松阪駅(まつさかえき)は、三重県松阪市京町および京町一区にある、東海旅客鉄道(JR東海)・近畿日本鉄道(近鉄)の駅である。駅番号は近鉄がM64。
JR東海の紀勢本線及び名松線、近鉄の山田線が乗り入れており、両事業者が構内を分割して管理する共同使用駅となっている。JR東海の駅としては紀勢本線を所属線としている[3]。また、名松線は当駅が起点である。このほか、1964年までは三重電気鉄道の松阪線も乗り入れていた。
近鉄線利用時にはPiTaPa(スルッとKANSAI協議会)およびPiTaPaと相互利用可能な交通系ICカード(相互利用先は当該項目を参照)が使用が可能。ただしJR東海利用時にはこれらの利用ができない。
5面7線のホームを持つ地上駅。うち、3面4線(単式ホーム2面・島式ホーム1面)がJR用、2面3線(単式ホーム・島式ホーム1面ずつ)が近鉄用となっている。のりばは1番から8番まで存在するが、現在は2番ホームは使用されていない。1番ホーム、3番ホーム、6番ホームが単式ホームで、4・5番ホーム、7・8番ホームがそれぞれ島式ホームとなっている。近鉄が管理する6 - 8番ホームのうち、参宮急行電鉄開業時からあったのは現在の7・8番ホームのみで、6番ホームは後から増設されたものである[要検証 – ノート][19]。
なお、 1987年から1990年まで一時的に1番線ホームが存在しなかった。旧1番線は名松線用のホームで、線路も2番線とは別に敷設されていたが、同線の列車が5番線ホーム発着に変更されたため廃止、線路を撤去した。その後、旧1番のりばを2番線側に拡張、新たに線路は敷設せずに2番線ホームと線路を共有する形で1番線ホームが復活した。さらに2番線ホームの使用が停止され、ホーム上には柵が設置されている。
運転取扱い上、JR線の1番線は上り1番線、3番線は上り本線、4番線は下り本線、5番線は下り1番線となっている。近鉄線は6番線が上り列車用、8番線が下り列車用で、間の7番線は上下列車に対応する待避線である。
駅舎は南北に2つあり、南側(南口)をJR東海が、北側(北口)を近鉄が管理する。駅舎とホームへ跨線橋で連絡している。中間改札は無くJR・近鉄のホームは自由に行き来できる。
JR東海の駅は駅長・駅員配置駅(直営駅)である。管理駅でもあり、紀勢本線の六軒駅・徳和駅および名松線の各駅を管理している。なお、近鉄の駅長は伊勢中川駅に置かれ、当駅はその被管理駅となっている[20]。
上り列車のうち、快速「みえ」は1番線、特急「南紀」は3番線から発車する。普通列車は基本的に1番線からであるが、「みえ」の通過待ちを行う場合は3番線に入る。
南口・北口共に自動改札機、自動精算機を設置。自動改札機はいずれもPiTaPaやICOCAなどのICカードに対応しているがJR線ではTOICAやmanacaなどICカードは利用できない。改札内に乗り換え用のカードリーダーもないため近鉄でICカードを利用した後にJR線に乗り換える場合は一旦改札を出てJRの乗車券を現金あるいはクレジットで買い直して再び改札に入る必要がある。これは、津・伊勢市駅も同様である。
かつては跨線橋の南端より三交百貨店に直結する有人改札口もあったが、同百貨店の閉店により建物は解体、今後の跡地活用方法が決まっていないため現在は有料駐車場となっている。
JRの出札窓口(JR全線きっぷうりば)は南口のみ設置。北口には近距離券売機が1台設置されているのみである。
近鉄の出札窓口は北口・南口ともに設置。定期券の発売は南口のみ取り扱う。
駅売店は近鉄側は橋上通路内に近鉄リテーリングが運営するファミリーマート近鉄エキファミが[23]、JR側は改札脇にキヨスクと「あら竹」の駅弁売店がある。以前は駅そば店もあったが、2018年3月26日限りで営業を終了した。
JR側の売店では名物駅弁として「元祖特撰牛肉弁当」などを販売する。すべてあら竹の販売。「極上松阪牛ヒレ牛肉弁当」は発売当初、10,500円と日本一高い駅弁(改札外の販売を含めた場合、東武日光駅の「日光埋蔵金弁当」150,000円版が最高)だった。「元祖特撰牛肉弁当」も1959年に150円で売り出した当初は日本一高い駅弁だった。なお、橋上通路内のファミリーマートでも種類は少ないがあら竹の駅弁を販売している。
JR・近鉄とも水洗式便所の設備がある。バリアフリー・オストメイト対応。
当駅を通る全ての旅客列車が停車する。
夕刻に多気方面から当駅終着の紀勢線普通列車が2本設定されている。
快速「みえ」は登場当時、1往復の紀伊勝浦駅発着の列車(現在は特急「南紀」に格上げ)を除き、この駅までの運転だった。
甲特急・観光特急「しまかぜ」以外の全定期旅客列車が停車する[24]。
当駅発着の特急列車および急行系列車が多数設定されており、名古屋線急行の折り返し拠点駅の一つであるほか、1部の大阪線急行なども当駅で折り返す。[24]。一方で、当駅終着の定期普通列車は設定されていない[24]。
特急列車については朝と夜間に当駅発着の阪伊乙特急および名伊乙特急が設定されており、朝に当駅始発の京伊特急が2本設定されている[24]。
名古屋方面へは当駅折り返しの急行列車が終日設定されている[24]。明星車庫への編成差し替え回送がない限りは7番のりばで折り返す[24]。
大阪方面については夜間に当駅到着の快速急行、早朝に当駅始発の名張行き急行が設定されている[24]。2012年3月19日までは区間快速急行も設定されており、当駅が同列車の終点でもあった。また、2020年3月13日まで運行していた鮮魚列車の上りは早朝この駅を通り、夕方はこの駅から明星車庫へと回送されていた。
待避線は上下共用である。日中の普通列車は下りの毎時1本が当駅で急行と接続する以外は、伊勢中川駅か櫛田駅、明星駅、明野駅のいずれかで待避が行われる[24]。
松阪市の代表駅である。
JRは紀勢本線・名松線とも非電化で、近鉄山田線は直流架空電車線方式となっている。
JR紀勢本線と近鉄線の三重県側最南の接続駅であるため、紀勢本線・参宮線の各駅と大阪方面に関して、当駅 - 鶴橋間の近鉄線を介した通過連絡運輸も設定されている。
近鉄線ホームの屋根の支柱には、かつて線路として利用されていたレールが使われている[19]。特に6番のりばの支柱に用いられているレールは1886年に製造されたもので、近鉄が保有する最古のレールである[19]。
三重交通バスが、松阪中央病院を起点とし当駅を経由して、尾鷲・熊野市方面へ向かう、路線バスの松阪熊野線を運行している[25]。本州では奈良交通の八木新宮線に次ぐ2番目に長い路線バスである[26]。
三重県唯一の駅弁販売駅。特に松阪牛や黒毛和牛関連の駅弁が多い。主な駅弁は下記の通り[27]。
「三重県統計書」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである[28]。近鉄はJRからの乗り継ぎ人員を含んでいる。
近年における当駅の1日乗降人員の調査結果は以下の通り[29]。
松阪駅の利用状況の変遷を下表に示す。
松阪市の観光名所が集中する[19]。
駐車場や市場がある[19]。参宮急行電鉄の駅として開業した当時は水田が広がっていた[19]。
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