株式会社トランス・アーツ(TRANS ARTS)は、かつて存在したアニメーションの企画・制作およびテレビCM制作を主な事業内容としていた日本の企業。
沿革
創業者で代表取締役の黒木衛(くろき まもる)はコマーシャルの撮影マン出身で、1965年にタツノコプロのテレビアニメ『宇宙エース』の撮影を経験したことからアニメ業界入りし、2年後の1967年にアニメーションの撮影会社としてのトランス・アーツを弟の黒木敬七と共同で設立した。翌年1968年の東京テレビ動画社制作のテレビアニメ『夕やけ番長』の撮影を担当してからは、タツノコプロと東京ムービーの作品を数多く手がけた。
日本アニメーションの設立後間もなく主要取引先とし、同社スタジオに分室を置いて撮影業務を一手に引き受けた。やがて制作会社としての陣容を整え、演出・作画・仕上スタッフを抱えるようになり、グロス請けを開始した。日本アニメーション制作のテレビアニメ『トッポ・ジージョ』、『ジャングルブック・少年モーグリ』、『ピグマリオ』、『燃えろ!トップストライカー』、『ママはぽよぽよザウルスがお好き』などではシリーズ単位の制作協力を行うまでになった。
2000年以降に日本アニメーションの元請作品が減少してからはProduction I.Gとの関係を深め、同社からグロス請けしたり、逆に当社が手掛けていた『テニスの王子様』『韋駄天翔』などに同社がシリーズ単位で制作協力を行うようになった。
関連会社には「ハートフィールド」「宮崎アニメーションスタジオ」「バリ・マーサ」などがあったが、いずれも破産前に解散している。
2012年4月11日付官報によると、同年3月30日17時に破産手続が開始された[1]。本社のあった場所は破産後に建て替えられ、2016年現在は一般住宅となっている。また破産前に在籍していたスタッフによって制作会社「アドバンス石神井」「あーとぼっくす[注釈 1]」がそれぞれ設立されている。
作品履歴
テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
Webアニメ
制作協力
関連人物
脚注
注釈
- ^ 2018年3月に制作担当で代表取締役の今成英司が逝去し、事業の継続が不可能になったため、同年11月7日付で清算[2]。ゆめ太カンパニーに譲渡された。
出典
外部リンク