工藤 庸子(くどう ようこ、 1944年7月29日 - )は、日本のフランス文学者。フェミニスト
放送大学客員教授、東京大学名誉教授。博士(学術)(東京大学、2003年)(学位論文「ヨーロッパ文明批判序説」: 植民地・共和国・オリエンタリズム(Prologue a une critique de la civilisation Europeenne))[1]。埼玉県浦和市(現:さいたま市)生まれ。
略歴
- 1963年 - 東京教育大学附属高等学校(現・筑波大学附属高等学校)卒業
- 1968年 - ボルドー大学留学
- 1969年 - 東京大学文学部卒業(フランス語フランス文学専修)
- 1976年 - 東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学
- 1980年 - フェリス女学院大学助教授
- 1990年 - 東京大学教養学部助教授
- 1992年 - 東京大学教養学部教授
- 1996年 - 東京大学大学院総合文化研究科教授
- 2003年 - 「ヨーロッパ文明批判序説」で東京大学術博士
- 2004年 - 東京大学を定年退職、東京大学名誉教授、放送大学教授に就任
- 2010年 - 放送大学を退職
著書
- 『プルーストからコレットへ - いかにして風俗小説を読むか』(中公新書) 1991
- 『小説というオブリガート - ミラン・クンデラを読む』(東京大学出版会) 1996
- 『恋愛小説のレトリック - 『ボヴァリー夫人』を読む』(東京大学出版会) 1998
- 『フランス恋愛小説論』(岩波新書) 1998
- 『ヨーロッパ文明批判序説 - 植民地・共和国・オリエンタリズム』(東京大学出版会) 2003
- 『宗教 VS. 国家 - フランス<政教分離>と市民の誕生』(講談社現代新書) 2007
- 『砂漠論 - ヨーロッパ文明の彼方へ』(左右社) 2008
- 『近代ヨーロッパ宗教文化論 姦通小説・ナポレオン法典・政教分離』(東京大学出版会) 2013
- 『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ』(東京大学出版会) 2016
- 『政治に口出しする女はお嫌いですか?』(勁草書房) 2018
- 『女たちの声』(羽鳥書店) 2019
- 『大江健三郎と「晩年の仕事」』(講談社) 2022
共著
共編著
- 『フランスとその「外部」』(石井洋二郎、東京大学出版会) 2004
- 『都市と旅 - フランス語で世界を読む』(池上俊一、放送大学教育振興会) 2005
- 『異文化の交流と共存』(高橋和夫, 大石和欣, 宮本徹、放送大学教育振興会) 2009
翻訳
アンリ・トロワイヤ
- アンリ・トロワイヤ『女帝エカテリーナ』(中央公論社) 1980、中公文庫上・下 1985、改版 2002
- トロワイヤ『大帝ピョートル』(中央公論社) 1981、中公文庫 1987、改版 2002
- トロワイヤ『アレクサンドル一世』(中央公論社) 1982、中公文庫 1988、改版 2003
- トロワイヤ『イヴァン雷帝』(中央公論社) 1983、中公文庫 1987、改版 2002
シドニー=ガブリエル・コレット
- コレット『牝猫』(岩波文庫) 1988
- コレット『シェリ』(岩波文庫) 1994
- コレット『シェリの最後』(岩波文庫) 1994
- コレット『わたしの修業時代』(ちくま文庫) 2006
- コレット『シェリ』(訳と作品論、左右社) 2010
脚注
- ^ 博士論文書誌データベース
関連項目
外部リンク