サッカースイス代表 (サッカースイスだいひょう、仏 :Équipe de Suisse de football , 独 :Schweizer Fussballnationalmannschaft , 伊 :Nazionale di calcio della Svizzera , ロマンシュ語 :Squadra naziunala da ballape da la Svizra )は、スイスサッカー協会 (ASF / SFV)によって構成される、スイス のサッカー のナショナルチーム である。
概要
スイス代表のFIFAワールドカップ における最高成績は1934年大会 、1938年大会 、1954年大会 で記録したベスト8である。1954年大会のベスト8では、オーストリア代表 と対戦し、7-5と壮絶な撃ち合いの末に敗退したが、合計12得点はワールドカップ史上最多得点試合として記録されている[ 1] 。また、2006 FIFAワールドカップ では、ベスト16でウクライナ代表 に0-0で迎えたPK戦で敗れたが、出場した全4試合で無失点という記録を残した[ 2] 。
UEFA欧州選手権 ではオーストリア との共催でUEFA EURO 2008 に大会ホスト枠として通算3度目の出場を果たしたが、グループステージで敗退した[ 3] 。しかし、UEFA EURO 2016 はベスト16、UEFA EURO 2020 においては史上初めてとなるベスト8に進出するなど、近年は成功を収めている[ 4] 。
公式記録上の国際大会での最高成績は、1924年パリオリンピック において、決勝戦のウルグアイ代表 に3-0で敗れて獲得した銀メダル(準優勝)となっている[ 5] 。
歴史
1930年代 - 1990年代
FIFAワールドカップ は1934年のイタリア大会 で本大会に初参加。1回戦でオランダ に勝利しベスト8入りを果たす。
1938年のFIFAワールドカップ・フランス大会 では1回戦でドイツ に引き分け再試合にもつれ込むが辛くも勝利して2大会連続でベスト8に進出した。
3大会連続出場となった1950年のFIFAワールドカップ・ブラジル大会 では開催国のブラジル 、メキシコ 、ユーゴスラビア と同じグループ1に入りメキシコに勝利、開催国のブラジルに引き分けるなど健闘したが、初戦のユーゴスラビア戦の敗戦が響き1勝1分1敗の3位でグループリーグ敗退となる。
1954年の地元開催で行われたFIFAワールドカップ・スイス大会 ではイタリア 、イングランド 、ベルギー と同じグループ4に入る。この大会のみグループリーグにシード制 が導入され総当りではなかったため、初戦のイタリアには勝利したが結果的にそのイタリアと1勝1敗で並びプレーオフが行われた。そのプレーオフでスイスはイタリアに4-1と勝利し結果的にイタリア相手に2勝してグループリーグを2位で突破し、3度目のベスト8入りを果たした。ベスト8ではオーストリア 相手に打ち合いを演じるが5-7で敗戦した。
1962年のFIFAワールドカップ・チリ大会 では開催国のチリ 、西ドイツ 、イタリアと同じグループ2に入るが、全敗でグループリーグ敗退。
1966年のFIFAワールドカップ・イングランド大会 では西ドイツ、アルゼンチン 、スペイン と同じグループ2に入るが2大会連続で全敗でグループリーグ敗退。その後は予選突破ができず、1994年のFIFAワールドカップ・アメリカ大会 まで本大会には出場できずにいた。
その1994年FIFAワールドカップ・アメリカ大会予選では、同組となったイタリアを相手に1勝1分と勝ち越して7大会ぶりに予選を突破する。本大会では開催国のアメリカ 、コロンビア 、ルーマニア と同じグループAに入り、1勝1分1敗の2位でノックアウトステージに進出した。ラウンドオブ16ではラウンドオブ16でスペインと対戦し0-3で敗戦した。
UEFA EURO にはUEFA EURO 1996 で本大会初出場を果たす。グループリーグでは開催国のイングランド、オランダ、スコットランド と同じグループAに入り、初戦で開幕戦となる開催国イングランド相手に1-1と引き分けたが、その後2敗を喫し、初の本大会はグループリーグ最下位で敗退となった。
1998年のFIFAワールドカップ・フランス大会 では予選でプレーオフに進出できる2位のハンガリー に勝点2と僅かに及ばず、4位で敗退となり2大会連続での出場は叶わなかった。
2000年代 - 2010年代
2000年のUEFA欧州選手権・ベルギー・オランダ共催大会 では予選でデンマーク と勝点で並んだが、直接対決で1分1敗と負け越し、3位となり予選敗退となった。
2002年のFIFAワールドカップ・日韓共催大会 では予選で後に本大会に出場となるロシア 、スロベニア などと同じグループに入ったが、フェロー諸島 とルクセンブルク にしか勝利を挙げることが出来ず、結局予選4位となり2大会連続で予選敗退となった。
2004年のUEFA EURO 2004 では予選で2002年のFIFAワールドカップ予選で敗れたロシアと再び同組になるが、勝点1差でそのロシアを振り切り予選1位となり2大会ぶりの本大会出場を決めた。本大会ではフランス 、イングランド、クロアチア と強豪国ばかりのグループBに入り1分2敗で初の決勝トーナメント進出とはならなかった。
