チバ ユウスケ (1968年 7月10日 - 2023年 11月26日 [ 1] )は、日本 のミュージシャン 、ボーカリスト 、作詞家 、作曲家 。1991年 から2003年 までTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT 、2006年 から2023年 までThe Birthday のボーカル として活動した。血液型A型 [ 2] 。既婚者。
参加バンド
生涯
神奈川県 藤沢市 出身。幼少の頃はヴァイオリン 教室に通う。教室は2回に1回は逃げていたが、発表会で日本武道館 のステージに立つまで上達したという[要出典 ] 。幼稚園から高校までエスカレーター式に、湘南学園 に学ぶ。剣道部に所属し、毎朝駅のカレーうどんを食べて学校に遅刻していた[ 3] 。15歳〜16歳頃に初めてギターを手にしてからは作曲を始め、在学中にドランカーというパンクロック バンド を結成。「探してよ」という日本語の曲などがあり、当時から作詞をしていた。学校がバンド活動を禁止していたことなどもありステージに上がる経験はなかったが、当時から「俺は一生音楽をやっていくんだろうな」という意識があったという[ 4] [ 5] 。
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT・ROSSO
1988年 、明治学院大学 経済学部 商学科に入学。学内のサークル「ソング・ライツ」に加入しTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTを結成。それまでは一度もライブに出た経験がなかった。バンドメイトとして生涯共に活動していくことになるクハラカズユキ らともこの頃に出会っている(大学時代に留年を経験しており、その時に本来1年後輩であるクハラと同級生になった)。卒業後も活動を継続し、1996年にメジャー・デビュー を果たす。
2000年 に解散したBLANKEY JET CITY の照井利幸 と共に、2001年 にROSSOを結成。当時としては期間限定バンドとしての意味合いが強く、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTでの活動を主としていたため一旦活動を休止させるが、以降も照井との交流は絶えず続き、2003年 初頭に照井のソロプロジェクトであるRAVENのアルバム『限りなく赤に近い黒』にゲストとして参加。同年9月1日、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの解散を発表し、10月11日に幕張メッセ でのライブを以って解散。
解散後、新たにイマイアキノブ 、佐藤稔を迎えた形でROSSOの活動を再開。その後も長らくROSSOでの活動が続くが、THE MIDWEST VIKINGSやMidnight Bankrobbersなど新たなグループを次々結成し、また様々なバンド・グループにゲスト参加するといった、ROSSO以外での活動も目立った。2006年 6月、ROSSOは再び活動を休止。
The Birthday・SNAKE ON THE BEACH・THE GOLDEN WET FINGERS
ROSSOの活動休止直後、元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのクハラカズユキ らと共にThe Birthdayを結成。2009年 7月22日にTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのギタリストとして活動を共にしたアベフトシ が急逝。7月25日に出演したフジロックフェスティバル でのライブの冒頭で「今日のライブは、俺達の大親友だったアベフトシに捧げます」と述べた。
2012年 9月1日に公開の映画『I'M FLASH! 』の劇中歌を、チバ、中村達也 、KenKen 、ヤマジカズヒデ と共にバンド、I'M FLASH! BANDを結成し担当。同名の曲「I'M FLASH」はシーナ&ザ・ロケッツ (鮎川誠 )の楽曲であり、カバー。また初のソロ・プロジェクト、SNAKE ON THE BEACHを始動させ、同年10月にアルバム『SNAKE ON THE BEACH』をリリース。同時進行としてこのアルバムから生まれた映画『赤い季節』が公開。劇場ではチバ、中村達也、イマイアキノブによるTHE GOLDEN WET FINGERS が出演。映画の為の結成であったが、2013年 には全国ツアーを敢行。
2019年 11月、自身のソロプロジェクト、SNAKE ON THE BEACHの2枚目となるアルバム、『潮騒』のリリースに合わせ、初の写真展『潮騒』を開催[ 6] 。
晩年
2023年 4月24日、食道がん と診断され治療に専念するため休養に入ることを発表[ 7] 。闘病中は関係者と連絡を取り合い、復帰後の活動について前向きに考えていた。周囲には「絶対に復帰する」と力強い言葉を伝えていたが[ 8] 、同年11月26日に55歳で死去[ 1] 。忌日は、当初The Birthdayが2023年秋に予定していたツアーのファイナル、Zepp DiverCity での公演予定日だった[ 9] 。訃報は同年12月5日に公表された[ 10] 。
死後
