姪浜駅
姪浜駅(めいのはまえき)は、福岡県福岡市西区姪の浜四丁目にある、福岡市交通局(福岡市地下鉄)・九州旅客鉄道(JR九州)の駅である。駅番号は福岡市交通局がK01、JR九州がJK01である。事務管コードは▲911806[3]。
概要
福岡市交通局の空港線と、JR九州の筑肥線の2路線が乗り入れており、それぞれの起点となっているが、空港線の列車の約半数が筑肥線に、筑肥線の全列車が空港線にそれぞれ直通運転しており、福岡空港駅 - 唐津駅・西唐津駅間の路線の中間駅としての性格が強い。なおJR九州の車両は空港線全区間に乗り入れているが、福岡市交通局の車両は筑肥線内は筑前前原駅までの運行である。
福岡市交通局とJR九州の共同使用駅で駅自体は福岡市交通局が管轄しているため、空港線開業時点では国鉄ならびにJRの駅数には計上されていなかったが[注釈 1]、現在の有価証券報告書等に記載されるJR九州の公称駅数は、当駅も含んだ数となっている。かつては日本国有鉄道(国鉄)筑肥線の途中駅だったため駅は国鉄が管轄していたが、1983年の空港線(当時は1号線)開業および筑肥線の部分廃止、1987年の国鉄分割民営化により現在の形となった[注釈 2]。
2019年度までは福岡市交通局の管区駅長所在駅で、姪浜管区駅として当駅 - 藤崎駅間を管理していた[4]。現在は天神管区駅の被管理駅となっているが、同管区駅傘下の姪浜駅長所在駅となっており、引き続き福岡市交通局の直営駅である[5]。
歴史
駅構造
島式ホーム2面4線を有する高架駅[1]。内側2・3番線を当駅発着(地下鉄方面)列車が使用し[1]、下山門にある福岡市地下鉄姪浜車両基地へつながっている。外側1・4番線をJR筑肥線直通の列車が使用する[1]。事故や災害などでダイヤが乱れた場合は筑肥線の列車も当駅発着となる場合があり、その際は対面のホームでの乗り換えとなる。
折返し運転となる場合、筑肥線からの列車は1番線に入り、回送車として一度下山門側へ引き上げ、その後3または4番線に入って筑肥線の当駅始発列車となる。このとき地下鉄からの当駅止まりの列車は3または4番線に入って対面接続を取っている。
地下鉄線の引上げ線はなく、上述の筑肥線の引上げは車庫への線路を利用している。
JRの長距離きっぷは購入不可能である[注釈 3]。
駅のシンボルマークは福岡市出身のグラフィックデザイナー、西島伊三雄がデザインしたもので駅付近にある小戸ヨットハーバーにちなんだヨットである。
当駅は福岡市交通局の管轄であるが、駅名標は長らく空港線・箱崎線の福岡市地下鉄オリジナルデザインではなく、国鉄のデザインに準拠したもの(書体は汎用の写植文字)を用いていた。福岡市地下鉄の駅番号導入以降は駅番号アイコンが追加されたが、2018年のJR九州の駅番号導入の際に両方の駅番号アイコンとヨットのシンボルマークを入れた福岡市地下鉄オリジナルデザイン(漢字表記が大きめ)のものに更新された。
当駅は筑肥線の起点ではあるが、ホーム横にあるキロポストは12.5kmとなっている。これは筑肥線の博多駅から鳥飼駅経由の距離であり、この12.5の数字は1963年に移転する前の博多駅(博多駅#歴史の節参照)の位置からの距離を示している[15]。
のりば
ダイヤ乱れの際は3番線から筑肥線の列車が発車し、4番線に地下鉄線の当駅止まりが入ることもある。
駅構内の施設
などが入居している。
なお、かつては
も姪浜駅内ないしえきマチ1丁目に入居していたが閉店している。
利用状況
- JR九州 - 2023年度の1日平均乗車人員は5,636人である[16]。
- 上記の値には福岡市交通局からの直通人員を含まない。
- JR九州管内の駅の中では八幡駅(福岡県)に次ぐ第30位。
- 国鉄時代は急行停車駅で、1974年(1974)頃の1日当たりの乗降客は約3,000人だった[17]。
- 福岡市交通局 - 2023年度の1日平均乗車人員は19,288人である[18]。
- 福岡市交通局では、博多駅、天神駅、福岡空港駅、天神南駅、西新駅についで多い。上記の値にはJR九州からの直通人員を含まない。JR九州からの1日平均直通人員は24,728人であり、これらを合算した1日平均乗車人員は44,016人となる。
