「Summer Madness」は、日本の音楽プロデューサー・トラックメイカーSTYとオランダの音楽プロデューサー、ディスクジョッキーAfrojackによって作詞・作曲された楽曲である。また、プロデュースをアフロジャックが担当している[1]。STYと三代目による仕事は今回が初ではなく、過去に「R.Y.U.S.E.I.」「S.A.K.U.R.A.」などでも共作している[1]。また元々Afrojackと三代目 J Soul Brothersは、パフォーマーのELLYがInstagramにAfrojackと三代目とが写り込んだ写真を投稿するなど交流があったものの[2]、今回のプロデューサーとしての楽曲参加自体は、三代目 J Soul Brothersのコンサート・ツアー『EXILE TRIBE PERFECT YEAR LIVE TOUR TOWER OF WISH 2014 ~THE REVOLUTION~』での三代目のライブ・パフォーマンスをAfrojackが直接鑑賞した際にグループの可能性に刺激を受けたことをきっかけとしている[3]。楽曲はまずAfrojackがトラックを作り、そのトラックにSTYが歌詞とメロディを付けるという方法で制作された[4]。
この楽曲は、2016年3月30日にリリースされるグループのスタジオ・アルバム『THE JSB LEGACY』からの先行シングルである[5]。楽曲はコンサート・ツアー『三代目 J Soul Brothers LIVE TOUR 2015 “BLUE PLANET”』の2015年5月27日の公演で新曲としてパフォーマンスされ、同日シングルとしてのリリースが公式に発表された[6]。あわせて、公式ウェブサイト上で2分14秒の音源試聴も開始された[4][7]。5月29日には、今市隆二がパーソナリティを務めるJ-WAVEのラジオ番組『SPARK』でラジオ・プレミアされた[8]。6月15日にはYouTubeでミュージック・ビデオのビデオ・プレミアが行われ、ビデオ映像も解禁された[1]。7月8日にCDシングルならびにデジタル・ダウンロードの両規格でリリースされている[9][10]。
また、グループのパフォーマー山下健二郎は曲のアウトロについて「夏の終わりを感じさせるような切なさを持っているアウトロ」であると述べている[20]。M-ON! MUSICのレジーは、この「印象的なシンセのメロディ+歌わずにダンス」という構成をV6の「Wait for You」と共通していると指摘した[21]。『WHAT's IN?』の松浦靖恵は、サビが音サビのみで歌詞もあえて意味を求めずにノリと音で遊んでおり、シングル曲である点を踏まえると「かなりブッ飛んでいる楽曲」と指摘している[20]。加えて、『CDジャーナル』はこの楽曲を2014年のシングル曲「R.Y.U.S.E.I.」の勢いを引き継いだ曲だと述べている[11]。
「Summer Madness」は日本国内でも商業的成功を収めている。ビルボードジャパンによるJapan Hot 100チャートでは、Japan Hot 100の構成チャートであるTwitterチャートで6位、ラジオエアプレイチャートで78位を記録したことで、2015年6月15日付のHot100チャートで87位でチャートデビューしている[23]。登場3週目となる6月29日付のHot 100ではミュージック・ビデオが解禁されたことでYouTubeチャートで1位を獲得。これによりJapan Hot 100でも「Summer Madness」は前週の48位から6位までジャンプアップした[23]。その後も総合14位、9位と少しずつチャートを上下した[23]。登場6週目となる7月20付のチャートでは、デジタル・ダウンロード、CDシングルがそれぞれ発売されたことでセールスがチャートに加わった。サウンドスキャンジャパンによるCDシングル売上の速報レポートでは、7月6日から7月8日までの3日間の売上で2位以下を大きく引き離した状態にあることが報告された[24]。1週間の全集計では、CDレンタルや友人間のCD貸し借りを集計したルックアップチャートではμ'sの「SUNNY DAY SONG」に続いて2位[23]、一方フィジカル、デジタル・ダウンロード、Twitter、YouTube、ストリーミングの5指標では1位を獲得し、総合では2位以下を大きく引き離してのHot 100チャート首位に上り詰めている[23][25]。楽曲はその後も登場15週目となる9月21日付のHot 100チャートまでトップ20圏内を維持し続け[23]、更に2016年1月11日付のチャートでは前週の27位から第9位まで再浮上した[23]。この上昇についてビルボードジャパンは、日本レコード大賞や紅白歌合戦といった2015年の音楽シーンを振り返る特番が放映された影響ではないかと分析している[26]。この週は「R.Y.U.S.E.I.」「Unfair World」と合わせ、三代目は3曲をHot 100チャートのトップ10圏内に送り込んでいる[26]。加えて、Japan Hot 100の年間チャート「Billboard Japan Hot 100 Year End」では第7位を記録している[27]。またオリコンの集計によると、シングル盤『Summer Madness』は2015年7月20日付のオリコン週間シングルランキングで発売初週に19.5万枚を売り上げ1位を獲得している。この売上枚数は前作『STORM RIDERS feat. SLASH』の発売初週売上10.8万枚から8万枚以上アップしたものだとオリコンは指摘している。これにより、グループにとってオリコンシングルランキング通算4作目の首位獲得となった[28]。オリコンの2015年CDシングル年間ランキングではシングル盤『Summer Madness』は24位に選出されている[29]。日本レコード協会からはデジタル・ダウンロードでプラチナ、フィジカルでプラチナと「Summer Madness」はそれぞれゴールドディスクの認定を受けており、50万ユニット以上の売上が認められている[30][31]。
受容
「Summer Madness」は、いくつかの音楽賞や記録を受賞、打ち立てている。2015年の第48回日本有線大賞では同曲で大賞を受賞した[32]。『CD&DLでーた』が2015年に調査した「2015年1番思い出に残っている曲」ランキングでは「Summer Madness」は19位を記録している[33]。2015年にLINEが発表した、音楽配信サービス、LINE MUSICの2015年中のサービス利用動向をまとめた「LINE MUSIC Archives 2015」によると、「Summer Madness」は2015年に同サービスにおいて最も再生回数が多かった楽曲に選出されている[34]。レコチョクが2015年に発表した「レコチョク年間ランキング2015」では17位に選出されている[35]。Gracenote Japanは「2015年を象徴する音楽のムード」を2015年に発表した。この調査はBillboard Japan Hot 100年間チャートのトップ100曲の楽曲を対象に解析され、チャートインした楽曲の曲調などを調べたものである。グレースノートによると、「Summer Madness」は2015年の日本の音楽において「エキサイティング」、「アップビード」、テンポの早さを表す「Urgent(切迫した)」などのムードを形成する要因のひとつとなったことが報告された。「Summer Madness」以外にも、2015年はSEKAI NO OWARI「Dragon Night」、テイラー・スウィフト「シェイク・イット・オフ」、カーリー・レイ・ジェプセン「アイ・リアリー・ライク・ユー」、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの「R.Y.U.S.E.I.」などダンス・ポップの楽曲がチャートの上位を占めたことにより、上記のムードが目立つことが2015年の日本の音楽の特徴であるとグレイスノートは報告、分析している[36]。
^原文は"I was sitting in the studio with Nick and he played this track for me and I fell in love with the track. It has this great feeling, and in combination with the Japanees vocals, it sounded like a banger to me and I was very interested to remix this. So I asked Nick if it would be possible to remix this and it was! The remix I did is a typical Apster sound with bleepy and energetic drops and euphoric break melodies, i think it turned out dope!" 商品の説明「内容紹介」★クリエーターズ・コメント - Amazon.co.jp より。
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