道
市の中心となる駅:穂積駅
- 東海旅客鉄道(JR東海)
- 東海道本線:- 穂積駅 -
- 樽見鉄道
- 樽見線:- 横屋駅 - 十九条駅 - 美江寺駅 -
路線バス
穂積駅を基点として複数の路線が運行されている。
かつては名阪近鉄バス安八穂積線(穂積駅と大垣市墨俣町、安八町を結ぶ路線)が、2018年4月1日に運行を開始したが[30]、2024年10月1日に廃止された[31]。
道路
国道21号岐大バイパスが東西に、主要地方道北方多度線が南北に走る[32]。
高速道路
北端に建設中の東海環状自動車道が通るが、市内にインターチェンジの設置は計画されていない[32]。南に名神高速道路安八スマートインターチェンジ、西に東海環状自動車道大垣西インターチェンジ・大野神戸インターチェンジ、北に本巣インターチェンジ(建設中)、東に東海北陸自動車道岐阜各務原インターチェンジがある[32]。
国道
県道
橋梁
長良川と揖斐川に挟まれ、糸貫川、犀川、五六川などの複数の支流が市内を流れるため、大小多数の橋が架けられている。以下に主要な橋梁を列挙する。
名所・旧跡
城跡
主なものを挙げる。
寺院
主なものを挙げる。
文化・名物
祭事・催事
- 美江寺宿場祭り - 毎年5月下旬の日曜。
- 汽車まつり - 毎年8月第1土曜・日曜。
名産・特産
人物
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
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旧・穂積町 |
稲里 | 牛牧 | 犀川 | 十九条 | 祖父江 | 只越 | 生津 | 生津外宮東町 | 生津外宮前町 | 生津滝坪町 | 生津天王東町 | 生津天王町 | 生津内宮町 | 野田新田 | 野白新田 | 馬場 | 馬場北町 | 馬場小城町 | 馬場上光町 | 馬場春雨町 | 馬場前畑町 | 東結 | 別府 | 宝江 | 穂積 | 本田
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旧・巣南町 |
居倉 | 大月 | 唐栗 | 重里 | 十七条 | 十八条 | 田之上 | 中宮 | 七崎 | 古橋 | 美江寺 | 宮田 | 森 | 横屋 | 呂久
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