近年の1日平均乗車人員は下表のとおりである。
年度
|
JR九州
|
福岡市交通局
|
1日平均 乗車人員
|
出典
|
1日平均乗車人員
|
乗車人員
|
直通人員
|
合計
|
2001年(平成13年)
|
|
|
20,581
|
23,798
|
44,379
|
2002年(平成14年)
|
|
|
18,993
|
22,797
|
41,790
|
2003年(平成15年)
|
|
|
19,035
|
22,056
|
41,091
|
2004年(平成16年)
|
|
|
19,048
|
21,540
|
40,588
|
2005年(平成17年)
|
4,830
|
|
18,122
|
21,249
|
39,371
|
2006年(平成18年)
|
5,314
|
|
18,455
|
22,020
|
40,475
|
2007年(平成19年)
|
5,503
|
|
18,603
|
22,501
|
41,104
|
2008年(平成20年)
|
5,608
|
|
18,460
|
22,909
|
41,369
|
2009年(平成21年)
|
5,495
|
|
18,861
|
22,544
|
41,405
|
2010年(平成22年)
|
5,630
|
|
18,850
|
23,789
|
42,639
|
2011年(平成23年)
|
5,446
|
|
19,164
|
24,463
|
43,627
|
2012年(平成24年)
|
5,388
|
|
19,466
|
25,408
|
44,874
|
2013年(平成25年)
|
5,360
|
|
19,727
|
26,547
|
46,274
|
2014年(平成26年)
|
5,327
|
|
19,989
|
26,729
|
46,718
|
2015年(平成27年)
|
5,384
|
|
20,388
|
27,299
|
47,687
|
2016年(平成28年)
|
5,547
|
[19]
|
20,984
|
27,673
|
48,657
|
2017年(平成29年)
|
5,862
|
[20]
|
21,548
|
28,269
|
49,817
|
2018年(平成30年)
|
6,105
|
[21]
|
22,128
|
29,249
|
51,377
|
2019年(令和元年)
|
6,232
|
[22]
|
22,125
|
28,722
|
50,847
|
2020年(令和02年)
|
4,690
|
[23]
|
16,766
|
19,503
|
36,269
|
2021年(令和03年)
|
5,083
|
[24]
|
17,416
|
20,812
|
38,228
|
2022年(令和04年)
|
5,349
|
[25]
|
19,188
|
23,095
|
42,283
|
2023年(令和05年)
|
5,636
|
[16]
|
19,288
|
24,728
|
44,016
|
駅周辺
国鉄時代は早良炭鉱の鉱害田や沼地が広がっていたが、地下鉄の筑肥線直通案が発表された1970年代以降地価が高騰[17]。地下鉄駅開通後は宅地化が進行し、高層マンションが並ぶ住宅街である。駅前にはバスターミナルがあり、バスが多数発着している。
なお、駅北側の国道202号には、1979年(昭和54年)まで西鉄福岡市内線の姪の浜電停があった[17]。
バス路線
西鉄バス
- 北口・南口のバス停より発車。路線は2024年3月16日現在(太字は終点停留所)
- 北口 (マリナタウン・能古渡船場・野方方面) ☆は北口→南口に停まる。(南口から北口は経由しない)
- ■ 直行 1 シーサイドももち線
- 姪浜→愛宕浜四丁目→能古渡船場(左記のバス停以外停車しない)
- ■ 98 シーサイドももち線
- ■ 1 姪浜フィーダー線 ☆
- ■ 1-5 姪浜フィーダー線☆
- 南口 (藤崎・福岡タワー・天神・博多駅・県庁・橋本駅・三陽高校・野方方面)
