『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団』(デビルサマナー くずのはライドウ たい ちょうりきへいだん)は、2006年3月2日にアトラスより発売されたPlayStation 2用ゲームソフト。
概要
女神転生シリーズの作品であり、デビルサマナーシリーズの第3作目。大正時代の悪魔召喚師(デビルサマナー)が帝都を脅かす悪魔たちと戦っていく。原案・メインキャラクターデザインは、金子一馬、ディレクターは、山井一千。
PS2初のデビルサマナーシリーズにあたる。従来のシリーズ作品とは様々な面で差別化が図られている。
特徴的なのは、『真・女神転生デビルサマナー』をはじめ、多くのメガテンシリーズが1990 - 2000年代という現代から近未来が舞台だったのに対し、本作はその60年以上前の「大正二十年」という架空の時代の帝都・東京が舞台で、従来のシリーズにないレトロな雰囲気になっている。そのためコンピュータなどは登場せず、主人公のライドウは「封魔管」に悪魔を封印し使役する悪魔召喚師(デビルサマナー)となっている。一部、超力兵団の軍事機器やロケットなどオーバーテクノロジーもある理由で存在する。また、システム面では、シリーズで初めてアクション戦闘を採用している。
海外ゲームサイト「GameSpot」の2006年度「Game Of The Year」において「Most Long-Winded Game Title(もっとも長ったらしいタイトルで賞)」を受賞している。
2008年10月23日には続編作品『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』が発売された。
ストーリー
大正二十年。和の文化に刺激的な洋の文化が流入し急速に発展していた時代、「悪魔」と呼ばれる異形の者たちが帝都を脅かしつつあった。
悪魔召喚師・十四代目「葛葉ライドウ」を襲名した主人公は帝都守護の任を請け負い、表向きは探偵見習いの学生として暮らしつつ、裏の顔はデビルサマナーとして悪魔の関わる怪事件を解決していく。
ある日、帝都で探偵社を営む鳴海とその部下である葛葉ライドウの下に、一件の依頼が舞い込む。依頼主の少女、大道寺伽耶は二人に「私を殺して下さい」と告げる。そしてその真意を聞けぬまま、伽耶は鳴海とライドウの眼前で赤いマントの憲兵によっていずこかへと連れ去られてしまう。捜査の中で明らかになる伽耶の家に伝わる奇怪な伝承、事件の背後に潜む怪しげな影の存在。行く手を阻む数々の怪異を仲魔を駆使して切り抜け、ライドウは国家を揺るがすことになる事件の真相へと迫っていくのだった。
登場人物
プロフィールは「超公式ふぁんぶっく」より。
メインキャラクター
- 主人公[2]
- 生年:不明 / 年齢:10代後半 / 結婚:未婚 / 職業:デビルサマナー(兼探偵見習い) / 血液型:O型 / 身長:175cm / 体重:65kg / 好みのタイプ:任務があるので頓着しないようにしている / 好物:蜜がたっぷりの大学芋 / 住まい:矢来区鳴海探偵社に住み込み
- 本作の主人公。十四代目「葛葉 ライドウ(くずのは ライドウ)」の名を継いだデビルサマナーの少年。帝都守護の任を命じられている。「鳴海探偵社」で探偵見習いとして働いており、帝都各地の様々な情報を入手し、悪魔絡みの事件があればデビルサマナーとしてその解決に当たる。
- 女生徒達の話によれば、「絵草子からそのまま抜け出してきた王子様」のような極めて端正な容貌の持ち主であり、身に纏う外套の下には愛用の刀と銃、そして悪魔を収めるための管を装備する。
- 葛葉の里にて厳しい修行と命がけの試練を突破しており、驚異的な身体能力・戦闘能力を持つが、人間的な情緒には疎く寡黙無表情な傾向である。彼が人々との触れ合いを通じて経る成長も物語の見所と言える。
- 帝都にある「弓月の君高等師範学校」の生徒でもある。常に帽子をかぶっており、銭湯でも脱がない。
- ゴウト / 業斗 童子(ごうと どうじ)
