『電撃!! ストラダ5』(でんげき ストラダファイブ)は、1974年4月5日から同年6月28日まで、毎週金曜日19:30 - 20:00にNETテレビ(現:テレビ朝日)系にて放送された特撮ヒーロー風アクションドラマ。全13話。
内容
国際的犯罪組織に対抗すべく、特殊能力を持つ5人の男女で編成された国際警察の秘密チームの活躍を描く。様々なメカニックやスーパーマシンなど、子供向けヒーロー番組の要素を取り入れたアクションドラマであり、“ストラダ5”とはこの秘密チームの名称である。
ストラダ5は、捜査時は私服だが、戦闘時は「ストラダアップ!」の叫びと共に、アタッシュケースに収まっている特殊強化服を着用、制式ヘルメットを被る[注 1]。主な武器はショットガン、火炎放射器、ナイフを内蔵した特殊警棒ストラダバトン。スナップノーズの回転式拳銃(6連発)、小型手榴弾である。また、甲虫形ペンダント通信機や小型発信機も携帯している。
放送開始まで
当初は『ワイルド7』の続編の構想から発展した非変身型アクションドラマで、日本テレビ系の火曜日19:00枠『ファイヤーマン』の後番組として企画され、当時の報道では日本テレビ系で1973年8月7日より放送予定と報じているが[2]、撮影の遅れなどによりNETテレビ系の金曜日19:30枠『ダイヤモンド・アイ』の後番組として、出演者のスケジュールなどから一時制作が休止となっていたため、全13話分の制作が放送開始前に行われた[3]。最終回では敵組織との決戦が描かれるものの、その敵組織を壊滅させるまでには至らない。1973年8月開始予定のテレビ放送が1974年4月に延期されたことで、撮影スケジュールに余裕が生じたスタッフの高村倉太郎は、キネコを用いたVTR合成やスキャニメイトなどの新技術を撮影現場に導入。前者は撮影に手間がかかるアクションシーンの一部で、後者はオープニングなどで使用されることになった[4]。
「ストラダ」というネーミングの由来は不明。「ストラーダ (strada) 」はイタリア語で「道路」のことだが、ワッペンに見られる5つ星から「ステラ・ディ(stella di)5」とも解しうる。
コスチュームや一部のメカのデザインは、『ダイヤモンド・アイ』も手がけた岡迫亘弘が担当した。
主な登場人物
- 堀田 貫介 / ペガサス(ストラダ1)
- 演:岡崎徹
- ストラダ5の一員で射撃の名手。普段はカーレーサーをしている血気盛んな若者。刑事だった父親をビッグノヴァに殺害され、その復讐に燃えている。父の殉職時に一緒にいたオリオンをライバル視しているものの、私情は私情、任務は任務と気持ちの切り替えが早い。
- 殿村 幻次郎 / オリオン(ストラダ2)
- 演:地井武男
- ストラダ5の副司令官的存在で、変装が得意。元刑事。普段は病院に勤務。ペガサスの父が殺された時のパートナー。
- 竹中 一念 / アポロ(ストラダ3)
- 演:剛達人
- ストラダ5の一員で、怪力と推理力が自慢のユーモラスな男。普段は寺の僧侶。ストラダ5として敵と戦う時は、特殊な数珠を武器にしている。
- 宝木 正 / ルナ(ストラダ4)
- 演:小野進也
- ストラダ5のメカニック担当。普段もその腕を活かして自動車整備工。爆弾の処理、暗号の解読といった専門的な作業もお手のもの。
- 星 カオリ / アンドロメダ(ストラダ5)
- 演:山科ゆり
- OPでは「アンドロメガ」と表記されている。
- ストラダ5の紅一点。生まれながらにテレパシー能力を持ち、未来を予知することができる。普段はファッションモデル。隊員服は第7話まではノースリーブだったが、第8話以降は袖が入った。
- 高村 輝次郎 / ジュピター
- 演:宍戸錠
- ストラダ5の司令官。隊員たちからはチーフと呼ばれている。本部から指令が入った時、アンドロメダが事件を予知した時などに通信機でメンバーを招集。時には自ら現場に赴くこともある。なお第7話は未登場。
- ミスターアスモディ
- 演:早川五郎(声:飯塚昭三)
- 世界征服を企むビッグノヴァの首領。不気味な覆面を被っている。幹部たちを「東京ナンバー○(番号)」と呼んでおり、失敗した者は必ず処刑する。
主なメカニック
- フライングペガサス
