池田町(いけだちょう)は、かつて徳島県三好郡にあった町。2006年(平成18年)3月1日、三好郡内の5町村と合併して三好市が発足し、池田町は廃止された。
地理
江戸時代から阿波国西部の山間部では葉たばこの栽培が盛んだったため、最盛期の池田町には100軒以上の刻みたばこ業者が存在したとされ、本町通りにはうだつの町屋が並んでいる。2000年(平成12年)には真鍋家住宅を利用して阿波池田うだつの家・たばこ資料館が開館した。
池田町佐野大宗有安と山城町佐連の間に境界未定区域があるため、町域面積を正確に求めることは出来ない。地籍調査を実施中である。境界未定区域の南(山城町)側は急傾斜地で、山城町からのアクセスが悪いため、この集落(山城町佐連峰畑地区)へは池田町の阿波池田郵便局が郵便配達している。三好市全域をサービスエリアとする池田ケーブルネットワークの本社がある。
国道が交差する交通の要衝であり、50km 北東に高松市、70km 東に徳島市、70km 南西に高知市、110km 西に松山市がある。
歴史
- 太古の昔から人が暮らしていた痕跡がある。旧石器時代のナイフ形石器や縄文時代の食料貯蔵庫が発掘されている。
- 南北朝時代の頃には吉野川の西岸に大西郷、東岸に中西郷が存在したと思われる。
- 江戸時代、三好郡の山間部で葉たばこの生産量が増え、葉たばこの集散地であった池田では商業が栄えた。また、陣屋が置かれるなど、古くから三好郡における政治・経済の中心地でもあった。交通の要衝である池田には池田士と呼ばれる藩士が置かれ国境警備にあたっていた。
- 鉄道が高知へ全線開通するまでは四国有数の宿場町だったと言われている[誰によって?]。
沿革
- 1889年(明治22年) 10月1日 - 町村制施行。池田村が池田町と合併して三好郡池田村が発足。州津村と西山村が合併して箸蔵村が発足。白地村、馬路村、佐野村が合併して佐馬地村が発足。中西村、漆川村、中津川村、松尾村、大利村、川崎村が合併して三縄村が発足。
- 1905年(明治38年)10月1日 - 池田村が町制を施行して池田町が発足。
- 1950年(昭和25年)3月29日 - 昭和天皇が町内を行幸。専売公社支局、池田高等学校を訪問(昭和天皇の戦後巡幸)[1]。
- 1956年(昭和31年)9月30日 - 池田町が箸蔵村を編入。
- 1959年(昭和34年)3月31日 - 池田町が三縄村、佐馬地村と合併。
- 1989年(平成元年) - 「池田町西町本部町内会」が国土交通省による手づくり郷土賞(歴史をいかした街並み)を受賞[2]。
- 2006年(平成18年)3月1日 - 池田町、三野町、山城町、井川町、東祖谷山村、西祖谷山村が合併して三好市が発足。同日池田町廃止。
行政
歴代町長
姉妹都市・提携都市
- 国内
教育
高校
中学校
小学校
特別支援学校
准看護師養成施設
その他
交通
鉄道
- JR四国
- 中心となる駅:JR阿波池田駅
- 隣接市町村への連絡
- 徳島市(徳島駅)への連絡
- 土讃線 - 徳島線 - 高徳線直通の特急列車で約75分、普通列車で110分。
- 広範囲な連絡
バス路線
- 高速バス
- 路線バス
- 阿波池田駅 - 池田町出合: 四国交通
- 阿波池田駅 - 池田町漆川: 四国交通
- 阿波池田駅 - 池田町白地: 四国交通
- 阿波池田駅 - 池田町野呂内: 四国交通
- 阿波池田駅 - 池田町箸蔵: 四国交通
- 阿波池田駅 - 池田町佐野: 池田町営バス
- 阿波池田駅 - 山城町大野: 四国交通
- 阿波池田駅 - 井川町井内馬場: 四国交通
- 阿波池田駅 - 井川町西井川: 四国交通
- 阿波池田駅 - 三加茂町西庄: 四国交通
- 阿波池田駅 - 三好町昼間: 三好町営バス
- 阿波池田駅 - 東祖谷久保: 四国交通
- 阿波池田駅 - 西祖谷山村かずら橋: 四国交通
阿波池田駅 - 四国中央市川之江: せとうちバス (2010年に廃止)
- 阿波池田駅 - 四国中央市新宮町: 四国交通
道路
- 高速道路
- 徳島自動車道
- 6 井川池田IC(井川町) - 池田PA - (愛媛県四国中央市)
- 一般国道
- 国道32号、国道192号、国道319号
- 都道府県道
- 主要地方道
- 徳島県道5号観音寺池田線
- 徳島県道6号込野観音寺線
- 徳島県道8号観音寺佐野線
- 徳島県道12号鳴門池田線
- 徳島県道32号山城東祖谷山線
- 一般県道
- 徳島県道140号大利辻線
- 徳島県道149号腕山宮石線
- 徳島県道161号阿波池田停車場線
- 徳島県道162号箸蔵停車場線
- 徳島県道267号白地州津線
- 徳島県道268号野呂内三縄停車場線
- 徳島県道269号三縄停車場黒沢線
- 徳島県道270号一宇祖谷口停車場線
- 広域農道
- 阿讃西部広域農道
- 阿讃三好広域農道
観光地
商業施設
公園
名所
社寺・史跡
祭事・催事
- 1月
- 3月
- 4月
- 祖谷渓キャンプ場開村式
- 池田文化まつり
- 箸蔵寺 春の大祭
- 5月
- 博愛まつり
- 松尾川あめごまつり
- 下野呂内春まん会 木偶人形劇
- 6月
- 7月
- 8月
- 10月
- 入体ふれあい祭り
- 一宮神社秋祭り
- 川崎の獅子太鼓
- 箸蔵寺 秋の大祭
- 黒沢祭り
- 下野呂内フェスタ炭焼体験会
- 11月
- 12月
- 佐野しいたけ祭り
- 池田ウィンターオブジェ - 12月から1月。
出身者
関係者
- 小笠原長清(武将。阿波小笠原氏の初代。一族で吉野川流域各地を支配した)
- 三好長慶(戦国時代の武将。室町幕府を支配した。三好氏の起源は小笠原氏とする説が有名だが、史料が乏しく真偽は不明。)
- 大西元武(武将。山城町から池田町西部にかけての大西郷を拠点に田井荘を支配した。長宗我部氏に阿波国を追われてからは川之江・轟城を再建して居城とした。大西氏の起源は諸説ある)
- 蔦文也(元プロ野球選手。池田高校元教諭、野球部元監督)
- 畠山準(投手 - 内野手 - 外野手。池田高校野球部 - プロ野球 - 球団職員)
- 水野雄仁(投手。池田高校野球部 - プロ野球 - 野球解説者)
- 林芙美子(作家。白地温泉)
- 田端義夫(歌手。「梅と兵隊」の歌碑がある)
池田町を舞台にした作品
- 映画
- 「村の写真集」(2004年) - 池田町、山城町、西祖谷山村が主なロケ地
- 歌
- 北島三郎「青い旅人 〜吉野川〜」「四国三郎 〜旅行く川〜」 - 吉野川と三好郡などがテーマの演歌
脚注
関連項目
外部リンク