ユーロコプター EC 155ユーロコプター EC 155は、ユーロコプター(現エアバス・ヘリコプターズ)が開発・製造した中型輸送ヘリコプター。AS 365 ドーファンの発展型であり、1997年に初飛行した。ユーロコプターからエアバス・ヘリコプターズへの社名変更に伴い、現在はH155と改称されている[1]。 開発AS 365N3の発展型として、当初はAS 365N4の名称で開発されていた。AS 365N4は機内容積の拡大に主眼が置かれており、1996年から開発開始され、1997年6月のパリ航空ショーにて計画が発表されている。 1997年6月17日にフランスのマリニャーヌで原型機の初飛行が行なわれた。1998年2月には、名称がEC 155に変更され[2]、3月11日に初期量産型EC 155Bが初飛行した。 1998年12月までにフランスとドイツから耐空証明を獲得し、量産に入った。機体価格は概ね700から800万USドル。1999年3月に最初の顧客であるドイツ連邦警察局へ機体が納入された。 高地・高温環境を考慮し、エンジン出力を増大させたEC 155B1も開発されている。エンジンはチュルボメカ アリエル2C1(851軸馬力)から2C2(943軸馬力)に換装され、離陸重量も増加している。最初の機体は、2002年に香港行政府飛行隊に引き渡された。 2015年3月16日、KAIと共同開発する軽民間ヘリコプター(LCH)と軽武装ヘリコプター(LAH)のベース機として選定された。LCHは2020年、LAHは2022年の運用開始を予定している[3]。エアバス・ヘリコプターズは、H155の製造を中止することで合意したことから、同機体の開発が完了すれば、KAIは、H155を製造する唯一の企業となる[4]。 機体EC 155は、AS 365よりキャビン容量が30%拡大されている。尾部ローターには引き続きフェネストロンが用いられているが、主ローターは4翅から複合材製の5翅となり、直径も拡大した。 ターボシャフトエンジン2基を機体上部に搭載する。エンジンは、FADECによりコンピュター制御され、緊急時には出力向上がなされる。除氷装置も装着することができ、寒冷地での運用にも対応している。 機首は長く伸ばされ、内部には電子機器を納めている[2]。コックピットはグラスコックピットとなっている。 乗員は1ないし2名で運行し、乗客は通常12名、最大13名を搭載できる。VIP輸送型は、5から8名程度の定員となる[2]。航空救難型は、医療スタッフ4名・担架2個または医療スタッフ2名・担架4個を搭載する。 各型
運用者
要目(EC 155B1)
登場作品アニメ
脚注
外部リンクInformation related to ユーロコプター EC 155 |