- ■ 1・1-5 姪浜フィーダー線(藤崎行きは1番のみ)
- 姪浜駅南口→藤崎→福岡タワー南口→医療センター構内
- ■ 7 昭代~天神線
- 姪浜駅南口→室見三丁目→昭代三丁目→六本松→国体道路→天神→那の津四丁目
- ■ 快速 105 (快速区間 荒江四角 → 住吉) 野方(都市高速)博多線
- 福重三丁目→小田部一丁目→原→荒江四角→別府駅前→六本松→雙葉学園入口→薬院大通り→薬院駅前→渡辺通一丁目→博多駅
- ■ 525 福重(都市高速)線
- 愛宕一丁目→都市高速→天神→(警固町・六本松方面へ)
- ■ 526 野方(都市高速)博多線
- ■ 1 姪浜フィーダー線
- 新室見→橋本→野方→藤ヶ丘団地→(橋本駅)→壱岐丘中学校前→羽根戸→金武営業所
- 新室見→橋本→野方→福岡西陵高校前→三陽高校前
- ■ 1-4 姪浜フィーダー線
- 都橋→外環状線→福岡西郵便局前→(橋本駅)→野方→(1-6へ)
- ■ 1-5 姪浜フィーダー線・525 福重(都市高速)線
- ■ 1-6 姪浜フィーダー線
- 外環状線→福岡西郵便局前→石丸三丁目→中村→下山門団地→宮の前団地→生の松原団地南→ウエストヒルズ→生松台→野方→(1-4へ)
- ■ 1-7 姪浜フィーダー線
- 車両基地前→下山門→中村→下山門団地→下山門駅入口→生の松原団地→三陽高校前
- ■ 526 野方(都市高速)博多線
- 外環状線→福岡西郵便局前→石丸三丁目→中村→下山門団地→宮の前団地→生の松原団地南→ウエストヒルズ→野方
昭和バス
- 南口の昭和バス乗り場より発車。
- マリノアシティ線
- 姪浜→小戸→小戸中央→小戸公園→マリノアシティ福岡
姪浜タクシー
- 北口タクシーのりば付近に停車
- 今宿姪浜線
- 小戸→生の松原→大谷→長垂海浜公園前→今宿駅→青木→今宿野外活動センター
隣の駅
- 福岡市交通局・九州旅客鉄道(JR九州)
- 地下鉄空港線・ 筑肥線
- ■快速(地下鉄線内は各駅に停車)
- 室見駅 (K02)(空港線)- 姪浜駅 (K01・JK01) - (平日は下山門駅 (JK02)) - 九大学研都市駅 (JK04)(筑肥線)
- ■普通
- 室見駅 (K02)(空港線)- 姪浜駅 (K01・JK01) - 下山門駅 (JK02)(筑肥線)
かつて存在した路線
- 日本国有鉄道
- 筑肥線(廃止時点)
- 西新駅 - *
筑前庄駅 - 姪浜駅
- 筑前庄駅は1941年廃止
ICカードへの対応
2008年から2009年にかけて福岡県内の鉄道会社が相次いで導入した交通系ICカードについては、福岡市交通局の駅であることから、まず、2009年3月7日に地下鉄系の「はやかけん」から対応した。
乗り入れているJR九州の「SUGOCA」と、西日本鉄道の「nimoca」及びJR東日本の「Suica」については、2010年3月13日の相互利用開始時に対応を開始。それまでは地下鉄とJRを乗り通す場合、「ワイワイカード」のみが対応していた。しかし福岡市地下鉄の管理駅であることから駅では「はやかけん」しか発売されていない。
2011年3月5日より「SUGOCA」とJR西日本の「ICOCA」・JR東海の「TOICA」との相互利用を開始した当時、これに「はやかけん」は加わっておらず姪浜駅が福岡市地下鉄の駅であることから、ICOCA・TOICAでは地下鉄全線とJR筑肥線・唐津線(姪浜駅~西唐津駅間)の乗車には利用できなかったが、福岡市交通局も参加し主要鉄道会社間で大規模な相互利用協定に向けた協議が始められた結果、合意に達したため、2013年3月23日よりICOCA・TOICAのみならずJR北海道のKitacaやPASMO・manaca・PiTaPa参加ICカード全てが相互利用可能となった。
脚注
注釈
出典
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、 姪浜駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
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