Apache Derby(アパッチ・ダービー)は、IBMから寄贈されたCloudscapeのソースコードを元に、
Apacheソフトウェア財団によってプログラムの開発が進められている、Java技術で実装されたRDBMSのソフトウェア。
歴史
- 1996年
- Cloudscape Inc. 設立
- 1997年
- Cloudscape Inc. よりJBMSという名称でリリースされ、その後Cloudscapeと改名。
- 1999年
- Informix Software, Inc.により、Cloudscape Inc が買収される。
- 2001年
- IBMがInformixからCloudscapeを含むDBMSのソフトウェア資産を買収。IBM Cloudscapeとブランド名称が変更されリリースが続けられる。主に、IBM製品の組み込みDBMSとして使われる。
- 2004年
- IBMよりソースコードがApacheソフトウェア財団に寄贈される。
- 2005年
- incubationを卒業してApache DBのsubprojectとなる。
サン・マイクロシステムズがApache Derbyを基にしたJava DBを提供することを発表。
- 2006年
- サン・マイクロシステムズがJDK 6にJava DBを同梱することを発表。
- 2007年
- IBMがCloudscapeの販売終了を決定。[1]
特徴
- Java技術により実装されている。
- APIとしてJDBCを提供する。特に10.2.2.0より提供されるバイナリはJDBC 4.0をサポートする。
構成
- EngineとNetwork Server、Network Clientおよびツール群から構成される。
Engine
Network Server/Network Client
ツール群
ij
Derbyのデータベースに接続してSQLを発行する。
dblook
データベースからDDL文を抽出する。
sysinfo
Javaの実行環境に関する情報とDerbyのバージョン情報を表示する。
利用
Apache Derbyに付加価値を加えて商品化したCloudscapeとJava DBを、IBMとサン・マイクロシステムズがそれぞれ提供している。
また様々な製品やプロジェクトにて、Apache Derbyは組み込まれたDBMSとして使われている/DBMSとして利用可能である。[4]
雑学
Apache Derbyのロゴはダービー帽に掛けている。
参考文献
- Apache Derby Projectのサイト
- The Apache Derby Project
- Cloudscapeのサイト
- IBM Cloudscape
- Java DBのサイト
- Java DB
関連項目