Xperia acro(エクスペリア アクロ)は、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(現:ソニーモバイルコミュニケーションズ)によって開発されたスマートフォンである。Xperia arcから日本のカスタマー用にいくつかの機能が追加された端末である。
日本向けに展開されており、NTTドコモとau(KDDI・沖縄セルラー電話連合)[1]から、それぞれの通信仕様・事情等に合わせて販売されている。キャリアごとの個別の情報はSO-02C(ドコモ)、IS11S(au)を参照。
概要
Xperia acroは、Androidを搭載した世界モデルスマートフォンXperia arcを日本向けに改良し、おサイフケータイやワンセグ、赤外線通信といった日本的な機能を搭載したモデルとなる。Xperia arcでは背面が弧状の形状であったが、前述の機能を搭載したことにより背面は平らになり、重量も約18g重くなっている。
ドコモよりドコモ スマートフォン→docomo NEXT seriesのSO-02C、auよりISシリーズのIS11S(CDMA SOI11)として発売されているが、正式発表前の時点では非公式ながらそれぞれ「Azusa」(SO-02C)、「Akane」(IS11S)などの名前で呼ばれていた。
通信方式を除き、双方とも基本的な機能は同じであるが、それぞれの通信キャリアの特徴を持ったアプリケーションを搭載している(それぞれの搭載アプリケーションについては各項目を参照)。なおIS11Sは2011年6月の発売開始時点ではキャリアメール(@ezweb.ne.jp)に対応していなかったが、同年9月20日のアップデートによって利用できるようになった。
メモリ量の関係上、日本版のXperia acroはAndroid 4.0にアップデートされなかったが、海外版のXperia arcのROMを代用することでアップデートできる。
特徴・仕様
基本的な性能や表面のデザインはXperia arcを踏襲したものとなっているが、Xperia arcでは端末の背部が軽く弧描いていた形状であったのに対して、本機は背部がストレート形状となっており、重量は117gから135gへ、厚さは8.7mmから11.8mmへ増加している。また、従来のXperia arcではLEDランプが側面のUSBコネクタ横にあったが、このXperia acroでは正面右側上部へと移設されており、視認性が向上している。
NTTドコモ専用色としてAqua(青)が、au専用色としてRuby(赤)がラインナップされている。
基本スペック
- OS - Android 2.3 (Gingerbread)[2]
- CPU - 1GHz Qualcomm Snapdragon プロセッサ
- RAM - 512 MB
- 内蔵メモリ - 380MB (本体には1GBの容量があるが、6割はシステム領域や予備セクタで利用されている為、ユーザーが使用できる実際の容量は380MBである。)
- 外部メモリ - microSD (最大2GB)またはmicroSDHC (最大32GB)
- ディスプレイ - 854x480ピクセル, 4.2インチ Reality display, モバイルブラビアエンジン
- カメラ機能 - 8.1メガピクセルカメラ (Exmor R)
- イメージ出力 - HDMI出力
その他、通信機能等は各キャリアごとの端末記事を参照のこと。
ホーム
ソニー・エリクソン独自のホーム画面では、よく使うアプリケーションを画面の下部に常に表示させる「ステージ」機能が搭載されているほか、アプリトレイでは、よく使うアプリ順、アルファベット順、インストールした順と、指定した並びにかえることができる。また、ウィジェットを一括表示させ、使いたいアプリをすぐに探せるといった工夫もされている。また、iC通信、トルカにも対応している。
ディスプレイ
基本的なディスプレイに関する仕様はXperia arcと同等である。
- 854×480ピクセル、4.2インチ、1677万7216色表示 TFT液晶
- 化学強化ガラス(scratch-resistant mineral glass Accessories)
- Clear Black Panel (ガラス面と液晶を密着させることで反射を防ぎ、明るい場所での視認性を向上)
- Reality Display (高コントラスト、高輝度、高精細な表示が可能)
- モバイルブラビアエンジン(コントラスト向上・輪郭強調技術を搭載し、YouTubeやワンセグ、写真などの表示を自動的に補正)
- コントラスト調整
- シャープネス
- カラーマネジメント
- ノイズリダクション
センサー
カメラ機能
裏面照射技術である「Exmor R for mobile」を搭載し、またF2.4の開放値のカメラレンズで集光性を高め、フラッシュを使わなくても、暗部での撮影が可能である。720pのHD動画撮影にも対応。
- 顔認識エンジン
- コンティニュアス・オートフォーカス機能 (画面内の被写体に自動でフォーカスをあわせる機能)
- シーン別撮影機能(シーンに応じて露出やホワイトバランスを自動調節する機能)
IME
日本語文字入力システムとして「POBox Touch 4.1」を採用する。入力モードはQWERTYキー、50音キー、12キーなどが選択可能で、12キーの場合はフリック入力にも対応する。フリックによる記号入力も可能である。
- 日本語、英語の入力予測変換機能
- 日本語入力時、母音を強調し、頻度の低いキーを非表示(QWERTYキーボード)
- キー配列や表示デザイン、プラグインアプリとの連携などのカスタマイズが可能
- キーの表示はサクラ(Pink)、ウッディー(木目調)、Mono(黒基調)がプリインストールされる他、PlayNowなどからダウンロードが可能。
その他の標準入力方法として、「Chinese Keyboard」(英語・中国語)、「スタンダードキーボード」(英語)が選択可能。
ワンセグ
プリインストールアプリである「ワンセグ」が利用できる。
- 地域の手動選択、又は自動受信(スキャン)機能で視聴チャンネルの設定が可能
- - メニューキーからチャンネルの選局が可能
