(35396) 1997 XF11

(35396) 1997 XF11
仮符号・別名 1997 XF11
分類 地球近傍小惑星(PHA)
軌道の種類 アポロ群
金星横断小惑星
地球横断小惑星
火星横断小惑星
軌道要素と性質
元期:J2000.0
軌道長半径 (a) 1.442657192(6) AU
近日点距離 (q) 0.74471154(4) AU
遠日点距離 (Q) 2.140602841(8) AU
離心率 (e) 0.483791751(3)
公転周期 (P) 632.911730(4) 日
(1.73 年)
平均軌道速度 0.568799697(3) 度/日
軌道傾斜角 (i) 004.097734(5) 度
近日点引数 (ω) 102.79652(2) 度
昇交点黄経 (Ω) 213.86204(2) 度
平均近点角 (M) 289.26643(1) 度
EMoid 106000 km
前回近日点通過 JED 2455691.94412(27)
(2011年5月10日)
次回近日点通過 JED 2456324.85585(2)
(2013年2月1日)
物理的性質
直径 1.54 km?
自転周期 3.259 時間
スペクトル分類 Xk
絶対等級 (H) 16.9
アルベド(反射能) 0.13(仮定)
発見
発見日 1997年12月6日
発見者 スペースウォッチ
発見方法 自動検出
他のカタログでの名称
35396
1997 XF11
Template (ノート 解説) ■Project

(35396) 1997 XF11とは、アポロ群に属する地球近傍小惑星の1つである。1997年12月6日スペースウォッチによって発見された。

軌道の性質

1997 XF11は、地球軌道との最小交差距離 (EMoid) が約10万6000kmしかない小惑星である。これは軌道の内側である。その一方で、絶対等級は16.9等級であり、直径はアルベドを0.13と仮定すると1.54kmにもなる天体であり、万一衝突すれば地球に影響を与える大きさである。このため、1997 XF11潜在的に危険な小惑星 (PHA) に分類されている。発見直前の1997年5月18日には、地球から2330万km (0.1555AU) の距離を通過していた。

近日点距離は金星軌道に接し、遠日点距離は小惑星帯に相当する軌道を持つ。

2028年の接近

1997 XF11の発見直後からしばらくは、2028年10月26日に、ほぼ確実に月軌道の80%以内に接近し、地球に衝突する可能性もありうると思われていた。1997 XF11が仮に衝突した場合、最も強力な核兵器であるツァーリ・ボンバの2000倍にも匹敵するエネルギーを放ち、世界的に悪影響を与えると考えられる。このくらいの大きさの小惑星の衝突は30万年に1回程度の割合で発生する。この事実は一般にも大きく報じられた。しかし、その後の計算によって、最短でも92万9000km (0.006207AU) までしか接近しないと考えられている。このとき1997 XF11は最大で視等級が8.2等級に達すると考えられている。また、少なくとも今後200年間は地球に影響はないと考えられている。しかし、頻繁に地球や金星に近づく軌道は、摂動によって軌道が変化しやすいことを示しており、長期的な予測は難しい。

その他

1997 XF11は先述の通り地球のほか、軌道傾斜角が4度とほとんど横道面に等しいことから、他の天体との衝突の可能性がある小惑星である。金星には頻繁に0.1AU以内に接近し、最も接近するのは2088年10月8日の134万km (0.008947AU) である。変わった対象に小惑星帯最大の小惑星パラスがあり、1997 XF11の遠日点距離はパラスの近日点距離とほぼ等しい。2000年6月12日には251万km (0.01675AU) まで接近した。

スペクトルによる分類ではXk型という、特殊な組成を持つ小惑星であると考えられている。また、自転周期は3.259時間である。

関連項目

出典


前の小惑星
(35395) 1997 XM10
小惑星
(35396) 1997 XF11
次の小惑星
(35397) 1997 YJ