夕風ブレンド
『夕風ブレンド』(ゆうかぜブレンド)は、スキマスイッチの3枚目のオリジナルアルバム。
解説
- 初回生産限定盤・通常盤の2種同時発売。初回盤にはDVDが付属されている。また、紙ジャケット仕様。
- 初回生産限定盤には、9thシングル「アカツキの詩」との連動抽選特典が封入。
- 発売を記念して、1stアルバム『夏雲ノイズ』・2ndアルバム『空創クリップ』のDVD付き紙ジャケット仕様盤が復刻された(ただし、収録曲は現行盤と同じ)。2018年のユニバーサルミュージック移籍時に「スキマスイッチ」までのアルバムと一緒に再発されている
- 表紙のイラストは塩田雅紀が手がけたもの。
- 常田はリリース時のインタビューで「1stから3rdアルバムで三部作と考えていた」と語っている[1]。
- また、後のインタビューでは『ガラナ』でオリコン1位を獲得したことで、事務所からの本作へのプレッシャーが強くなっていたことを明かしている[2]。
収録曲
- CD
通常盤・初回限定盤(CD)全作詞・作曲: スキマスイッチ。 | # | タイトル | 作詞 | 作曲・編曲 | 時間 |
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1. | 「藍」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 2. | 「ガラナ(album ver.)」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 3. | 「スフィアの羽根(album ver.)」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 4. | 「惑星タイマー(album ver.)」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 5. | 「月見ヶ丘」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 6. | 「空創トリップ」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 7. | 「ボクノート」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 8. | 「ズラチナルーカ」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 9. | 「糸ノ意図」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 10. | 「アカツキの詩(album ver.)」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 11. | 「アーセンの憂鬱」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 12. | 「願い言」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 13. | 「1+1」 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | | 合計時間: | |
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楽曲解説
- 藍
- 大橋が何気なくピアノを弾いていたときに浮かんだフレーズを基に作られた楽曲[2]。
- 大橋の作った曲と歌詞があまりにも素晴らしくアレンジで手を加える余地がほとんどなかったため、常田は「挫折を味わった楽曲」と語っている[2]。
- また、常田は「(アレンジで)何かやらなきゃと思っていた」ところから、「(必ずしも)そうじゃないんじゃないかって思ってきた曲」とも語っている[2]。
- 1曲目には「手触りの良いバラードを」と考えていた中で、「願い言」のデモが出来上がったものの楽曲の雰囲気が終盤のイメージであったことから、新たに1曲目として制作された。よってデモのタイトルは「M-1」[3]。
- 後のインタビューで大橋は、サビの「もう嫌になるよ」の部分は中村一義をイメージして歌っていたことを明かしている[2]。
- 2012年に実施された、5thアルバム『musium』までの楽曲を対象としたファン投票で2位となり、『DOUBLES BEST』に収録された。
- 20周年記念のベストアルバム『POPMAN'S WORLD -Second-』には、「藍 ~僕たちの色彩~」として亀田誠治のプロデュースによるリアレンジバージョンが収録されている[4]。
- ガラナ(album ver.)
- 8thシングルのアルバム・バージョン
- 最後にピアノの演奏が追加されて「スフィアの羽根」へと続く。
- スフィアの羽根(album ver.)
- 8thシングル「ガラナ」カップリングのアルバム・バージョン
- 最初の一音のみ原曲と音程が違い、最後に30秒程のオーケストラ演奏が追加されて「惑星タイマー」へと続く。
- 惑星タイマー(album ver.)
