『ピコリーノの冒険』(ピコリーノのぼうけん)は、1976年4月27日から1977年5月31日までNET系列 → テレビ朝日系列で放送されていたテレビアニメである。正式名称は『ピノキオより ピコリーノの冒険』[1]。全52話。放送時間は毎週火曜 19:30 - 20:00 (日本標準時)。
朝日放送と日本アニメーションとアポロフイルムが共同製作した作品。監督は、『あらいぐまラスカル』の遠藤政治と『トムソーヤーの冒険』『牧場の少女カトリ』の斉藤博が務めた。ピノキオを題材としたアニメとしては1972年に タツノコプロが製作した『樫の木モック』があるが、本作は動物キャラを多数配置することで差別化を図っている[2]。
あらすじ
とある所に、ゼペットという一人の老人が住んでいた。ある日かしの木から一体の人形を作った。ところがその人形がなんと生命を持った。それに驚いたゼペットは、その生命を持った木人形にピコリーノという名前をつけた[1]。ゼペットはピコリーノに衣服や食物を与え学校に通わせることにする。ピコリーノはアヒルのジーナと学校に向かう途中、ボロ狐とどら猫の二人組に騙されて芝居小屋に売られてしまう[2]。やんちゃだが根はやさしいピコリーノは仙女に助けられ、これからは善い行いをするように努力することを約束をする[2]。そして幾分か経ってピコリーノはジーナとゼペットの家に戻るため旅に出る。いろいろな人との出会い、楽しいことや悲しいことなどを経験しながら旅を続け、何度かの擦れ違いを経て、クジラのお腹の中でゼペットと再会をする[2]。家に帰ったピコリーノは、ある朝自分が人間の子供になっていることに気付き、皆の前で歓喜するのだった[2][3]。
登場人物
- ピコリーノ
- 声 - 野沢雅子
- 本作の主人公。ゼペットの作った生きている木人形。やんちゃな性格[2]。ボロ狐らに騙されて芝居小屋に売られて以来、ゼペットの家に戻るため、ジーナとさまざまな場所を旅している[2]。
- ジーナ
- 声 - 杉山佳寿子
- ピコリーノと親しいアヒル[2]。
- ゼペット
- 声 - 千葉順二
- ピコリーノの作り主[1][2]。
- ロッコ
- 声 - 肝付兼太
- ゼペットの家で暮らすキツツキ[2]。
- ジュリエッタ
- 声 - 麻生美代子
- ゼペットの家で暮らすネコ[2]。
- ボロ狐 / ディノ[2]
- 声 - はせさん治
- どら猫とともに言葉巧みにピコリーノを誘う[1]。
- どら猫 / ウィッチ[2]
- 声 - 永井一郎
- ボロ狐とともに言葉巧みにピコリーノを誘う[1]。
- 仙女
- 声 - 小山まみ
- 瑠璃色の髪の少女[2]。ピコリーノが嘘をつき努力を怠るたびに魔法を使って罰を与える[2]。
- タカ
- 声 - 飯塚昭三
- 仙女の配下[4]。
- ムク犬
- 声 - 和田啓
- 仙女の配下[4]。
- ナレーター
- 声 - 麻生美代子
スタッフ
主題歌・挿入歌
オープニングテーマとエンディングテーマは同名のシングルレコード「ピコリーノの冒険」(1976年6月発売、SCS-297)に、挿入歌はLPレコード「テレビまんがアイドルデラックス 7」(1976年8月発売、CW-7078)に収録されている。後者には『母をたずねて三千里』の主題歌・挿入歌も併録され、合計13曲のうち10曲を大杉久美子が歌った。
また、本作の主題歌・挿入歌全7曲はLPレコード「ピコリーノの冒険 うたとおはなし」(1976年10月発売、CW-7103)に再録され、同時に「ごめんねおじいさん」と「どら猫とぼろ狐」それぞれのシングルカット盤(SCS-318)もリリースされた。
以上のレコードは、いずれも日本コロムビアから発売された。
主題歌
- オープニングテーマ「ぼくはピコリーノ」
- 作詞 - 片桐和子 / 作曲 - 中村泰士 / 編曲 - 京建輔 / 歌 - 大杉久美子、ヤング・フレッシュ
- オープニングの映像は2バージョンあり、前期で家が映されていた場面が後期にはピコリーノがカメやロバに乗っている場面にされたり、森や鳩も途中で変更されたりした。また、後期にはジーナもオープニングに登場した。
- エンディングテーマ「オリーブの木陰」
- 作詞 - 片桐和子 / 作曲 - 中村泰士 / 編曲 - 京建輔 / 歌 - 大杉久美子、ヤング・フレッシュ / セリフ - 野沢雅子
挿入歌
- 「踊ろうよピコリーノ」
- 作詞 - 保富康午 / 作曲 - 中村泰士 / 編曲 - 京建輔 / 歌 - ヤング・フレッシュ
- 「かわいいジーナ」
- 作詞 - 保富康午 / 作曲 - 中村泰士 / 編曲 - 京建輔 / 歌 - 堀江美都子
- 堀江によるセリフも収録されている。
- 「ごめんねおじいさん」
- 作詞 - 保富康午 / 作曲 - 中村泰士 / 編曲 - 京建輔 / 歌 - 大杉久美子
- 「たのしく行こうよ」
- 作詞 - 保富康午 / 作曲 - 中村泰士 / 編曲 - 京建輔 / 歌 - 大杉久美子、ヤング・フレッシュ
- 「どら猫とぼろ狐」
- 作詞 - 保富康午 / 作曲 - 中村泰士 / 編曲 - 京建輔 / 歌 - 永井一郎、はせさん治
各話リスト
話 |
放送日 |
サブタイトル |
脚本 |
絵コンテ
|
1 |
1976年 4月27日 |
ピコリーノの誕生 |
金子裕 |
ふじひろし
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2 |
5月4日 |
町は大騒ぎ
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3 |
5月11日 |
人形芝居小屋へ行こう |
波多正美
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4 |
5月18日 |
ぼくは大スター |
丸山正雄 |
ふじひろし
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5 |
5月25日 |
おどろおどろの赤エビ屋 |
池野文雄
|
6 |
6月1日 |
ルリ色髪の少女
|
7 |
6月8日 |
ぼくいい子になるんだ |
藤ひろし
|
8 |
6月15日 |
ふしぎの野原 |
奥田誠治
|
9 |
6月22日 |
仙女の白い小さな家 |
池野文雄
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10 |
6月29日 |
ぼく勉強するんだ! |
藤ひろし
|
11 |
7月6日 |
いんちき裁判 |
池野文雄
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12 |
7月27日 |
まぬけおとしの町ってなあに |
山崎修二
|
藤ひろし
