桜川(さくらがわ)は、茨城県の南西部を流れ霞ヶ浦(西浦)へ流入する利根川水系の一級河川である。
概要
桜川市北部、岩瀬地区の鍬柄峠付近にある鏡ヶ池[2]に源を発し南へ流れ、土浦市のJR土浦駅付近で霞ヶ浦に注ぐ。
桜川の名は磯部稲村神社付近でサクラの花びらが川面に浮かぶさまから命名されたものであり、世阿弥の謡曲「桜川」で有名である。磯部稲村神社を中心として、古くからの桜の名所であり「西の吉野と東の桜川」と並び称される。
茨城県には水戸市にも那珂川水系の「桜川」という川がある。同じ県内に同名の川があるのは偶然ではなく、徳川光圀が桜の名所である利根川水系の桜川から桜の木を水戸にある那珂川水系の川に移植し、「水戸の桜川」として敢えて同じ名前をつけたことによるものである。
約2万年前までは鬼怒川の本流が桜川を通り西浦へ流れ、大規模な峡谷(三角江)を作った。
1938年(昭和13年)6月29日の集中豪雨では、土浦町大町地内などで桜川の堤防が決壊。市街地一帯が水没した。
桜川の桜
桜川市磯部地区の磯部稲村神社参道周辺の桜川磯部公園の山桜は、「桜川」として国の名勝に、「桜川のサクラ」として国の天然記念物に指定されている。山桜は桜川匂、樺匂、初重桜、初見桜、大和桜、源氏桜、白雲桜、薄毛桜、青桜、青毛桜、梅鉢桜の十一種がある。
流域の自治体
- 茨城県
- 桜川市、筑西市、つくば市、土浦市
支流
- 布川
- 筑輪川
- 大川
- 泉川
- 仲沢川
- 山口川
- 二神川
- 男女川
- 寺沢
- 観音川
- 大川
- 湯の沢
- 寺沢
- 地蔵沢
- 宮沢
- 逆川
- 前川
- 八幡川
- 常願寺沢
- 上備前川
橋梁
脚注
- ^ a b 霞ヶ浦とその流域の概要と水環境に関わる課題 (PDF) 10p - 国総研資料 第299号(国土交通省国土技術政策総合研究所)
- ^ 桜川 - 桜川市公式ホームページ(桜川市観光ガイド)
参考文献
関連項目