Pretty Good Privacy

Pretty Good Privacy
作者 フィル・ジマーマン
初版 1991年 (33年前) (1991)
最新版
9.9 / 2008年9月5日 (16年前) (2008-09-05)
プラットフォーム クロスプラットフォーム
種別 暗号化ソフト
公式サイト http://www.pgp.com/jp/[リンク切れ]
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Pretty Good Privacy(プリティ・グッド・プライバシー)とは、フィル・ジマーマンが開発、公開した暗号ソフトウェアである。略称は PGP

概説

PGPによる暗号化/復号の流れ

公開鍵暗号方式を採用しており、暗号・署名ができる。

PGPの開発当初、アメリカ合衆国連邦政府は暗号を『武器』とみなし、輸出を禁止していたため、同国外では入手できなかった。

ジマーマンは、合衆国憲法修正第1条(言論・出版の自由)により連邦政府が出版物を取り締まれないことを逆手に取り、ソースコードを書籍 (ISBN 0-262-24039-4) として出版・国外輸出することで、合法的にPGPをアメリカ合衆国の国外に拡散させることに成功し[1][2]、有志によってこれを基に改良がなされ国際版(PGPi)が公開された。

しかし、1999年12月13日に、アメリカ合衆国連邦政府が、PGPの輸出を一部の国家を除いて認めたため、同国外でも合法的にアメリカ版PGPを使用できるようになり、国際版の開発は終了した。

2001年10月に、PGPの開発元であるネットワーク・アソシエーツ社がPGP部門の解体を発表、売却先を探していた。2002年8月に売却先が見つかり、PGP社を設立して[3]、開発及び販売が再開された。

2005年8月に公開されたPGP9.0.2からは、日本語版も公開されている。2006年1月26日には日本法人も設立され[4]、日本でのサポートも行われている。英語版・ドイツ語版・日本語版が公開されている。

なお、PGP社は2010年6月にシマンテックに買収された。

OpenPGP

PGPの仕様は、RFCに公開されている。当初は RFC 1991 としてPGPの仕様の情報を提供しているだけであったが[5]1998年に仕様が標準化され、 RFC 2440 として公開された[6]。これは RFC 4880 によって更新され、RFC 5581 によって CamelliaRFC 6637 によって楕円曲線暗号 (楕円曲線DSA (ECDSA)、楕円曲線ディフィー・ヘルマン鍵共有 (ECDH)) への対応が追加された。また、draft-ietf-openpgp-rfc4880bisによってエドワーズ曲線デジタル署名アルゴリズム (EdDSA) への対応も追加された。

PGP/MIME フォーマットについて定めた RFC 2015 およびそのアップデートである RFC 3156 も別途標準化されている。

OpenPGP の標準化を受けて、フリーソフトウェアライセンスであるGPLに基づく別実装である GNU Privacy Guardのバージョン1.0が1999年にリリースされている。また、Android オペレーティングシステム向け実装である OpenKeychain[7]や、iOS オペレーティングシステム向け実装である iPGMail[8]も公開されている。

RFC勧告

脚注

  1. ^ フィリップ ジマーマン ( Philip Zimmermann ) よく聞かれる質問 ( Frequently Asked Question )”. 2014年9月4日閲覧。
  2. ^ 最新IT用語解説 (22) PGP” (2002年1月17日). 2017年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月4日閲覧。
  3. ^ : PGP Corporation
  4. ^ PGP Corporation が日本法人「日本PGP」を設立 INTERNET Watch 2006/1/26
  5. ^ InformationalRequest for Comments#位置付けを参照)
  6. ^ Standards TrackRequest for Comments#位置付けを参照)
  7. ^ https://www.openkeychain.org
  8. ^ https://ipgmail.com/

参考文献

関連書籍

  • 相田洋、矢吹寿秀『コンピュータ地球網』 6巻、日本放送出版協会〈NHKスペシャル 新・電子立国〉、1997年。ISBN 4140802960OCLC 675076623 

関連項目

外部リンク