- 自身が所属するユニット福耳に提供した楽曲をオーケストラバージョンでセルフカバー。
- 30人編成のオーケストラを招いてレコーディングされた[2]。
- デモテープの段階に近いアレンジで、福耳でリリースしたアレンジとは大きく異なる。
- 月見ヶ丘
- カントリー調の楽曲[2]。
- コーラスで小田和正が参加している[2]。
- 小田の提案で、大橋と小田が同時に1つのマイクでコーラスのレコーディングを行った[2]。
- 「James Taylorの爪弾いている感じの曲があったらいいな」と考え作られた楽曲[2]。
- 「サラッと聴けるけど音楽的にはかなり高いところまで行けた」と語っている。
- 空創トリップ
- インストゥルメンタルの楽曲。
- 「スキマスイッチ TOUR '06 “空創トリップ”」のオープニング曲[2]。
- ツアーでは打ち込みの音源を流していたが、本作への収録に伴い生音でレコーディングし直した[2]。
- ツアーのセットリストに倣い、ボクノートの前のトラックとなった[2]。
- ボクノート
- ズラチナルーカ
- 原曲自体はリリースの4年前から存在していたが、なかなか形にできなかったという楽曲。
- 大橋曰く「四畳半ロック」な楽曲。「自分には作れない世界観」と語っている[5]。
- また、大橋は「シンタワールド」な楽曲とも表現している[2]。
- 常田が読んだ「ユーゴスラビアの崩壊に関する本からインスピレーションを受けている[2]。
- 「打ち込みっぽい感じを生でやる」というのがテーマであり、常田はピアノのリフが気に入っているという。
- 常田が作ったデモを基に制作された[5]。
- 常田が作ったデモは同じフレーズの繰り返しであったが、大橋のアイデアでサビに展開を持たせることとなった[2]。
- タイトルは、セルビア語で「空を漂う物」「空港」など空にまつわるものを指す[1]。
- デモのタイトルは「光の中へ」
- 糸ノ意図
- 歌詞の原案は芥川龍之介の「蜘蛛の糸」。
- サビの「カンタンダ」がカタカナなのは、「蜘蛛の糸」の主人公「カンタダ」からきている。
- 歌詞は常田、曲は大橋が担当している。
- 後のインタビューで大橋は、(歌詞が暗いのに対し)「背中を押す系の明るい楽曲」になると想像していたために明るい曲調になってしまったことを明かしている。
- 「イントロ・間奏・アウトロが同じ」であることに拘って制作された。当時常田はこの構成を「素晴らしき日々進行」と名付けていた。
- レミオロメンの前田啓介とアンダーグラフの谷口奈穂子が参加している。
- アカツキの詩(album ver.)
- 9thシングルのアルバム・バージョン
- もともとはこのバージョンが先に作成された。
- 曲の最後が、シングルとは大きく異なり、曲の最初のギターの演奏も微妙に違っている。
- 20周年記念のベストアルバム『POPMAN'S WORLD -Second-』にはこのバージョンが収録されている。
- アーセンの憂鬱
- 仮タイトルは「ファンキーさん」[2]。
- ギターのカッティングは山崎まさよしの影響を受けたもの[2]。
- タイトルの「アーセン」はアルザス語でフランス語の「アルセーヌ」にあたる。
- 泥棒が主人公の曲。
- 「ステージで歌って、リズム・言葉の乗せ方も熟した状態でレコーディングしたらどうなるか?」という意図もあったが、上手くいったという。
- 『TOUR'06 “空創トリップ”』で一足早く演奏された。
- 20周年記念のベストアルバム『POPMAN'S WORLD -Second-』のDisc2「TKY selection」に収録されている。アルバムの中のファンキーセクションとして収録された[6]。
- 願い言
- もともと1曲目として大橋が制作した楽曲。しかし、雰囲気が終盤のイメージであったことから、この位置となった[3]。
- デモのタイトルはリズムから「三連」[3]。
- 大橋のこの曲に対するイメージは「アメリカン・バラッド」。
- 1+1
初回特典DVD収録内容
- 「ボクノート」 Video Clip[7]
- 「ガラナ」 Video Clip[7]
- 「アカツキの詩」 Video Clip (album version)[7]
- アルバム・メイキング映像 「メイキング・オブ・夕風ブレンド」[7]
- 44番勝負[7]
参加ミュージシャン
- 藍
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus, Acoustic Guitar
- 常田真太郎:Piano, Other Instruments, Treatments
- 沖山優司:Bass
- 松永俊弥:Drums
- 弦一徹ストリングス:Strings
- ガラナ (album ver.)
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus, Acoustic Guitar
- 常田真太郎:Piano, Other Instruments, Treatments
- 小倉博和:Electric Guitar
- 沖山優司:Bass
- 河村“カースケ”智康:Drums
- 三沢またろう:Percussion
- 弦一徹ストリングス:Strings
- スフィアの羽根 (album ver.)