- 職業:デビルサマナーのお目付け役 / 体長:40cm(尻尾含めず) / 体重:3kg / 好みのタイプ:三毛猫……ではなく、上品な女性 / 好物:猫じゃらし……ではなく、鯖の煮込み / 興味関心:十四代目の成長具合
- 黒猫の姿だが高い知能を持つ。ゴウトの話す言葉はデビルサマナーにしか届かず、他の人には鳴き声にしか聞こえない。姿形は猫そのものなので「動物としての猫の本能」には逆らえない。口調はくだけた感じで、若輩のライドウを導く。
- ゴウトは葛葉一派の禁忌を犯した人間が戒めとして一定期間その姿にされる、一種の刑罰を受けた存在であり、各地のデビルサマナーの所へサポート兼従者として派遣されている。ライドウに付いているゴウトは葛葉一族でもかなり優れた能力を持つ1人だったらしく、デビルサマナーについてもかなり詳しい。
- ゴウトにされた経緯は不明だが、ライドウにとって非常に頼りになる存在となる。
- 鳴海(なるみ)
- 生年:1898年 / 年齢:32歳 / 結婚:未婚 / 職業:鳴海探偵社所長 / 血液型:B型 / 身長:180cm / 体重:68kg / 好みのタイプ:髪の長い女性 / 好物:珈琲とハヤシライス / 住まい:矢来区鳴海探偵社
- 帝都に建つ銀楼閣という名のビルヂングにて、オカルト事件を多く扱う「鳴海探偵社」を営む男でライドウの上司。
- 明るく飄々とした性格で、普段はなるべく楽に生きることをよしとしているため、しばしばライドウ一人に仕事を押し付けたり、報酬額で依頼を選り好みしたりとチャランポランな振る舞いを見せる。しかしその一方で困った人間は見過ごせず、また私利私欲で弱者を貶めるような輩には徹底的に立ち向かう熱い心の持ち主でもある。
- 過去の経歴には謎があり、軍部や政府筋にコネを持っている。ライドウがデビルサマナーであることも承知している。
- 海外版ではフルネームは「鳴海昌平」と紹介されているが、オリジナル版及びメディアミックス作品では一貫して「鳴海」表記であり下の名前には一切触れられていない。鳴海のモデルが松田優作ということもあって海外版の昌平の名は元ネタと混同した表記か裏設定と思われる。
- 朝倉 タヱ(あさくら タヱ)
- 生年:1908年 / 年齢:22歳 / 結婚:未婚 / 職業:帝都新報記者 / 血液型:A型 / 身長:160cm / 体重:秘密 / 好みのタイプ:物静かな男性 / 好物:珈琲とあんみつ、酒類全て / 興味関心:ジャーナリストとして有名になること
- 新聞記者として「帝都新報」に勤める女性。大正の世において、女性であることで差別されるのを嫌う勝気な性格で、女性の地位向上を目指している。
- 尊敬する平塚雷鳥にあやかって「葵鳥(きちょう)」という筆名を用いている(性別判断がつきにくい名前の方が取材に有利だという側面もある)。
- 自らの足で現場を取材し、それで記事を作成する現代的な方法を編み出したやり手だが、思い込みが激しくおっちょこちょいなため、周囲は親しみを込めて「タヱちゃん」と呼んでいる。新聞記者を務める一方、民俗学のノンフィクション作家を目指している。
- 都市における怪奇現象と民俗学的な関わりを追求しており、その調査の過程で鳴海探偵社に出入りするようになった。
- 大道寺 伽耶(だいどうじ かや)
- 生年:1915年 / 年齢:15歳 / 結婚:未婚 / 職業:桜爛女学院一年 / 血液型:O型 / 身長:155cm / 体重:42kg / 好みのタイプ:自由奔放で活発な男性 / 好物:執事の中村がつくる特製プティング / 興味関心:自分自身の将来 / 住まい:矢来区大道寺邸(別館の自室)
- 古くから続く名家で、帝都でも有数の資産家である大道寺家の一人娘。「桜爛女学院」に通っており、えんじ色のセーラー服を着ている。物静かで穏やかな性格であるため、使用人や学友たちからも慕われている。
- 実は大道寺家の血筋には今回の事件の引き金となる重大な秘密が隠されており、彼女が誘拐される原因にもなっている。
サブキャラクター