2024年 1月19日、Zepp DiverCityにて献花の会『 Thanks ! 』が行われた[ 9] 。4月には休養前に録音したThe Birthdayの新曲3曲が、EP『April』としてリリースされた[ 11] 。
また、4月27日 に開催されたARABAKI ROCK FESTにルースターズのドラマー池畑潤二が主宰するユニット「BIG BEAT CARNIVAL 〜ロックンロールの夢〜」にて元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのウエノコウジ 、The Birthdayのメンバーが同じステージに立つ。TOSHI-LOW が、SNAKE ON THE BEACHの楽曲『星の少年』、GLIM SPANKY の松尾レミが、ROSSOの楽曲『シャロン 』、細美武士 が、The Birthdayの楽曲『涙がこぼれそう 』、奥田民生 が、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの楽曲『世界の終わり 』を歌唱した[ 12] 。
9月28日 、毎年猪苗代湖畔で行われる音楽フェス「オハラ☆ブレイク」が、チバへのリスペクトを込めた1日限りのフェスとして開催。The Birthdayのクハラ、ヒライに加え、元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのウエノコウジ、奥田民生、甲本ヒロト 、吉井和哉 、TOSHI‐LOW、北村匠海 、サニーデイ・サービス 、のん などが出演し、各々チバの楽曲をカバーした[ 13] 。
音楽性
敬愛するミュージシャンはドクター・フィールグッド 、ザ・クラッシュ 、ダムド 、ジョニー・サンダース 、ザ・ローリング・ストーンズ 、BLANKEY JET CITY 、ストレイ・キャッツ 、ザ・ルースターズ 、ザ・モッズ など[ 14] 。大変なレコード収集家であり、過去にテレビ番組内でレコードを紹介するコーナーを持っていた(スペースシャワーTV「チバユウスケの塩化ビニール地獄」)。「好きになる音楽の基準は“音がカッコいいかどうか”。今とは違ってバンドが演奏している映像なんて簡単には観られない時代だったしね。聴こえてくる“音”がすべてなんだよ。」と語っている[ 14] 。
ミュージシャンの浅井健一 を敬愛しており、
「一緒にやったことないので何とも言えないけど、適う人がいないってくらい天才。あれほどカッコいいギターを鳴らして、あそこまで歌を歌えるかって言ったら俺にはできない。ベンジー(浅井健一)の作る音は本当にすごい。俺は心にグッとくる音楽が好きで、その時の自分にとって最高到達点の表現じゃないとダメ。あの人はそういう音楽を作っていると思う」
と語っている[ 14] 。
また、自身が愛用しているグレッチギターも浅井による影響から使用を始めた[ 15] 。
自身のバンドでは、ガレージロック 、パンク・ロック 、ブルースロック 、パブロック からの影響が垣間見られる音楽を展開している。楽曲の制作に関しては特にTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT時代、チバは作詞に専念することが多く、バンドメンバー全員でフレーズを持ち寄って楽曲の作曲・編曲をすることが多かった[ 14] 。THEE MICHELLE GUN ELEPHANT時代はアベフトシ にギターに関するほぼ全てを任せ、自身はボーカルに専念することが多かった。ROSSOとして活動してからは多くの楽曲でギターを持つようになった。ROSSO(2期)以降はほとんどの曲でギターを弾いている。非常に強烈なしゃがれ声が特徴。
人物
エピソード
使用機材
ギター
ジャズマスター
デビュー後しばらくは、イタリア のメーカー「Eko」の820[ 43] 、フェンダー・ジャガー 、フェンダー・ジャズマスター などを使用。
チバ本人はイマイアキノブ に指摘されるまでの長い間、自分の持っているジャガーをジャズマスターと勘違いしていた。
テネシアン
THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのアベフトシ に、「俺、グレッチ買おうかな」と言った所、「いいじゃん」「ギタリストがテレキャス で、ヴォーカリストがグレッチだなんて最高だ」と返されたことをきっかけに、1999年 に現行製品の99年製グレッチ 6119-62「テネシーローズ」を購入。
以降「テネシーローズ」、6136-1958スティーヴン・スティルス ・シグネチャー「ホワイトファルコン」などを中心に、「ブラックファルコン」、6120W57エディ・コクラン ・シグネチャー「ナッシュビル」、1967年製「テネシアン」や1972年製7555「クリッパー」、ギブソン・ES-335 なども使用した[ 44] [ 45] 。
2018年 に自身のシグネチャーモデル、グレッチ6119T-62TB-YC Yusuke Chiba「テネシーブラック」が完成してからはメインギターとして使用した。
アンプ
Fender HotRod Deville410。
エフェクター
BOSS のBD-2(Blues Driver)、ARIAのDD-X20(ディレイ )等を使用。
ディスコグラフィ
参加作品
※特筆ない限りボーカルとしての参加。
楽曲
発売日
アーティスト名