2006年のFIFAワールドカップ・ドイツ大会 ではプレーオフで前回大会3位のトルコ をアウェーゴール 差で破り3大会ぶりの本大会出場となった。本大会のグループリーグでは今大会限りで現役を引退するジネディーヌ・ジダン 要するフランス、前回大会4位の韓国 、初出場のトーゴ と同じグループGに入った。初戦のフランスには0-0と引き分けたものの、第2戦のトーゴ、最終戦の韓国にはともに無失点 で勝利しグループステージを1位で通過した。ノックアウトステージではラウンドオブ16で初出場となるウクライナ と対戦し、0-0でPK戦までもつれ込んだ結果、1失点も喫することなく敗退した。
オーストリア との共同開催となったUEFA EURO 2008 ではチェコ 、ポルトガル 、トルコと同じグループAに入ったが、開幕戦のチェコ、2戦目のトルコに連敗をし、最終戦を戦わずしてグループステージ敗退が決まった。
2010年のFIFAワールドカップ・南アフリカ大会 では予選でギリシャ を勝点差1で振り切り本大会に2大会連続出場を決めた。本大会では後に大会初優勝となったスペイン、チリ 、ホンジュラス と同じグループHに入った。グループステージ初戦でスペインに1-0と勝利するも続くチリには0-1と敗れ、最終戦のホンジュラスに勝てば決勝トーナメント進出の可能性が十分あったが、0-0とスコアレスドローとなり3位でグループステージ敗退となった。なお、第2戦のチリ戦で後半30分にマルク・ゴンサレス にゴールを決められるまで559分の連続無失点記録を樹立した。
3大会連続出場を狙った2012年のUEFA EURO 2012 では予選でイングランドなどと同組になるが、プレーオフに出場できる2位のモンテネグロ に勝点1差で僅かに及ばず3大会連続出場は叶わなかった。
2014年のFIFAワールドカップ・ブラジル大会 では予選でアイスランド 、スロベニアなどと同組になるが、序盤から勝点を積み重ね、終わってみれば7勝3分の成績となり無敗で予選を突破した。本大会では組み合わせ抽選会が行われた当時のFIFAランキングで7位となりシード国が入るポット1となり、エクアドル 、フランス、ホンジュラスと同じグループEに入った。初戦のエクアドルには1-1で迎えた後半アディショナルタイム3分にハリス・セフェロヴィッチ のゴールで2-1と逆転勝利をした。続くフランスには終盤に2点を返すも2-5と大敗を喫した。最終戦の相手は前回大会同様ホンジュラスが相手となったが、ジェルダン・シャチリ のハットトリックの活躍で3-0と勝利し、グループステージ2位で2大会ぶりのノックアウトステージ進出となった。ラウンドオブ16ではアルゼンチン と対戦し、延長戦までもつれ込む接戦となったが、延長後半13分にディ・マリア にゴールを奪われ、0-1と敗れた。
2016年のUEFA EURO 2016 では予選を2位で突破し、2大会ぶりの本大会出場を決めた。本大会では開催国のフランス、ルーマニア、アルバニア と同じグループAに入り、1勝2分で2位となり、初のノックアウトステージ進出を決めた。ラウンドオブ16でポーランド と対戦し、前半39分にポーランドのヤクブ・ブワシュチコフスキ に先制点を奪われるが、後半37分にジェルダン・シャチリ のゴールで同点に追いつくことに成功した。試合はこのままPK戦までもつれ込んだが、スイスの2人目であるグラニト・ジャカ が失敗をし、対するポーランドは全員成功させスイスは敗れた。
2018 FIFAワールドカップ には4大会連続で出場を決めた。同大会ではブラジル 、コスタリカ 、セルビア と同じグループE に入り、ブラジルに次ぐ2位通過で2大会連続のノックアウトステージ進出を決めたが、ラウンドオブ16ではスウェーデン と対戦して敗れた。
2020年代
1年延期されたUEFA EURO 2020 ではグループステージを2位で通過、ラウンドオブ16でフランス にPK戦で勝利し、UEFA EUROでは初の準々決勝進出もスペイン にPK戦で敗れた。
2022 FIFAワールドカップ には5大会連続で出場を決めた。同大会ではブラジル、カメルーン 、セルビアと同じグループG に入り、ブラジルに次ぐ2位通過で3大会連続のノックアウトステージ進出を決めたが、ラウンドオブ16ではポルトガルと対戦して敗れた。
成績
FIFAワールドカップ
備考
スイスは、初出場の1934年大会初戦から1994年大会のラウンド16まで出場22試合連続で失点 を喫しており、これはワールドカップにおける連続試合失点の記録である。その一方で、2006年大会ではグループリーグ3試合を無失点(この大会初戦で連続試合失点を止めた)、決勝トーナメント一回戦でウクライナ に0-0からのPK戦で敗れ、ワールドカップ史上初の無失点での大会敗退 という珍記録を残した。
さらに、2010年大会のグループリーグ第1戦のスペイン 戦も無失点で、イタリア と並ぶ5試合連続無失点 のワールドカップタイ記録を樹立し連続試合失点と連続試合無失点、両方のレコードホルダーになった。続くチリ 戦では後半30分に失点するが、この時点までの大会通算連続無失点時間は86・90年大会のイタリア(550分)をも上回る559分となり、わずかながら記録を更新した。
UEFA欧州選手権
オリンピック
歴代監督
現招集メンバー
2021年5月30日に発表されたUEFA EURO 2020 の最終登録メンバー。
歴代選手
歴代記録
出場数ランキング
2023年 9月13日 時点
水色は現役代表選手
得点数ランキング
2023年 10月18日 時点
水色は現役代表選手
脚注
関連項目
外部リンク
スイスのサッカー
スイスサッカー協会 (ASF/SFV) ナショナルチーム
国内リーグ 国内カップ 廃止 関連項目