陳光栄
陳 光栄(陳 光榮、コンフォート・チャン(Comfort Chan)、チャン・クォンウィン(Chan Kwong-wing)、1967年6月15日 - )は、香港の作曲家、音楽プロデューサーである。香港ポップスやコマーシャルソング、映画音楽を数多く手掛け、代表作には『風雲 ストームライダーズ』、『インファナル・アフェア』シリーズ、『SPL/狼よ静かに死ね』、『孫文の義士団』、『捜査官X』などがある。 経歴音楽を始めたきっかけはクラシックギターだった[1]。高校時代にFundamentalという名のバンドを結成[1]。1986年、第2回カールスバーグ・ミュージック・フェスティバル(嘉士伯流行音樂節)で準優勝[2]、翌年にアルバム『Fundamental』でメジャーデビュー。バンドでギターと作曲を担当した。グループは3枚のアルバムを発表し3年後に解散[3]。直後には香港の歌手劉美君に『異郷邂逅』を提供し、21歳で作曲家として活動を始め[4]ヴィヴィアン・ライ、サンドラ・ンなどの作曲に携わった。 1992年には、その後長きにわたりパートナーとして組むことになる[5]イーキン・チェン(鄭伊健)に『動地驚天愛戀過』を作曲。1994年彼が歌う『一生愛你一個』がロングランヒット。そして主演映画『欲望の街・古惑仔I / 銅鑼湾(コーズウェイベイ)の疾風』の主題歌『友情歳月』が映画とともにヒットしたイーキンは一気にスターダムに駆け上がり、主題歌を作曲したチャン自身も有名作曲家への道を踏み出すことになった。 これまでに楽曲を提供した主なアーティストは、アーロン・クォック(郭富城)、ミリアム・ヨン(楊千嬅)、ウォレス・チョン(鍾漢良)、ジョーダン・チャン(陳小春)、ニコラス・ツェー(謝霆鋒)、ジジ・リョン(梁詠琪)、アニタ・ムイ(梅艷芳)、セシリア・チャン(張栢芝)、Twins、ジョイ・ヨン(容祖児)、フィオナ・フォン(馮曦妤)、クリス・リー(李宇春)など。 また1994年公開の映画『姐妹情深』(原題)において、主題歌のみの予定だったところをローレンス・チェン(鄭丹瑞)監督から劇伴を手掛けてみる気はないかと提案されたことをきっかけに、映画音楽に取り組むことになる[4]。 1998年アンドリュー・ラウ(劉偉強)監督の『98古惑仔之龍爭虎鬥』(原題)で音楽を担当。同監督の『風雲 ストームライダーズ』ではダンスビートと中国の伝統音楽をミックスさせた斬新な試みで[1]第18回香港電影金像奨の最優秀音楽賞(最佳原創電影音樂)を受賞。 以降、アンドリュー・ラウ監督作のほとんどのサントラを任されることとなり[1]、『レジェンド・オブ・ヒーロー/中華英雄』、『決戦・紫禁城』、『インファナル・アフェア』、『インファナル・アフェア 無間序曲』、『インファナル・アフェアIII 終極無間』、『頭文字D』、『傷だらけの男たち』、『デイジー』、『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』などの作品でタッグを組んだ。 他にも『SPL/狼よ静かに死ね』、『ウォーロード/男たちの誓い』、『導火線 FLASH POINT』、『盗聴犯〜死のインサイダー取引〜』、『盗聴犯〜狙われたブローカー〜』、『ラスト・シャンハイ』などのヒット映画を担当。映画賞にノミネートされることが多く2009年のテディ・チャン(陳徳森)監督『孫文の義士団』と、2011年ピーター・チャン(陳可辛)監督作『捜査官X』では、連名ながら香港電影金像奨の最優秀音楽賞を獲得している。 この『捜査官X』についてチャンは2016年のインタビューで、最も困難で最も気に入っているものとしてこの作品を挙げた。「カンフー映画という時代劇ですが、神秘的かつサスペンスを盛り上げるためオーケストラとロックを融合し、それはクールな化学反応を生みました」と語った[1]。 こうした映画音楽と有名歌手達への楽曲とともにCMソングも数多く手掛けており、2003年に香港の人気歌手ジョイ・ヨン(容祖児)の歌う長實地產泓景臺の『我的驕傲』が話題となるなど[4]、今や香港を代表する作曲家のひとりである。 日本においてもテレビ東京の『美の巨人たち』のオープニングテーマや[6]、2006年にハドソンより発売されたPSP専用アクションゲーム『煉獄弐 RENGOKUⅡThe Stairway to H.E.A.V.E.N.』のサントラを作曲している[7]。 主な作品歌手への提供
映画音楽1990年代
2000年代
2010年代
主な受賞歴
出典
外部リンク
Information related to 陳光栄 |