収録作品
touch and go
2000年12月16日
PEALOUT
touch and go
カナリヤ鳴く空
2001年12月12日
東京スカパラダイスオーケストラ
カナリヤ鳴く空
人と光 (feat.チバユウスケ from thee michelle gun elephant)
2002年1月30日
BUGY CRAXONE
This is NEW SUNRIZE
All Day and All of the Night
2002年2月21日
チバユウスケ with MURDER
KINKY BOOT 〜TRIBUTE TO THE KINKS
NEW RISE
2002年4月24日
TAXY DRIVERS
Tribute to THE RYDERS 「LET'S GET TOGETHER」
PARADISE
DOWN DOWN DOWN
2003年5月28日
CLASSIC CHIMES
FISHISM
※全曲コーラス で参加
2003年12月8日
the 原爆オナニーズ
PRIMAL ROCK THERAPY
旅に出よう
2004年3月17日
SHIGERU FOREVER
A.I COMPANY
2004年4月21日
RAVEN
限り無く赤に近い黒
ロミオ(勝手にしやがれ+チバユウスケ)
2004年7月12日
勝手にしやがれ
ロミオ
Snowdrops feat.Yusuke Chiba
2006年4月5日
ラヴ・グローサー
Across The Valley
心臓
2006年11月22日
Midnight Bankrobbers
TRIP IN HARD CORE
Stroll around the world
2006年
Star Casino
Stroll around the world
The KKK Took My Baby Away
2007年5月23日
DUMB
TRIBUTE TO THE RAMONES
I Wanna Be Sedated
Walking On The Moon [Dub Version] feat. Yusuke Chiba
2007年7月4日
Toshiyuki Goto
No Illusion
帰り道
2007年7月25日
Midnight Bankrobbers
酔いどれ詩人になるまえに
Kick Out The Jams feat. チバユウスケ
2009年1月14日
Disoscillators
LAST ROCKERS
ACACIA;
2010年6月23日
Q;indivi
ACACIA;
I'M FLASH
2012年8月22日
I'M FLASH! BAND
I'M FLASH!
恋のサングラス
2013年10月23日
斉藤和義
和義
WANG DANG DOODLE
2014年10月1日
THE PRIVATES
Les beat
Brand New Cadillac
2018年10月10日
Ken Yokoyama
Songs Of The Living Dead
¡Dale Dale! 〜ダレ・ダレ!〜 feat.チバユウスケ
2019年11月20日
東京スカパラダイスオーケストラ
ツギハギカラフル
LET JERRY ROLL feat.チバユウスケ
2021年9月15日
TRI4TH
GIFT
祟り君~タタリくん〜
※DVD特典として参加
2022年1月12日
マキシマム ザ ホルモン
Dhurha Vs Dhurha~ヅラ対ヅラ~
提供作品
ローレン (2001年2月16日)
BULLSHITのシングル。プロデュース を担当。
nobuchikaeri (2005年12月21日)
信近エリ のアルバム。M-3「SING A SONG」の作詞を担当。
honeycreeper (2007年9月26日)
PUFFY のアルバム。M-3「君とオートバイ」、M-13「アイランド」の作詞作曲を担当。
誰かが (2009年7月29日)
PUFFY のシングル。M-1「誰かが」の作詞作曲を担当。
出演作品
696 TRAVELING HIGH (2001年)
川村カオリ 監督によるドキュメンタリー映画 。
書籍
チバユウスケ詩集『ビート』 (2008年11月6日、FOIL刊。ISBN 978-4-902943-36-8 )(復刊:2024年2月、HeHe刊。ISBN 978-4-908062-57-5 )
1994年のデビューから現在までの約15年のあいだで書かれた214曲の歌詞の内、「世界の終わり」から「オリーブ」まで、自らがセレクトした125曲を収録。そのうちの半数には、詞に寄せた書き下ろしコメントを併記し、スケッチブックから転写した手書きの歌詞や、詞を作る際に描いたイラストや写真などのビジュアルも収録。
チバユウスケ詩集『モア・ビート』 (2015年9月、Hehe刊。ISBN 978-4-908062-12-4 )
2008年に刊行した詩集『ビート』から7年、その後2015年までの間に制作された歌詞を自選、コメントした、待望の詩集第二弾。制作の合間に描かれたスケッチやライブ会場などで発売されているチバユウスケがデザインを手がけたTシャツも収録。
EVE OF DESTRUCTION (2022年9月、ソウ・スウィート・パブリッシング刊。ISBN 978-4-9912211-1-8 )