- ヤタガラスの使者
- 職業:ヤタガラスの使者 / 血液型:不明 / 身長:158cm(下駄を含めると165cm) / 体重:不明 / 興味関心:国家の安泰 / 住まい:志乃田の名も無き神社に現れるが、住まいは不明
- 顔を覆面で隠した女性。天津神の系譜に連なり日本という国家を霊的に守護する組織、ヤタガラスのエージェントである。
- 帝都の守護を葛葉一族のライドウに依頼する。またライドウの活動をサポートし、異界開きの儀式や空間転移など、尋常ならざる能力を持っている。
- ライドウとは帝都郊外の名もなき神社で連絡を取り合う。なお、レベルアップに伴い変化するライドウの称号はこの人のネーミングセンスらしい。
- Dr.ヴィクトル
- 生年:1810年 / 年齢:推定120歳 / 結婚:未婚? / 職業:業魔殿の主 / 血液型:以前はB型 / 身長:191cm / 体重:95kg / 好みのタイプ:興味なし / 好物:食事はしない / 興味関心:新生命創造 / 住まい:矢来区筑土町金王屋地下業魔殿
- 生命創造に執念を燃やす天才科学者。「業魔殿」の主で悪魔合体や治療を行ってくれる。
- 各国を放浪した後、日本にたどり着いた。100歳を超えているという噂もある。
- 佐竹 健三(さたけ けんぞう)
- 生年:1887年 / 年齢:43歳 / 結婚:未婚だが愛人多数 / 職業:任侠 / 血液型:B型 / 身長:188cm / 体重:87kg / 好みのタイプ:勝気な女性 / 好物:湯上りに飲むサイダー / 興味関心:千寿区に降りかかる災厄は捨て置けない / 住まい:千寿区深川町の大國湯に入りっぱなしで不明
- 関東羽黒組の若頭。背中に大黒天の刺青を彫っている。弱きを助け強きをくじく、いい意味での任侠人で、配下や街の人々からの人望は篤い。
- 千寿区深川とそこの遊郭を縄張りとして統括し、銭湯・大國湯を愛用している。
- 大道寺 清(だいどうじ きよし)
- 生年:1888年 / 年齢:42歳 / 結婚:未婚 / 職業:実業家 / 血液型:AB型 / 身長:169cm / 体重:75kg / 好物:白身魚の天麩羅 / 興味関心:紡績工場の現状、姪の伽耶の鬼憑き
- 大道寺家当主、猛の弟で伽耶の叔父にあたる。病に倒れた猛に代わり大道寺家を支えようとしているが、力不足なのは否めない。
- 深川に紡績工場を持っていたが経営が破綻してしまい、金策に苦労している。工場の部下達や周囲への心配りには優れた気性の優しい人物のようだ。
- ラスプーチン
- 生年:不明 / 年齢:不明 / 結婚:未婚 / 職業:フリーのダークサマナー / 血液型:不明 / 身長:187cm / 体重:230kg / 好みのタイプ:美しい女性なら誰でも / 好物:ウォッカ / 興味関心:即物的な快楽
- 1916年に暗殺されたとされるロシアの怪僧。本作品の設定では実は死んではおらず、死を偽装して生き延びていた(史実でも“不死身”だと噂されていた)。
- 「魔トリョーシカ(マトリョーシカ)」というロシアの民芸品を模した封魔具から悪魔を召喚するダークサマナー。自己の欲望に忠実な人物で、金のためならどんな依頼でも引き受ける。現在はある雇い主の意向により、超力兵団計画をサポートすべく、日本の帝都に潜伏中である。
- 宗像(むなかた)
- 生年:1884年 / 年齢:46歳 / 結婚:既婚 / 職業:日本帝國陸軍少将 / 血液型:A型 / 身長:172cm / 体重:73kg / 好みのタイプ:古き良き時代の大和撫子 / 好物:妻の作った素朴な家庭料理 / 興味関心:将来のための国力増強 / 住まい:陸軍関連施設に寄宿
- 日本帝国陸軍少将にして超力兵団計画を発足させた人物。「超力戦艦」「超力戦車」「超力光線」といった超兵器の開発を提案し、それらを以って欧米列強の脅威に対抗すべきだとしていた。
- 当然議会や軍部首脳からは非現実的と却下されたが、彼は何らかの魔的な力と手を結び、計画を現実化すべく様々な活動を秘密裏に行っているようだ。
システム
