きょしちょう座DS星とは、地球からきょしちょう座の方向に約44.12パーセク離れた場所に位置する恒星である[2]。
概要
大きさの比較
太陽
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きょしちょう座DS星A
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大きさの比較
太陽
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きょしちょう座DS星B
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南半球の星座きょしちょう座の恒星である[1]きょしちょう座DS星はAとBからなる連星系であり、AはG型の太陽と類似した恒星である。BはK型で太陽より小さい[4]。この2つは240天文単位離れている。きょしちょう座DS星系は年齢が4000万年程度の恒星が集まっているきょしちょう座・とけい座アソシエーションに属していることが知られている。HD 222259、TIC 410214986、TOI-200等の別名を持つ[2][5]。
惑星系
概要
2019年、TESSによるトランジット法を用いた観測できょしちょう座DS星Aに1つの太陽系外惑星きょしちょう座DS星Abが発見された[2][4]。主星の年齢は4000万年とされており、1億年未満の年齢の恒星が主星である既知の10の惑星の1つである[6]。そのような惑星としてはケプラー宇宙望遠鏡によって発見されたK2-33bやEPIC205117205.01等が知られている。他にはおうし座V830星bが知られており、この惑星の主星の年齢は200万年より若いとみられている。
この惑星はA星の周囲を約8.14日の公転周期で公転しており、大きさは地球の約5.6倍である[4]。これは、海王星型惑星と木星型惑星の中間に位置する。質量は地球の約20倍程度とされているが、惑星が膨張していれば質量はその値より小さいとみられる。ドップラー分光法による観測では、上限の質量が0.94木星質量であるという値を得られた。
大きさの比較
木星
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きょしちょう座DS星Ab
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特性
恒星風の影響によって[7]大気が流出している可能性が示されている。主星が明るいことから、透過光分光法による大気観測が可能であるかもしれない。CHEOPSによる観測できょしちょう座DS星Abが特性評価のターゲットとなった[8]。
きょしちょう座DS星Abは軸から約12°傾いて恒星の周囲を公転していることが知られている[6]。太陽系に存在する惑星は僅かに傾いて公転しているが、連星系の恒星の周囲で形成される惑星の場合、このような惑星系は非常に珍しい存在である。
脚注
注釈
- ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
出典
関連項目
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