『50回目のファースト・キス』(ごじゅっかいめのファースト・キス、原題:50 First Dates)は、記憶障害の女性と、一途な愛を貫く男とのロマンティック・コメディ。全米1位初登場を記録している。
2018年に日本でリメイク作品が公開された[2]。こちらも本項で説明する。
概要
舞台はハワイ。記憶障害で前日の出来事を全て忘れてしまう女性と、そんな彼女にアタックを続ける男性との恋の行方を描いたラブストーリー。
『ウェディング・シンガー』以来の再共演となるアダム・サンドラーとドリュー・バリモアのロマンティック・コメディ。
ストーリー
ハワイの水族館で獣医師として働くヘンリーは後腐れのない一夜の恋を楽しむプレイボーイ。
ある日カフェでルーシーという女性と出会い、意気投合するが、翌日会うと彼女はヘンリーのことをすっかり忘れていた。
実は彼女は交通事故の後遺症により、事故前日までの記憶は残っているが以後の記憶が全て一晩でリセットされてしまうという短期記憶喪失障害(前向性健忘)だった。
父と弟は彼女がその事に気づかないように、夜のうちに同じ新聞を準備し、彼女が壁に描いた絵を真っ白に消す作業を行い、彼女が事故にあった父親の誕生日での出来事を毎日同じように繰り返せるように努力していた。
ヘンリーは毎日、初対面から始め、愛を告白し続ける。二人は毎日恋に落ち、毎日ファースト・キスをする。ヘンリーにとっては23回目であろうが50回目であろうが、ルーシーにとってはファースト・キスなのである。
ある日ルーシーは車が車検切れだと指摘され、それに反論するために新聞を見て、日付が自分の記憶にあわないことに驚愕する。記憶のない彼女にとっては、常にその日は父親の誕生日なのである。この矛盾を父親に問いただすために、怒りながら帰宅するが、これらのことも父親にとっては何度も経験したことであり、すでに用意していた事故のファイルを見せ、真実を説明する。彼女にとって初めて聞いたことで、悲しみにくれるが、次の日になれば、また彼女にとっては同じ父親の誕生日の日曜日となる。
しかし、このままではルーシーの人生は失われたままであると考えたヘンリーは二人の出会いから現在までを描いたビデオを作成し、毎朝彼女に見せ、彼女の人生を取り戻す努力を開始する。また、そのビデオによって、この彼女にとって見知らぬ男であるヘンリーが彼女の恋人と理解するようになり、少しずつであるが、二人の仲は進展していくかに思われた。しかしヘンリーもまた、毎日ルーシーに恋をさせることに努力することに没頭するあまり、ヘンリー自身の人生の夢である海洋探索の夢をあきらめることにした。これを立ち聞きしてしまったルーシーは、自分が愛する人の重荷になると思い、別れを決意した。実は、ルーシーはヘンリーに黙って日記をかき、そこにビデオとおなじように自分の気持ちを寝る前に日記にかいて、それを記憶を失った翌朝に、よみなおすことにより、自分自身の記憶を再現する努力をおこなっていった。ビデオでは又聞きのような気が毎回してしまうというのが、理由だ。ルーシーはこのヘンリーとの想い出を綴った日記も全て処分してしまう事を決意した。このことは、つまり記憶から、ルーシーの人生からヘンリーを消すということになる。果たしてこの選択が紡ぐ未来とは……?
出演
- 翻訳:宮川桜子、演出:伊達康将、調整:三谷佳奈美、制作:東北新社
- ソフト版1はDVD・BDに、ソフト版2はDVDにのみ収録されている。
エピソード
- 本作は2004年2月に公開された。ロスが記憶障害のガールフレンドに、記憶をなくして以降のことを伝えるビデオを編集して見せる場面がある。その中で2003年のボストン・レッドソックスについて流し、ワールドシリーズ優勝シーンの後「冗談」とテロップが出る。この「冗談」が成立する背景にはアメリカ人の中に「レッドソックスはバンビーノの呪いで決してワールドシリーズ優勝はできない」という共通認識があったからである。
しかし本作が公開された2004年の秋にレッドソックスは実際にワールドシリーズで優勝している。
リメイク作品
『50回目のファーストキス』のタイトルで日本によるリメイクが行われ、2018年6月1日に公開された[2]。監督・脚本は福田雄一。主演は、山田孝之、長澤まさみで、2人の映画共演は2007年公開の『そのときは彼によろしく』以来11年ぶり。
キャスト (リメイク作品)
スタッフ (リメイク作品)
テレビ放送
脚注
外部リンク
英語版ウィキクォートに本記事に関連した引用句集があります。
リメイク作品