- 封魔術
- 戦闘で出会った敵悪魔は弱点を突いて動きを止めた後、「封魔術」によりライドウの持つ管に封印することで仲魔(仲間の悪魔)にすることができる。ただし、自分のレベルより高い悪魔、悪魔が凶暴化する満月時は封魔できない。また封魔に条件がある種族、屍鬼ゾンビー・ボス悪魔など封魔できない種族もいる。
- 仲魔
- 封魔した仲魔は戦闘時に召喚することで、一緒に戦うことができる。約80種類の仲魔はそれぞれに能力に違いがあり、管属別に分けられる。また、『真・女神転生III』同様、仲魔も戦闘で経験を積むことでレベルアップする。
- 管属
-
- 紅蓮属 - 火を司る悪魔の総称。
- 銀氷属 - 水や氷を司る悪魔の総称。
- 雷電属 - 雷を司る悪魔の総称。
- 疾風属 - 風を司る悪魔の総称。
- 蛮力属 - 力を司る悪魔の総称。
- 外法属 - 邪を司る悪魔の総称。
- 技芸属 - 芸を司る悪魔の総称。他の管属とは逆に満月時でないと封魔できない。
- 悪魔合体
- 本作の悪魔合体システムは「バイナリー」「サクリファイス」「シュミット」の三種に分類される。悪魔合体は業魔殿で行える。
- バイナリー
- 二体の悪魔を合体させ一定の合体法則に基づいて新しい仲魔を作り出す。いわゆる二身合体。悪魔両者の忠誠度がMAXである必要がある。希に合体事故が発生し予期しない悪魔が生まれることもある。
- サクリファイス
- 一方の悪魔に他方の悪魔を吸収させてステータスアップを行う。吸収する側の個体はそのままで、能力値のみが吸収される側の成長度合いによって上昇する。忠誠度MAXでなくても合体できる。
- シュミット
- ライドウの持つ刀(赤光葛葉)に悪魔を吸収させてパワーアップさせる。いわゆる剣合体。悪魔の忠誠度がMAXである必要がある。吸収した悪魔の種族とレベルによって性能、そして剣銘が変化する。
- 合体技
- 仲魔は戦闘中、敵の弱点を突いたり、敵の攻撃を無効化することで、テンションが上がっていく。そして、テンションが最大値に達すると、ライドウと仲魔が協力する専用技を繰り出すことができる。仲魔の魔力をライドウの刀や銃にこめて攻撃したり、特定の攻撃を防ぐバリアを張るなど、仲魔ごとに多彩な技を持っている。
- 仲魔の特殊能力
- 仲魔は様々な特殊能力(捜査スキル)を持っており、能力を活かした捜査を行うことができる。どんな仲魔も管属に依存する捜査スキルを必ず一つ所持しており、仲魔によってはもう一つ捜査スキルを持つ。ちなみに捜査スキルの使用による消耗はない。
- 捜査スキル
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- 発火
- 紅蓮属特有の能力。主に捜査対象の心を燃え上がらせるが、場合によっては物に火をつけることもできる。
- 冷却
- 銀氷属特有の能力。主に捜査対象の心を落ち着かせるが、場合によっては水を凍らせることもできる。
- 現場検証
- 雷電属特有の能力。隠された物を発光させる。
- 偵察
- 疾風属特有の能力。周囲の敵や宝物を探索する。アイテムを拾ってくることもある。
- 力まかせ
- 蛮力属特有の能力。捜査対象(重い物)を動かす。
- 読心術
- 外法属特有の能力。捜査対象の心を読む。
- 匠の技
- 技芸属特有の能力。移動中にたまに職人芸を披露しようとする。実行させると、仲魔の一人(ライドウ含む)に様々な効果を及ぼしたり、アイテムを変化させたりする。
- 侵入
- 狭い場所に入れる。主に体の小さな仲魔が所持する。
- 飛行
- 高い所にある物を取ったりする。主に空を飛べる仲魔が所持する。
- 色じかけ
- 魅惑の空気を放ち、捜査対象を魅了することができる。主に色気のありそうな仲魔が所持する。
- ゼニ・ガットメン
- 移動中、たまにお金を拾う。
- ヒロ右衛門
- 移動中、たまにアイテムを拾う。
- インネンオーラ
- 次の新月まで、敵に遭遇する確率を上げる。
- 高嶺の花
- 次の新月まで、敵に遭遇する確率を下げる。
