『アステロイド・シティ』(原題:Asteroid City)は、2023年のアメリカ合衆国のコメディ映画。ウェス・アンダーソン監督・脚本[3]。第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品[4][5]。
ストーリー
冒頭でテレビ司会者が番組の趣旨を說明。新作舞台劇の制作過程を舞台裏から見ていくテレビ番組で、そのために創られた架空のドラマだと紹介し、劇作家がタイプで打った原稿の場面設定を読み上げると、砂漠の町『アステロイド・シティ(小惑星の町)』が現れる。そこは1955年9月、ネバダ州の小さな田舎町で、『ジュニア宇宙科学大会』の開催予定地だった。
第1幕、金曜日の朝。近くで核実験が行われている町に、超秀才の少年少女と付き添いの親たちが集まって来る。戦場カメラマンのオーギーは妻を闘病の末に亡くしたばかりで、幼い娘たちも連れて息子のウッドロウの受賞に同行していた。
冒頭のテレビ番組で、劇作家とオーギー役の役者が出会う場面の舞台が挿入される。
『ジュニア宇宙科学大会』は軍も協賛し、財団が科学的な発明や発見をした少年少女を表彰する催しだった。授賞式の場面からテレビの舞台に戻り、ウッドロウ役の役者が役を獲得する場面も描かれる。
授賞式の後は、泊りがけでイベントが企画され、最後に最優秀者に奨学金が授与される予定だった。隣り同士のバンガローになった有名女優のミッジと親しくなるオーギー。息子のウッドロウも、ミッジの娘と親しくなった。その夜、アステロイド・シティの観光名所である隕石クレーターの中でイベントの天体観測が行われている最中に、UFOが飛来し、現れた宇宙人が展示品の隕石を持ち去った。とっさに宇宙人を撮影するオーギー。
第2幕、翌日。軍は一帯を封鎖して参加者を拘束し、情報の漏洩を防ごうとした。しかし、オーギーは封鎖の前に宇宙人の写真をエージェントに郵送し、超秀才な子供たちも難なく情報を学校新聞に伝えてしまった。
一方のテレビ番組では脚本執筆に悩む劇作家が、拘束された場面での人々の精神状態の表現に悩む姿が描かれていた。
第3幕、一週間後。宇宙人みやげの露店が並び、観光客が押し寄せるアステロイド・シティ。拘束され、苛立つ人々の解放が決まった夜、再びUFOが現れ、奪ったはずの隕石を落として行った。関係者の拘束の継続が決まり、騒乱が起こる中、役作りに悩んでセットの裏に引っ込むオーギー役の役者。彼は登場がカットされた妻役の女優と語り合い、死にゆく愛妻との会話の場面を思い出して冷静さを取り戻した。
テレビ番組では、優秀な俳優志望の人々が学ぶ演劇ゼミで討論した劇作家が、「目覚めたければ眠れ」というロジックに辿り着いた。
エピローグ。翌朝、オーギーが寝坊して起きると、隣りのミッジを始め軍人も少年少女たちも全員が姿を消していた。深夜に拘束の解除が発表されて、皆が早朝に帰途についたのだ。最優秀者の表彰式は流れたので、どさくさ紛れにウッドロウが奨学金の小切手を受け取っていた。妻の死で子供を義父に預けることを考えていたオーギーだが、絆が戻り、一家は全員で家に帰って行った。
キャスト
※括弧内は日本語吹替。
- 戦場カメラマンでありウッドロウの父。
- 女優でありダイナの母。
- オーギーの義父。
- ジュニアスターゲイザー賞の主催者。
- 地元の天文台の科学者。
- 伝説の劇作家。
- 舞台演出家。
- ジュニアスターゲイザー賞受賞者の父。
- ジュニアスターゲイザー賞受賞者の母。
- ジュニアスターゲイザー賞受賞者の父。
- ジューンに興味を示すカウボーイ
- モンタナに興味を示す教師。
- シューベルトの妻。
- 尊敬される演技教師。
- オーギーの息子であり、スタンリーの孫、そしてジュニアスターゲイザー賞受賞者。
- ミッジの娘であり、ジュニアスターゲイザー賞受賞者。
- エイリアンの操り人形師。
受賞・ノミネート
出典
外部リンク
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