小国町(おぐにまち)は、熊本県阿蘇郡に属する町。山形県西置賜郡小国町などと区別するために肥後小国(ひごおぐに)と表記されることもある。杖立温泉など複数の温泉地があり、北里柴三郎の出身地としても知られる。
地理
熊本県北端部にある。東部、北部、西部は大分県に接し、南部は南小国町に接している[1]。町域の約8割は山林であり、山林の約75%は小国杉として知られるスギの人工林である。筑後川の源流にあたる杖立川が北流する。
- 山岳
- 河川
- 湖沼
- 蜂の巣湖(下筌ダム湖) - 大分県境に位置する。
- 梅林湖(松原ダム湖) - 大分県境に位置する。
隣接する市町村
地名
人口
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小国町と全国の年齢別人口分布(2005年)
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小国町の年齢・男女別人口分布(2005年)
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■紫色 ― 小国町 ■緑色 ― 日本全国
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■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
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小国町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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12,509人
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1975年(昭和50年)
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11,228人
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1980年(昭和55年)
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10,813人
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1985年(昭和60年)
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10,464人
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1990年(平成2年)
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9,854人
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1995年(平成7年)
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9,413人
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2000年(平成12年)
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8,954人
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2005年(平成17年)
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8,621人
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2010年(平成22年)
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7,877人
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2015年(平成27年)
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7,187人
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2020年(令和2年)
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6,590人
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総務省統計局 国勢調査より
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歴史
歴史的には阿蘇国に含まれ、小国郷と称されていた。天正16年(1588年)には加藤清正が熊本城に入城し、小国郷は家臣の吉村橘左衛門の統治下にあった。寛永9年(1632年)には細川忠利が熊本藩藩主となり、小国郷はその支配下にあった。
町村制施行によって成立して以降、現在まで全く市町村合併を行ったことがない。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制が施行され、黒淵村、宮原村、上田村、下城村、西里村、北里村が合併して阿蘇郡北小国村が発足。
- 1935年(昭和10年)4月1日 - 北小国村が町制施行して小国町に改称。
- 1970年(昭和45年) - 総務省によって過疎地域の指定を受ける。
- 1986年(昭和61年) - 地域活性化プランである「悠木の里づくり」を発表。
- 1996年(平成9年) - 九州ツーリズムシンポジウム開催。
- 1997年(平成9年) - 九州ツーリズム大学が開講。
行政
歴代町長
- 河津寅雄 - 1948年(昭和23年)就任。全国町村会長を歴任。1979年(昭和54年)退任。
- 大塚計算一 - 1979年(昭和54年)就任。1983年(昭和58年)退任。
- 宮崎暢俊 - 1983年(昭和58年)就任。2007年(平成19年)5月退任。
- 北里耕亮 - 2007年(平成19年)5月就任。2019年(平成31年)4月退任。
- 渡邉誠次 - 2019年(平成31年)4月就任。在任中。
小国町議会
施設
経済
産業
産業の中心を長く担ってきたのは林業である。農業ではダイコンの生産、1950年代後半に導入されたジャージー牛の飼育が盛んである。
1994年(平成6年)時点の産業人口比率は、第一次産業が27.1%、第二次産業が25.4%、第三次産業が47.5%。生産額比率は、第一次産業が9.7%、第二次産業が28.9%、第三次産業が61.4%だった。2004年度(平成16年度)の町内総生産は251億円だった。
観光業
小国町には杖立温泉など複数の温泉地があり、1996年(平成8年)時点の観光消費額は約40億円だった。
醸造業
娯楽施設
- 雄国館 - 戦前から1982年(昭和57年)頃まで営業していた映画館。雄国会館とも。
- 小国シネ・ホール - 1982年(昭和57年)から2007年(平成19年)まで営業していた映画館。