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus
- 常田真太郎:Piano, Other Instruments, Treatments
- 佐橋佳幸:Acoustic Guitar, Electric Guitar
- 根岸孝旨:Bass
- あらきゆうこ (mi-gu):Drums
- 三沢またろう:Percussion
- 岩永知樹:Cello
- 惑星タイマー (album ver.)
- 大橋卓弥:Vocal
- 常田真太郎:Piano
- 蓜島公二:Conductor
- 大石真理恵:Stand Cymbal
- 藤井珠緒:Timpani
- 藤田乙比古, 萩原顕彰, 木原英土:Horn
- 弦一徹ストリングス:Strings
- 月見ヶ丘
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus, Acoustic Guitar
- 常田真太郎:Piano, Treatments
- 小田和正:Chorus, Chorus Arrange
- 佐橋佳幸:Acoustic Guitar
- 松原秀樹:Bass
- 林立夫:Drums
- 三沢またろう:Percussion
- 空創トリップ
- 常田真太郎:Piano
- 弦一徹ストリングス:Strings
- ボクノート
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus
- 常田真太郎:Piano, Other Instruments, Treatments
- 佐橋佳幸:Acoustic Guitar, Pedal Steel
- 沖山優司:Bass
- 松永俊弥:Drums
- 若森さちこ:Percussion
- 金原千恵子ストリングス:Strings
- ズラチナルーカ
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus
- 常田真太郎:Piano, Other Instruments, Treatments
- 佐橋佳幸:Acoustic Guitar, Electric Guitar
- 沖山優司:Bass
- 河村“カースケ”智康:Drums
- 若森さちこ:Percussion
- 糸ノ意図
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus, Acoustic Guitar
- 常田真太郎:Piano, Other Instruments, Treatments
- 新井“ラーメン”健:Acoustic Guitar
- 前田啓介(レミオロメン):Bass
- 谷口奈穂子(アンダーグラフ):Drums
- 若森さちこ:Percussion
- ※Inspired by『蜘蛛の糸』
- アカツキの詩 (album ver.)
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus
- 常田真太郎:Piano, Other Instruments, Treatments
- 新井“ラーメン”健:Acoustic Guitar
- 沖山優司:Bass
- 松永俊弥:Drums
- 三沢またろう:Percussion
- 山本拓夫:Flute, Alto Flute
- 西村浩二:Trumpet
- 村田陽一:Trombone
- 弦一徹ストリングス:Strings
- アーセンの憂鬱
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus, Acoustic Guitar
- 常田真太郎:Piano, Other Instruments, Treatments
- 石成正人:Electric Guitar
- 亀田誠治:Bass
- 村石雅行:Drums
- 若森さちこ:Percussion
- 山本拓夫:Alto Sax
- 西村浩二:Trumpet
- 村田陽一:Trombone
- 願い言
- 大橋卓弥:Vocal, Chorus, Acoustic Guitar
- 常田真太郎:Piano, Other Instruments, Treatments
- 渡辺等:Bass
- 佐野康夫:Drums
- 三沢またろう:Percussion
- 村田陽一:Trombone
- 弦一徹ストリングス:Strings
- 1+1
ライブ映像作品
他のアルバムへの収録
カバー
- 藍
-
- 1+1
-
脚注
注釈
- ^ 秦基博とのコラボレーション
- ^ 福耳の『福耳宝箱』に付属。
- ^ 杏子・松室政哉とのコラボレーション
- ^ ファンクラブ限定盤では、Day1とDay2のアレンジが異なるそれぞれの演奏を収録。
- ^ a b c d e 「藍 ~僕たちの色彩~」として収録。
- ^ 10thアルバム『A museMentally』初DELUXE盤の特典Blu-ray
- ^ 2023年10月9日に出演した「MINAMI WHEEL 2023」のライブ映像を収録。
- ^ 「ボクノート」の前奏として演奏されており、収録曲としての記載はない。
- ^ a b 初回盤特典映像
- ^ a b c d e メドレーの中で演奏。
- ^ ベストアルバム『POPMAN'S WORLD -Second-』DELUXE盤の特典Blu-ray
- ^ セルフカバーバージョン
- ^ 2012年に実施されたファン投票で2位となり収録。
- ^ ロンドンAsylum Chapelで収録したライブ音源
- ^ シークレットトラック
出典
外部リンク
- SonyMusic
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