中村 優子(なかむら ゆうこ、1975年1月7日 - )は、日本の女優。福井県福井市出身。ディケイド所属。東京外国語大学イタリア語学科卒業。
人物・来歴
2001年の『火垂』における、ストリッパー・あやこ役でブエノスアイレス映画祭 主演女優賞を受賞。
2006年の『ストロベリーショートケイクス』での秋代役で、2007年のヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞する。
2009年の短編映画『狛 KOMA』(河瀬直美監督)では、「能(三輪)」の舞と謡を披露するシーンがある。
2009年のカンヌ国際映画祭・監督週間において、ディレクターズカット版の『火垂 2009 version』が特別上映され、河瀬直美監督と共に、舞台挨拶に登壇した。
また、帰国後には、再々編集されたディレクターズカット版も生まれ、『火垂』は3種類の編集版(『火垂』166分、『火垂 2009 canne version』106分、『火垂 2009 version』117分)が誕生することになった。
特技は能、語学(英語・イタリア語)、日本舞踊、ピアノ。2006年、写真家の橋本慎太郎と結婚し[1]、2012年8月26日、女児を出産した[2]。
エピソード
『火垂』でのストリッパーの役作りのため、撮影前に実在のストリッパーの巡業に同行していた。今はなき老舗ストリップ劇場 奈良スターミュージックでは、女優であることを伏せて、営業中のステージに飛び入りで参加し、花形ストリッパーとの即興ダンスで客席を沸かせた。また、劇中のあやこが住んでいるという設定の奈良の長屋で、実際に自炊生活をしながら役作りをしていた。
『クヒオ大佐』では、No.1ホステスの役作りのため、映画の撮影前の期間、女優であることを伏せて、新人の素人ホステスとして実際に銀座のクラブで働き、最終的には客から指名をとるまでになっていた。
『ストロベリーショートケイクス』では、秋代の役作りのために、秋代として日記を綴っていた。そこには、映画の脚本や原作には存在しない秋代と菊地の出会いのエピソードや、ホテトル嬢になった理由など、秋代の心情風景がこと細やかに描写されていた[3]。
『ギリギリの女たち』では、一番好きな台詞は「子ども作るぞっ!」と宣言するシーンだと述べた。そして実際に、撮影終了後、妊娠し、2012年8月に第1子女児を出産した[4]。
『四谷怪談』では、化けて出てくるシーンの撮影中、突然手足がしびれて体調が急速に悪化、病院に搬送され、ウイルス性胃炎と診断される。当時、撮影スタッフたちは、中村が完全に役にのめり込んでいると思いこみ、異変に気がつかなかった。ようやく異変に気がついたプロデューサーが思わず中村に渡したのは、薬や水ではなく、於岩稲荷でもらった「お札」だった[5]。
『ユンヒへ』では、ジュンの役作りのため、相手役キム・ヒエの高校時代の写真を取り寄せて、それを毎日見ながら、どんな笑い方をしたのだろう、どんな匂いだったのだろう、髪の毛の感じはどうだっただろう、一緒に歩いた場所はどんなところだったのだろうと想像し、ユンヒそのものに対する思いを積らせて撮影に臨んだ[6]。
台詞を、まずは「音」として覚えるために、テープに録音し、料理をしながら「音楽」として聞いている[7]。
写真家中平卓馬と親交が深く、度々写真撮影に同行している。また「中平卓馬を演ずる中村優子」のポートレイト写真においては、実際に中平の自宅にて、中平愛用の赤い帽子やメガネを着用し、撮影に挑んだ[8]。
主な出演作品
映画
1999年
2000年
2001年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
- 純白の闇〜A Glass Play In Kobe(槌橋雅博監督)- 神崎遥 役
2009年
2010年
2011年
2012年
2015年
2016年
2017年
- トマトのしずく(榊英雄監督)- しのぶ 役[10]
- AMY SAID エイミー・セッド(村本大志監督)- 飯田直子 役
2018年
2019年
2022年
2023年
2024年
短編映画
- JINRIKI(2001年)WEBドラマ/熊澤尚人監督
- ENCLOSURE(2001年)- 美津子 役/中井友昭監督
- lily of the valley(2003年)/合田典彦監督
- bunny boy(2003年)/木津俊彦監督
- TATOO(2003年)- 主演/山崎英樹監督
- 風見鶏と煙突男(2006年)主演/富永舞監督
- ぷちむー(2006年)- 主演/垣内美香監督
- 笑ひ教(2007年)/葉子監督
- 狛(2009年)主演/河瀬直美監督
- 5 +CAMERA(2010年)主演/平林勇監督
- 逢う時は他人(2013年)主演/小林政広監督
- RESPECT(2016年)主演/河瀬直美監督
舞台
- アルケミスト(1997年)/野村リエナ演出
- 能楽ヨーロッパ公演『祈り』(2007年)詞章朗読
- 蝋燭朗読中目黒「カラシニコフ不倫海峡」(2014年)/坂元裕二 脚本・演出
テレビドラマ
CM
テレビ
- 100分de名著 (NHK)
- Edge(スカパー!)
- Edge Special/ 異境にて、桜を詠う 詩人・田原 東北の旅(2010年) - 詩の朗読
- Edge Special/ poet in obraat 詩人・谷川俊太郎の〈いま〉(2012年) - ナレーション・詩の朗読
- LIVE!Edge オールナイトポエトリーリーディング(2013年) - ナレーション
- Edge [浄夜] 詩人・広瀬大志のアレゴリーとして(2017年)
- Edge 詩人 カニエ・ナハ 未だ見ぬ詩の世界へ(2017年) - ナレーション
WEBムービー
- ピンクリボンムービーサプライ2015 私の覚悟 篇(2015年)/松永高寛演出
ラジオ
- ラジオドラマ FMシアター『海電』(2011年)主演:女/佐々木正之演出
- ラジオドラマ NHK-FM 青春アドベンチャー『五つの夢』(2011年)主演:女
モデル
受賞
脚注
出典
外部リンク
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