教育
高等学校
中学校
小学校
特別支援学校
かつて存在した学校
- 小国町立宮原中学校(1953年小国町立小国中学校新設のため廃校)
- 小国町立北里中学校(同上)
- 小国町立下城中学校(同上)
- 小国町立蓬莱中学校(同上)
- 小国町立志屋小学校(1969年)
- 小国町立北里小学校岳の湯分校(1972年北里小へ統合)
- 小国町立宮原小学校上田分校(1973年宮原小へ統合)
- 小国町立杉室小学校(1974年蓬莱小へ統合)
- 小国町立下城小学校杖立分校(1978年下城小へ統合)
- 小国町立蓬萊小学校(2009年小国町立小国小学校新設のため廃校)
- 小国町立万成小学校(同上)
- 小国町立下城小学校(同上)
- 小国町立宮原小学校(同上)
- 小国町立北里小学校(同上)
- 小国町立西里小学校(同上)
交通
鉄道
1954年(昭和29年)3月15日には国鉄宮原線が小国町まで延伸開業した。宮原線は1984年(昭和59年)12月1日をもって廃止された。
かつて存在した鉄道
- 日本国有鉄道(国鉄)
バス路線
- 産交バス - 町の中心市街地にあるゆうステーションを中心に、町内各地および隣の南小国町内各地への路線、南小国町を経由して阿蘇市と小国町を結ぶ路線がある。かつては町内に小国営業所があった(現在は阿蘇営業所に統合され、車両基地としてのみ現存)。
- 日田バス - 日田市と町北端部の県境近くにある杖立温泉の間を運行する。
- 小国郷循環バス - ゆうステーションを起点に、小国町・南小国町の主要集落や温泉地を経由して一周する。実際の運行業務は産交バスに委託している。
- 高速バス福岡 - 黒川温泉線 - 福岡市と小国町・南小国町の中心部や主な温泉地を結ぶ。九州産交バス・日田バスが運行する。
- 小国郷ライナー - 南小国町とで共同運行しているコミュニティバス。肥後大津駅から南小国町役場及びゆうステーションまでを運行。運行日は火・金・土・日曜日と祝日。
- にじバス - 南小国町とで共同運行しているコミュニティバス。小国町及び南小国町の中心街を1日5往復する。
かつては国鉄宮原線の廃止代替として大分交通(運行は玖珠観光バスが受託)がゆうステーションと豊後森駅間で運行されていたが、2013年(平成25年)3月31日をもって廃止された。また、かつては九州産交バスが熊本市と小国町の間に「かじか号」を運行していた。
道路
一般国道
主要地方道
一般県道
名所・旧跡・観光スポット
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阿弥陀スギ
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下の城のイチョウ
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坂本善三美術館
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北里柴三郎記念館
小国町出身の有名人
脚注
関連項目
外部リンク
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北海道地方 |
- 北海道(北海道価値を生かした広域SDGsモデルの構築)
- 札幌市(次世代の子どもたちが笑顔で暮らせる持続可能な都市・「環境首都・SAPP︶RO」)(北海道)
- ニセコ町(環境を活かし、資源、経済が循環する自治のまち「サスティナブルタウンニセコ」の構築)(北海道)
- 下川町(未来の人と自然へ繋ぐしもかわチャレンジ2030)(北海道)
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東北地方 |
- 東松島市(全世代グロウアップシティ東松島)(宮城県)
- 仙北市(IoT・水素エネルギー利用基盤整備事業)(秋田県)
- 飯豊町(農村計画研究所の再興『2030年も「日本で最も美しい村」であり続けるために』)(山形県)
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関東地方 |
- つくば市(つくばSDGs 未来都市先導プロジェクト)(茨城県)
- 神奈川県(いのち輝く神奈川 持続可能な「スマイル100歳社会の実現」)
- 横浜市(SDGs未来都市・横浜 〜"連携"による「大都市モデル」創出〜)(神奈川県)
- 鎌倉市(持続可能な都市経営「SDGs 未来都市かまくら」の創造)(神奈川県)
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中部地方 |
- 富山市(コンパクトシティ戦略による持続可能な付加価値創造都市の実現)(富山県)
- 珠洲市(能登の尖端"未来都市"への挑戦)(石川県)
- 白山市(白山の恵みを次世代へ贈る「白山SDGs未来都市2030ビジョン」)(石川県)
- 長野県(学びと自治力による「自立・分散型社会の形成」)
- 静岡市(「世界に輝く静岡」の実現 静岡市5大構想×SDGs)(静岡県)
- 浜松市(浜松が「五十年、八十年先の『世界』を富ます」)(静岡県)
- 豊田市(みんながつながる ミライにつながるスマートシティ)(愛知県)
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近畿地方 |
- 志摩市(持続可能な御食国の創生)(三重県)
- 堺市(「自由と自治の精神を礎に、誰もが健康で活躍する笑顔あふれるまち」)(大阪府)
- 十津川村(持続可能な森林保全及び観光振興による十津川村SDGs構想)(奈良県)
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中国地方 |
- 岡山市(誰もが健康で学び合い、生涯活躍するまちおかやまの推進)(岡山県)
- 真庭市(地域エネルギー自給率100% 2030"SDGs"未来杜市真庭の実現〜永続的に発展する農村村のモデルを目指して(私がわたしらしく生きるまち)〜)(岡山県)
- 広島県(SDGsの達成に向けて平和の活動を生み出す国際平和拠点ひろしまの取り組みを加速する〜マルチステークホルダー・パートナーシップによるSDGsの取り組みの強化〜
- 宇部市(「人材が宝」みんなでつくる宇部SDGs推進事業〜「共存同栄・協同一致」のさらなる進化〜(山口県)
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四国地方 |
- 上勝町(SDGsでSHLs(Sasutenaburu Happy Lives)持続可能な幸福な生活)(徳島県)
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九州地方 |
- 北九州市(北九州市SDGs未来都市)(福岡県)
- 壱岐市(壱岐活き対話型社会「壱岐(粋)なSociety5.0」)(長崎県)
- 小国町(地熱と森林の恵み、人とのつながりがもたらす持続可能なまちずくりを目指して)(熊本県)
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関連項目 | |
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