7インチ・レコードのジャケットと同じサイズの判型の160ページの中に、250枚を超える貴重なレコードの写真を12のジャンルに分けて掲載。作品との出会いを振り返った貴重なエピソードや、バンドTシャツのコレクションの一部も特別に掲載。
別冊 音楽と人:チバユウスケ (2024年4月、音楽と人 刊。雑誌JANコード 4910021620445)
雑誌『音楽と人』2024年4月号増刊。
その他関連作品
OCCUPY produce Japan Artist Figure #2 Artist チバユウスケ
occupyプロデュースによる、高さ16cmの塩化ビニール 製フィギュア 。限定受注生産で2009年5月発売・発送[ 注 4] 。また、タワーレコード 限定カラーモデル「チバユウスケ〈TOWER RECORDS LIMITED EDITION〉」(蓄光仕様)もタワーレコード渋谷店、新宿店と@TOWER.JP(オンライン)にて同時発売。
主な出演
CM
東京海上日動 「挑戦シリーズ『2016 挑戦者たちへのエール』篇」 (2016年) - ナレーション[ 47]
脚注
注釈
出典
外部リンク
チバユウスケ (ボーカル) - アベフトシ (ギター) - ウエノコウジ (ベース) - クハラカズユキ (ドラムス) シングル
アルバム
インディーズ メジャー コンピレーション ライブ ボックス
7inch vinyl box - THEE LIVE
参加作品
映像作品
ビデオクリップ集
FILM STARS REVENGE! - FILM STARS NOT DEAD - a filmography of THEE MICHELLE GUN ELEPHANT - WHO KILLED THE FILM STARS?
ライブ・ビデオ
thee michelle gun elephant play maximum rockin' blues - WORLD STEREO LYNCH - WORLD PSYCHO BLUES - GOD JAZZ TIME - BURNING MOTORS GO LAST HEAVEN
書籍
フレンズ thee michelle gun elephant - GOD JAZZ TIME - LAST HEAVEN - WITH THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
関連項目
チバユウスケ (ヴォーカル ・ギター) |フジイケンジ (ギター ) |ヒライハルキ (ベース ) |クハラカズユキ (ドラムス ) 元メンバー:イマイアキノブ (ギター) アルバム
シングル 映像作品
Live at Far East
THE VIDEOS+DOCS
Live at 磔磔
RAISE YOUR BLACK FLAG
LIVE AT NIPPON BUDOKAN 2015 “GOLD TRASH”
アナログ
stupid / KIKI The Pixy - Rollers Romantics - NIGHT LINE - TEARDROP - アリシア / プレスファクトリー - MOTEL RADIO SiXTY SiX - 涙がこぼれそう - NIGHT ON FOOL
参加作品 関連項目
NARGO - 北原雅彦 - GAMO - 谷中敦 - 沖祐市 - 川上つよし - 加藤隆志 - 大森はじめ - 茂木欣一 元メンバー:武内雄平 - 林昌幸 - ASA-CHANG - クリーンヘッド・ギムラ - 寺師徹 - 杉村ルイ - 青木達之 - 冷牟田竜之 サポートメンバー:會田茂一 - 中村達也 ゲスト: 高橋幸宏 - 竹中直人 - 石川さゆり - 小沢健二 - 田島貴男 - チバユウスケ - 奥田民生 - ハナレグミ - CHARA - 甲本ヒロト - PUFFY シングル コラボレーション・シングル アルバム
映像作品
スカパラビデオ - 音曲の乱 - TOKYO SKA - World Series from Tokyo Ska - スカパラ at キャバレー - LIVE FANTASIA - VIDEO FANTASIA - LIVE GRAND PRIX - 18540617 - SKA EVANGELISTS ON THE RUN TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA 1998>>1999 - DOWN BEAT SELECTOR - DOWN BEAT ARENA 〜横浜アリーナ7.7.2002 [完全版] - CATCH THE RAINBOW - 15TH ANNIVERSARY LIVE SINCE DEBUT 2004.10.22 in 代々木第一体育館 - WILD PEACE TOUR FINAL @さいたまスーパーアリーナ - SMILE 〜人が人を愛する旅〜 - "and TOKYO SKA goes on.." - 東京スカパラダイス国技館 & 東京スカパラダイス体育館 LIVE DVD - Discover Japan Tour -LIVE IN HACHIOJI 2011.12.27 - 「叶えた夢に火をつけて燃やす LIVE IN KYOTO 2016.4.14」&「トーキョースカジャンボリー2016.8.6」 - 2018 Tour「SKANKING JAPAN」“スカフェス in 城ホール” 2018.12.24
関連項目