- 単独捜査
- 操作キャラを仲魔に切り替えて、仲魔に捜査させることができる。ライドウでは進入できないような場所を捜査することができるが、単独捜査時に敵と遭遇した場合は仲魔のみで戦わないといけない。
舞台
舞台となるのは大正二十年の帝都・東京。文明開化より60余年を経たここでは多くの人が集ったためか、現実と「異界」の狭間があいまいになり、悪魔と呼ばれる存在が姿を現しては様々な怪事件を引き起こしている。悪魔は通常の人間には見ることや自分から触れることはできないが、霊感の高いデビルサマナーはそれら異形の存在を感じ、倒すこともできる。都民の足は主に電車で、帝都を縦横無尽に行き来している。
- 矢来区 筑土町(やらいく つくどちょう)
- 現在の新宿区神楽坂にあたる。東西は坂上と坂下、南北は神楽坂と軽子坂に挟まれた地域。富士子パーラー、老舗甘味屋「釘膳」、そば屋「伊坂屋」などの商店街、多聞天を奉った寺院などがある。
- 金王屋(こんのうや)
- 軽子川沿いにある由緒正しい古物商。店主曰く「帝都随一」とのことで銃弾、傷薬、護符、酒など様々な道具を販売している。道具の下取りも行っており、特に古美術品は高額で買い取っている。『真・女神転生デビルサマナー』に子孫が登場している。
- 業魔殿(ごうまでん)
- 金王屋の地下にあるDr.ヴィクトルの研究所。悪魔の情報を分解・再構築する生命情報攪拌装置があり、悪魔合体を行ってくれる。また、怪我や状態異常の治療も行っており、死んだ仲魔すら生き返らせると言われている。デビルカルテにはデビルサマナーの仲魔の情報が記載されており、登録された悪魔はお金を払うことで召喚することができる。
- 鳴海探偵社(なるみたんていしゃ)
- 銀楼閣の三階にある鳴海の探偵社。最先端の設備が揃えられており、2号自動式卓上電話やタイプライター、蓄音機や雀卓まである。行動の記録や捜査記録の閲覧ができる。ちなみに銀楼閣があるのは、現在で言えばアトラス本社がある辺りになる。
- 中条区 銀座町(ちゅうじょうく ぎんざちょう)
- 大きな建造物が並び、モダンガール、モダンボーイが行き交う帝都最大の繁華街。道も広く、路面電車が走っており、自動車の姿も見える。この地域で怪人「赤マント」が出没すると世間を騒がせている。
- ミルクホール新世界
- 帝都唯一の召喚師御用達の店。ミルクホールとは現代で言う喫茶店のことで、新世界では召喚師の能力をしばらくの間上昇させる特製のソーダ水を出している。また、さまざまなデビルサマナーたちが集い情報交換をしている。仲魔をMAGと交換することもできる。
- 千寿区 深川町(せんじゅく ふかがわちょう)
- 江戸時代の佇まいを今なお残す下町。極道の関東羽黒組が幅を利かせている。
- 銭湯「大國湯」や見世物小屋、遊郭などがある。
- 港東区 晴海町(こうとうく はるみちょう)
- 海に面した景勝地で、赤レンガや石畳が目立つ異国情緒溢れるハイカラな港町。外国人住宅や帝国海軍の本拠海軍省があり、遠景には鉄塔のそびえる桜田山が見える。
- 志乃田(しのだ)
- 帝都の中心から遠く離れた地域。志乃田の山奥にひっそりと立っている名も無き神社があり、葛葉一族が利用している。デビルサマナーがある合図をすることでヤタガラスからの使者を呼び出すことが出来るという。
- 葛葉の里(くずのはのさと)
- 帝都より遠く離れた何処とも知れぬ場所にある葛葉一族の里。古より脈々と悪魔召喚の技を伝えてきた場所で、十四代目「葛葉 ライドウ」はここで厳しい修行を積み、誉ある「葛葉 ライドウ」を襲名した。
スタッフ
- エグゼクティブプロデューサー - 猪狩茂
- プロデューサー - 板垣耕三
- 原案・アートディレクター - 金子一馬
- ディレクター - 山井一千
- 脚本 - 小森成雄
- 脚本監修 - 礒貝正吾
- 音楽 - 目黒将司
- メインプログラマー - 大山智
- チーフデザイナー - 石田栄司
- 企画・構成
- 戦闘システム - 平田弥、渡邊勝、北山杉太郎、八木健夫
