Apple M3 Proは、2023年10月30日に発表された、AppleがMac向けにARMアーキテクチャのライセンスを受けて設計したシステムオンチップ(SoC)である。
TSMCの3nmプロセスで製造されている[1][2]。
本SoCの上位版にあたるApple M3 Maxとは、CPUとGPUのコア数およびメモリの帯域と容量で区別されている[2]。
仕様
CPU
12コア(高性能コア x6, 高効率コア x6)および11コア(高性能コア x5, 高効率コア x6)の構成が存在する[2]。
GPU
18コア(もしくは14コア)のApple独自設計によるGPUにはハードウェア・アクセラレーテッド・レイトレーシングやハードウェア・アクセラレーテッド・メッシュ・シェーディング機能が搭載されている[2]。
その他
M2 Pro搭載のものより15%速い16コアNeural Engine、次世代Secure Enclave、ProResアクセラレータやHEVCエンコーダ、AV1デコーダなどの専用処理回路メディアエンジンを搭載しておりThunderbolt 4コントローラなども搭載されている。
M3 Proチップはユニファイドメモリ構造であり、CPUやGPUといったチップ内すべてのコンポーネントがメモリアドレスを共有している。メモリには3チャンネルで合計150GB/sの帯域を実現する、LPDDR5-6400 SDRAM、18GBと36GBの2構成が採用される[1]。
搭載モデル
Apple M3 Proチップは、2023年10月に発表されたMacBook Proに搭載されている[3]。
関連する同世代SoC
以下の表はAppleの同世代マイクロアーキテクチャに基づいた各種SoCを示している。
チップ名
|
CPUコア数(高性能+高効率)
|
GPUコア数
|
メモリ (GB)
|
トランジスタ数
|
A17 Pro
|
6 (2+4)
|
6
|
8
|
190億
|
M3
|
8 (4+4)
|
8
|
8 - 16 - 24
|
250億
|
10
|
M3 Pro
|
11 (5+6)
|
14
|
18 - 36
|
370億
|
12 (6+6)
|
18
|
M3 Max
|
14 (10+4)
|
30
|
36 - 96
|
920億
|
16 (12+4)
|
40
|
48 - 64 - 128
|
脚注