Windows NT系アーキテクチャーにおいて、デバイスドライバはカーネルと同じ特権レベルを持つように設計されている[3]。デバイスドライバはカーネル内のコアシステム構造を改変・パッチしないものとされている。x86版Windowsでは、Windowsはドライバがカーネルにパッチを行うことを禁止していない[1]。しかし、この見込みはx86システムによるものではなく、いくつかのプログラム、特に正規のセキュリティおよびアンチウイルスプログラムがコアカーネル構造を改変するドライバを読み込んで必要な処理を行うための設計である[3][4]。
最終的には、デバイスドライバはカーネル自身と同じ特権レベルを持っているため、Kernel Patch Protectionの回避とカーネルへのパッチを完全に防ぐことは不可能である[2]。しかし、KPPはカーネルパッチの成功を重大な障害とみなす。高度な難読化コードおよび紛らわしいシンボル名を使って、KPPは隠蔽されたセキュリティ(security through obscurity)によってそれを回避する試みを妨げる[3][9]。またKPPの定期的な更新によって、短時間に実行される回避技術「動く標的」を次の更新で破壊するだろう。2005年の初版より、マイクロソフトはKPPについて2つの主要なアップデートをリリースした。いずれも前バージョンの既知の回避技術に対して対策を講じている[3][10][11]。
^ abskape (December 2005). “Introduction”. Bypassing PatchGuard on Windows x64. Uninformed. 20 September 2007閲覧。
^ abcdeSkywing (September 2007). “Introduction”. PatchGuard Reloaded: A Brief Analysis of PatchGuard Version 3. Uninformed. 20 September 2007閲覧。
^Schofield, Jack (28 September 2006). “Antivirus vendors raise threats over Vista in Europe”. The Guardian. 20 September 2007閲覧。 "This has never been supported and has never been endorsed by us. It introduces insecurity, instability, and performance issues, and every time we change something in the kernel, their product breaks." —Ben Fathi, corporate vice president of Microsoft's security technology unit