- 悪魔合体・サブシステム - 後藤健一、礒貝正吾
- イベント - 小森成雄、山本眞司、大場亜希
- システム監修 - 北野誠、新納一哉
- 背景 - 渡邊龍也、高屋王子、渡邊勝、平野聖二、富井雅志、坂本祐樹
- プログラム
- 戦闘プログラム - 肥後聖亨
- 戦闘エフェクト・演出・敵思考 - 小森祥弘
- 戦闘エフェクト補助 - 佐々木雅和
- イベント・悪魔合体・サブシステム - 池田高明
- 背景 - 大山智
- 背景補助・サブシステム - 宮下幸伸
- デザイン
- エフェクト - 古東晃子、立谷和輝
- インターフェイス - 松本芽里
- キャラクターモデリング・モーション - 木村史博、園山亜紀、本田亨、小川かおり、長島雄一、遠藤麻衣、田中聖子
- 監修 - 白石恵
- イベント演出 - 前田直哉、中島幸史、増田俊浩、中島大、市川健太
- 背景 - 土居政之、吉田洋一、稲垣幸、足立敦、近藤亮一
- イベント演出・背景・キャラクターモーション・エフェクト - イメージエポック
- キャラクターモデリング - 白組、スタジオ嘉禄
- 背景イメージ - 草薙
- サウンド
- 音響 - 吉川健一、國島憲一、島田有子(トランザート)、土屋憲一
- 音響協力 - S-FORCE
関連書籍
- デビルサマナー 葛葉ライドウ対超力兵団 超公式ふぁんぶっく(ISBN 4-7577-2847-6 2006年6月14日発売 エンターブレイン)
- 本作の設定資料集。他にも「真・女神転生シリーズ」の様々な設定が解説されている。
小説版
『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 死人驛使』(デビルサマナー くずのはライドウ たい しびとえきし)は、2006年10月30日に発売された小説。ISBN 4-7577-2914-6。PS2用RPG『デビルサマナー 葛葉ライドウ』のノベライズで、『超力兵団』のプレ・ストーリーにあたる。著者は蕪木統文、キャラクターデザインおよびイラストは金子一馬が担当。
ストーリー(小説)
大正二十年の帝都でささやかれる「東京驛で死人が歩く」という噂の謎を追う十四代目「葛葉ライドウ」の目の前に立ちはだかる不死の強敵。そして、謎のデビルサマナー「葛葉キョウジ」とは…。
登場人物(小説)
- 十三代目・葛葉 ライドウ
- 先代のライドウ。「孤陋の妖闘人(ころうのようとうにん)」と呼ばれ、ゴウトやヤタガラスの使者ともほとんど接触することなく、一人で数多くの悪魔を屠ったとされるデビルサマナー。
- 初代・葛葉 キョウジ
- ライドウとは別の家系のデビルサマナー。白い着流しに雪駄を履き、七星剣を持ちヤクザのような風貌をしている。「だしゃ」が口癖。陰陽系の術が得意だが、任務達成のためならば犠牲者をいくら出すことも厭わないため、他のサマナーからは疎んじられ「狂死(キョウジ)」と呼ばれる。『真・女神転生デビルサマナー』に登場し平成の世で悪魔退治業を務める葛葉キョウジはこれの末裔。
- 『アバドン王』では別件依頼(いわゆるサブクエスト)の依頼人の一人として「葛葉狂死」名義で文章のみの登場。漫画『コドクノマレビト』6巻の描き下ろしエピソードや巻末のラフイラストにも登場。
- ヨシオ、音江(ネエ)
- 淀橋本願寺に住まう十代はじめの兄妹。東京驛で見掛けたという生き別れた母親の捜索をライドウに依頼する。
- ドアマース
- ケルト神話の冥界の入口に立つとされる番犬。ライドウの仲魔で反抗的に振舞うが、その好意を隠しきれていない。身体能力に優れ白兵戦や、相手の魔法詠唱を無効化する「スタンハウリング」を駆使し活躍する。
- サイガ
- 顎鬚を生やした壮年の華族男性。物語においては白のタキシードを着込み、ある意図の下に東京驛にてパアティを開催する。ある歴史上の人物の末裔でもある。
- アルカード
- 人間の生き血をすする青鈍色の翼の蝙蝠悪魔で、現在はサイガに使役されている。十三代目ライドウでさえ斃しきれなかった驚異的な再生力の持ち主。
脚注
外部リンク