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13 |
8月3日 |
夜遊びは楽しいな |
金子裕
|
奥田誠治
|
14 |
8月10日 |
ピコリーノ番犬になる(前編) |
丸山正雄
|
池野文雄
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15 |
8月17日 |
ピコリーノ番犬になる(後編) |
奥田誠治
|
16 |
8月24日 |
笑う大蛇 |
山崎厳
|
岡崎幸男
|
17 |
8月31日 |
仙女さまがいなくなった |
近藤英輔
|
18 |
9月7日 |
空の旅 |
池野文雄
|
19 |
9月14日 |
空から落ちたジーナ |
奥田誠治
|
20 |
9月28日 |
ゼペット爺さんがいた! |
丸山正雄
|
池野文雄
|
21 |
10月5日 |
イルカの海の町へ
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22 |
10月12日 |
イルカのお友達 |
山崎厳
|
23 |
10月19日 |
のら犬のアリドーロ |
奥田誠治
|
24 |
10月26日 |
ぼく働くんだ! |
丸山正雄
|
池野文雄
|
25 |
11月2日 |
泥棒退治 |
奥田誠治
|
26 |
11月9日 |
海亀さんとの約束 |
藤ひろし
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27 |
11月16日 |
靴屋のジャンゴ爺さん |
山崎厳
|
池野文雄
|
28 |
11月23日 |
ピコリーノのマラソン大会 |
奥田誠治
|
29 |
11月30日 |
ロバのドンキー |
丸山正雄
|
池野文雄
|
30 |
12月7日 |
宿屋のドロボー騒ぎ |
おかきよみ
|
31 |
12月14日 |
ロッコとの再会 |
山崎厳
|
池野文雄
|
32 |
12月21日 |
不思議なカタツムリ |
奥田誠治
|
33 |
12月28日 |
風船旅行 |
おかきよみ
|
34 |
1977年 1月4日 |
ピコリーノがカカシになった |
奥田誠治
|
35 |
1月11日 |
盗まれた金時計 |
池野文雄
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36 |
1月18日 |
ぼくの宝物
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37 |
1月25日 |
ロメオという少年 |
奥田誠治
|
38 |
2月1日 |
おもちゃの国へ行く馬車 |
池野文雄
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39 |
2月8日 |
素晴しいおもちゃの国 |
奥田誠治
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40 |
2月15日 |
ロバになったピコリーノ |
池野文雄
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41 |
2月22日 |
サーカス一座の仲間達
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42 |
3月1日 |
ジーナの宝物 |
奥田誠治
|
43 |
3月8日 |
ロバの曲芸 |
池野文雄
|
44 |
3月15日 |
ロゼッタおばあさん
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45 |
3月29日 |
おばあさんの息子 |
奥田誠治
|
46 |
4月12日 |
ゴリラのおうち |
池野文雄
|
47 |
4月19日 |
秘密のほら穴
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48 |
4月26日 |
リスの親子 |
奥田誠治
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49 |
5月3日 |
おじいさんにあいたい |
池野文雄
|
50 |
5月17日 |
クジラのおなか
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51 |
5月24日 |
おうちに帰ろうよ |
腰繁男
|
52 |
5月31日 |
いつまでも いつまでも |
池野文雄
|
放送局
| この節の 加筆が望まれています。 (2019年6月) |
劇場版
1976年12月19日公開の『東映まんがまつり』で、本作のブローアップ版が公開された。ただし地方のみでの公開で、第何話を公開したのかのは不明[26]。
同時上映作は『西遊記』(東映長編アニメ版、再々映)、『UFOロボ グレンダイザー 赤い夕陽の対決』、『一休さん おねしょお姫さま』、『秘密戦隊ゴレンジャー 火の山最後の大噴火』、『忍者キャプター』の計5本[26]。
商品展開
タカラより、磁石を用いて分離合体するフィギュアが発売された。同社の「マグネモ8シリーズ」と同じ機構を使用した玩具だが、「マグネモ」の商号は付されていない。また、同社による本作の玩具は、「女児向けキャラクター」との位置づけで商品展開された。ピコリーノは服の色違いが数種発売。
- 冒険好きの ピコリーノ
- 知りたがりやのキツツキ ロッコ
- かわいいアヒルの ジーナ
- めんどくさがりやのおばさん猫 ジュリエッタ
- いじわるなボロ狐 ディーノ
- ドジのドラ猫 ウィッチ
脚注
外部リンク
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テレビアニメ |
1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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TVスペシャル | |
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劇場アニメ | |
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OVA | |
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Webアニメ | |
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- 共:共同制作
- 世:世界名作劇場
- 1:第2巻・第4巻・第5巻のみ
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