ユーサー・ペンドラゴン、ハワード・パイル 画,1903年
ユーサーの架空の紋章(Foster 1904 )
ユーサー・ペンドラゴン (Uther Pendragon、ウーサー、ウーゼルなどとも表記される)は、ブリタニア の王の一人でアーサー王 の父ともされる伝説的な人物。ブリタニアの王コンスタンスの末弟。1100年以前に成立した『門番は何者か(Pa Gur yv y Porthaur )』に名前が出るため、ジェフリー・オブ・モンマス による創作以前からアーサー王伝説において役割を果たしていたと考えられているが詳細は不明である。
ウェールズの赤竜
ヴォーティガン は、その治世下において異民族であるサクソン人 とともに暴政を敷く。そのため大陸に逃れていた反乱軍が次々結成され、とうとうヴォーティガーンは討ち死にした。 ヴォーティガーンの死後、ブリタニアを治めていたアンブロシウス・アウレリアヌス も殺された。その時アウレリアヌスの弟ウーゼルはサクソンとの戦いの最中に軍を率いていた。そのとき、突然空に明るく輝く大きな星が現れた。その星はまるで燃える火の竜のようであったと伝えられている。光の尾を引き、その一つはガリア を指し、もう一つはアイリッシュ海 を指していたといわれている。
「一体あの彗星は何を意味するのか」 ユーサーは魔術師マーリン を呼んで尋ねた。 そこでマーリンは兄アウレリアヌスの死を告げ、悲しみにくれながらも、ブリテンの民がサクソンに勝たねばならぬこと、あの星の筋がユーサーに生まれるという息子が立派な王になることを示していること、子孫は皆ブリタニアを治めていくだろうということを語ったといわれている。
ユーサーは兄の死を嘆きつつもサクソンに勝利した。 新たなブリテンの王となった彼は、火の竜の星を記念して二匹の黄金の竜を作り、「ペンドラゴン」という称号で呼ばれるようになった。
ペンドラゴン
ペンドラゴン (Pendragon)について、ジェフリー は竜の頭の形をした彗星をマーリンが吉兆として捉え、ユーサーをブリタニアの王として歓迎したことに由来したとしている。しかしこれは複数の学者に否定されており、実際には「戦士長」を意味したと思われる。また、一説によると先代である兄の名を王の称号として引き継いだものであるともされる。 [要出典 ]
アーサー王の誕生
敵対国の王の妃イグレイン (Igraine)に恋をし、あろうことか妃を奪うためコーンウォールに攻め入り、マーリン の力を借りて敵の王ゴルロイス に姿を変えた。ゴルロイスに姿を変えたユーサーと妃は交わり、己の欲望を満たした。一方本物のゴルロイスはこのとき戦死してしまった。ユーサーとイグレインはその後結婚し、子をマーリンに預けた。この子供こそアーサー王 である。
当時は略奪婚など珍しくなく、勝者こそが姫を奪うことが許されており、姫、妃は勝者の側につかないことには生存すら許されなかった。アーサー王物語はその部分をカットせずに伝えている。
注
参考文献
アイネイアース の子孫ブレンヌスの一族 マーシャ女王の一族
Guithelin
Marcia
Sisillius II
Kinarius
Danius
Morvidus
Gorbonianus
Archgallo
Elidurus
Archgallo(復位)
Elidurus(復位)
Peredurus(北朝)・Ingenius(南朝)
Elidurus(復位)
Gorbonianusの子(本名不明)
Marganus II
Enniaunus
Idvallo
Runo
Gerennus
Catellus
Millus
Porrex II
Cherin
Fulgenius
Edadus
Andragius
Urianus
欠史の時代
Eliud
Cledaucus
Clotenus
Gurgintius
Merianus
Bledudo
Cap
Oenus
Sisillius III
Beldgabred
Archmail
Eldol
Redechius
Samuil Penessil
Pir
カッシウェラウヌスの一族 セウェルス朝 簒奪帝の時代 コンスタンティヌス大帝の一族 ローマ支配の終焉 アーサーの一族 アーサー後の諸王 テューダー朝 の祖
主要人物 その他の円卓の騎士 その他の人物 動物・怪物 剣・物品 場所・出来事 主要作品 関連項目