鶴岡 賀雄(つるおか よしお、1952年(昭和27年)8月23日 - )は、日本の宗教学者・キリスト教神秘主義研究者。東京大学名誉教授。
経歴
- 出生から修学期
1952年生まれ[1]。東京大学文学部宗教学・宗教史学科で学び、1976年に卒業。在学中には柳川啓一ゼミにおいて「新新宗教運動」の調査に参加した。四方田犬彦『ハイスクール1968』では同窓生として登場している。卒業論文は「アンリ・ベルクソンの宗教論」。
東京大学大学院人文科学研究科宗教学・宗教史学専門課程に進学し、1979年に修士課程を修了。修士論文は「十字架の聖ヨハネ研究:その詩と神秘に就て」。1982年3月に博士課程を単位取得退学。
- 宗教研究者として
同1982年年4月、日本学術振興会奨励研究員に採用された。1983年3月よりフランスに研究留学。
1984年、東京大学文学部助手に採用され、宗教学・宗教史学科に所属した。1985年、工学院大学工学部専任講師として共通課程を受け持った。1987年に同助教授、1996年に同教授に昇格。1998年、東京大学大学院人文社会系研究科助教授に就任。2001年10月、学位論文『十字架のヨハネ研究』を東京大学に提出して文学博士の学位を取得[2]。2002年、東京大学大学院人文社会系研究科教授に昇格。2018年に東京大学を定年退任し、名誉教授となった。
所属学会
- 日本宗教学会(常務理事)
- 東西宗教交流学会(理事)
- 比較宗教思想研究会
- 新プラトン主義協会(理事)
- 中世哲学会
- 宗教哲学会(理事)
研究内容・業績
専門分野は宗教学で、宗教哲学、現代宗教思想。近代西欧(特にスペインとフランス)の神秘思想、神秘主義概念の形成と展開、現代宗教思想など幅広い研究領域を対象としている。とりわけ十字架のヨハネの研究、神秘主義概念史研究については、日本における第一人者とされる。
教え子に、佐々木中・大田俊寛らがいる。
- 関心分野
著作
著書
共編著
- 上 2010年[8]
- 下 2012[9]
- 『キリスト教と日本の深層』加藤信朗監修、田畑邦治ら共編、オリエンス宗教研究所 2012[10]
- 『世界宗教百科事典』共編著、丸善 2012[11]
訳書
論文
- 「十字架のヨハネにおける“スコラ学”と“神秘主義”」『中世思想研究』44号, 中世哲学会, 2002 NAID 110000256409
- 「小坂国継『西田哲学における身体の問題」へのレスポンス』『東西宗教研究』2号, 東西宗教交流学会, 2003
- 「解釈学としての宗教学 - 「宗教学」の定義を巡る試論」『宗教学における歴史的解釈と類型論・構造論的解釈の再検討』 2004
- 「ベルクソンの宗教哲学における神秘家の意義」『宗教研究』339号, 2004 NAID 110002826352)
- Universal Religions and Popular Religions, The Japan Mission Journal, Oriens Institute for Religious Research, vol.57, no.3
関連人物
外部リンク
脚注