- - 指で画面をスライドさせることによってもチャンネル変更が可能
- 本体を横に傾ける事でフル表示に切り替わる(加速度センサーが有効の場合)
なお、最大120分のスリープモードも搭載されているが、録画については非対応。
FMラジオ
プリインストールアプリである「FMラジオ」が利用できる。
- 利用時には、ヘッドフォン出力端子へのケーブル接続が必須(アンテナとして利用する為)
- 後述するTrackIDとの連携により、聴いている音楽を録音することで楽曲情報の入手が可能
- ワイドFMには非対応
Timescape
Xperia X10から搭載されているアプリケーションで、新着通知をタイル状の画面に時系列順で表示させることができる。ウィジェットにも対応し、ホーム画面から新着履歴を確認することができる。
主に対応する通知は以下の通り。SNSの新着通知には各サービスごとに認証作業が必要である。
TrackID コネクション
TrackIDを利用することで、その場で聴いている音楽から楽曲情報の入手が可能である。
- FMラジオとの連携が可能(FMラジオアプリから呼び出せる)
- マイクから録音した音楽から楽曲情報の入手が可能
- 取得した楽曲情報から、mora touchでの音楽のダウンロードや、YouTubeでの動画検索・再生が可能
mora touch
ソニーがウォークマンなどにも提供している、国内最大の音楽配信サイトであるmoraの楽曲を、スマートフォンで購入、ダウンロードできる。spモードのコンテンツ決済に対応。
TrackIDとの連携が可能で、TrackIDから取得した楽曲情報からmora touchによる検索が可能。
その他の機能
- ノイズキャンセリング (セカンドマイクを利用して周囲の騒音などを除去)
- ミュージックプレイヤー(Facebook等との連携も可能)
- DLNAサーバー
- プレイステーション スイート(2011年11月のアップデートで対応)
比較
機種 |
Xperia acro |
参考 Xperia arc (SO-01C)
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SO-02C |
IS11S(CDMA SOI11)
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通信キャリア
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NTTドコモ |
au |
NTTドコモ
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発売日
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2011年7月9日 |
2011年6月24日 |
2011年3月24日
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OS
|
Android 2.3.3→2.3.4[2] |
Android 2.3.3→2.3.4 |
Android 2.3.2→2.3.3→2.3.4[2]
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CPU
|
Qualcomm MSM8255 |
Qualcomm MSM8655 |
Qualcomm MSM8255
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バッテリー容量
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1500mAh |
1500mAh |
1500mAh
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通信方式(3G)
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W-CDMA (HSPA拡張に対応) band1/5/6 |
CDMA2000 1xMC(音声通信時) CDMA2000 1x EV-DO MC-Rev.A(データ通信時)[3] band class0/3/6 |
W-CDMA (HSPA拡張に対応) band1/2/5/6
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通信速度(3G)
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下り14Mbps 上り5.7Mbps |
下り9.3Mbps 上り5.5Mbps(データ通信時) ※一部地域は下り6.2Mbps 上り3.6Mbps 下り144Kbps 上り64Kbps(音声通信時) |
下り14Mbps 上り5.7Mbps
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通信方式(2G)
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GSM・GPRS・EDGE 850/900/1800/1900MHz |
GSM(音声のみ) 850/900/1800/1900MHz
|
GSM/EDGE 850/900/1800/1900MHz
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通信速度(2G)
|
473.6kbps |
473.6kbps
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テザリング
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○[4] |
× |
○[4]
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待受時間
|
3G 約400時間、2G 約260時間 |
国内3G:約290時間、海外3G:約310時間、2G:約380時間 |
3G 約400時間、2G 約270時間(いずれも移動と静止の組合せ)
