長田 弘(おさだ ひろし、1939年11月10日 - 2015年5月3日)は、日本の詩人、児童文学作家、文芸評論家、翻訳家、随筆家。
大学在学中から詩を書き始め、第1詩集『われら新鮮な旅人』(1965年)で注目された。その後、『深呼吸の必要』(1984年)、『世界は一冊の本』(1994年)などで読者層を広げた。
1939年、福島県福島市生まれ[1]。 福島県立福島高等学校卒業[2]。
早稲田大在学中の1960年秋、関根久男と詩誌「鳥」を創刊[3][4]。雑誌「現代詩」「詩と批評」「第七次早稲田文学」の編集に加わる。1963年、早稲田大学第一文学部独文専修卒業[5]。
1965年に詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー[6]。以来詩人として活躍する。代表作は児童向けの散文詩集『深呼吸の必要』であり、ロングセラーとなった。 詩集の他には評論、エッセイなどの著書がある。
1971年から1972年までアイオワ大学国際創作プログラム客員詩人を務めた[7][8]。1971年~1977年、早稲田大学第一文学部文芸科非常勤講師[9]。NHKのオピニオン番組『視点・論点』にも出演。読売新聞の「こどもの詩」の選者を、死去した川崎洋に代わって2004年12月から2015年5月まで務めた[1]。
2006年に出版された『読書から始まる』[10]は読書法の指南書やエッセーではなく、読書という営みを異なる複数の観点から捉えた読書論となった[注釈 1]。
2015年5月3日、胆管癌のため東京都杉並区の自宅で死去[4][11][12]。75歳没。死去前日まで仕事を続けていたという[13]。没前後として、詩集や著作が刊行された。
2017年2月5日、福島県立図書館に「長田弘文庫」が設けられた[注釈 2][14]。
弟はアメリカ文学者の青山南。