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連続通話時間
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3G 約350分、2G 約390分 |
国内3G:約480分、海外3G:約590分、2G:約420分 |
3G 約340分、2G 約390分
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サイズ
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127 × 63 × 11.8 mm |
125 × 63 × 8.7 mm
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重量
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約135g |
約117g
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WiFi
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IEEE 802.11b/g/n
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緊急地震速報
|
○[5] |
○[6] |
○[5]
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本体色
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Aqua, Black, White |
Ruby, Black, White |
Midnight Blue, Misty Silver, Sakura Pink(日本向け)
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SIMロックの解除
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○ |
× |
×
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注
- ^ 日本国内で発売されたXperiaシリーズはNTTドコモ向けのみだったが、本機種からauでも取り扱いが開始された。
- ^ a b c ドコモではAndroid 4.0 (Ice Cream Sandwich)へのバージョンアップが検討されていたが、却下された。
ただし、海外版のROMを使用することで、Android 4.0へのアップデートができる。
さらに、ブートローダーアンロックによりAndroid 4.4まで対応。
- ^ 海外利用を含めてUMTS(W-CDMA)には非対応
- ^ a b 2011年11月7日実施のアップデート適用後に利用可能。
- ^ a b 2011年11月7日実施のアップデート適用後にエリアメールの機能として利用可能。
- ^ 2011年9月20日実施のアップデート適用後に利用可能。後に、2012年2月にインストール可能となった「au災害対策」アプリ導入により、「災害・避難情報」が別途利用可能となったため、実質「緊急速報メール」としても利用可能となった(ただし、前述のアップデート導入が前提となる)。
関連項目
外部リンク
- 公式サイト(ソニーモバイルコミュニケーションズ)
- 公式サイト(通信キャリア)
- 仕様書
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シャープ (SH) | |
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パナソニック (P) | |
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HTC (HT) | |
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ZTE (Z) | |
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DELL (DL) | |
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華為技術日本 (HW) | |
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NECカシオ/NEC (N) | |
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京セラ (K) | |
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富士通モバイル (F) | |
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モトローラ・モビリティ(M) |
201M(MOTOROLA RAZR M)X(5)
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ソニー・エリクソン (SE) |
S51SE(Sony Ericsson mini)
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HTC (HT) | |
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華為技術日本 (HW) | |
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DELL (DL) | |
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シャープ (SH) | |
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