- ペガサスが使用する、青色の2ドアクーペ。ベース車両はホンダ・S600の改造車「グリフォン」[注 2]。
- トライシャーク
- バギーカー。ベース車両は不明。
- デザインを担当した岡迫亘弘は、デザインにあたって既存車を参考にしておらず、造形はデザイン通りのものであるという。
- レッドフォックス
- ジープタイプの四輪駆動車。ベース車両は初代スズキ・ジムニー。
- レディバード
- 白い2ドアハードトップ。ベース車両は日産・スカイライン(ケンメリ)。
- ヘッドストロング
- ジュピターが運用する、大型指令バス。馬運車を改造したもの。
主題歌
- 「電撃!! ストラダ5」
- 作詞 - 伊東恒久 / 作曲・編曲 - 北原じゅん / 歌 - チャーリー・チェイ、ヤング・フレッシュ
- 「5人のチャレンジャー」
- 作詞 - 伊東恒久 / 作曲・編曲 - 北原じゅん / 歌 - チャーリー・チェイ、ヤング・フレッシュ
- 本作品にエンディング曲はなく、クレジット上の表記。
- OPには「電撃!! ストラダ5」が流れる。
スタッフ
放映リスト
放送局
| この節の 加筆が望まれています。 (2019年4月) |
漫画
小学館の学習雑誌に連載
- 小学二年生 1974年5月号 - 8月号 かたおか徹治
- 小学三年生 1974年6月号 - 9月号 かたおか徹治
映像ソフト
- 2002年に初のソフト化となる『電撃!! ストラダ5 プレミアムDVD-BOX』が完全予約限定で日活から発売された[21]。
- 2007年(エムスリイエンタテインメントより)と2009年(エイベックス・マーケティングより)にも、それぞれ別個にDVD-BOXが発売されている[22]
- 2017年10月27日に、ベストフィールドより「北原じゅん先生追悼企画 第25集 電撃!!ストラダ5 Blu-ray」として、全13話分を収録した2枚組のブルーレイが発売されている。
脚注
注釈
- ^ このシーケンスは一瞬で行われ、変身しているように見え、変身ブームからの影響とされる[1]。
- ^ S600の車台にコーチビルダー「カロッツェリアワタナベ」が製作したクーペボディを架装したもの。もともとモービル石油のキャンペーンカーとして使用されたため、本作品でもモービルのステッカーが貼られている。
出典
- ^ 『全怪獣怪人』 下巻、勁文社、1990年11月30日、151頁。ISBN 4-7669-1209-8。C0676。
- ^ 『福島民友』1973年7月9日付夕刊、2面。
- ^ 特撮全史 2016, p. 65, 「電撃!! ストラダ5」
- ^ 『電撃!! ストラダ5 プレミアムDVD-BOX』(日活 DVN-1002)解説書より
- ^ 北海道新聞 1974年6月テレビ欄。
- ^ 『朝日新聞・北海道版』1976年4月5日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『秋田魁新報』1974年10月2日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『河北新報』1974年4月12日 - 7月12日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『河北新報』1974年4月10日 - 7月3日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『福島民報』1974年4月10日 - 7月3日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『福島民報』1974年6月7日 - 6月21日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『信濃毎日新聞』1974年6月テレビ欄。
- ^ 『静岡新聞』1974年6月テレビ欄。
- ^ 『中日新聞』1974年6月テレビ欄。
- ^ 『山陰中央新報』1974年6月テレビ欄。
- ^ a b c 『山陽新聞』1974年6月テレビ欄。
- ^ 『熊本日日新聞』1974年6月テレビ欄。
- ^ 『熊本日日新聞』1974年8月5日付朝刊テレビ欄。
- ^ 『沖縄タイムス』1974年11月テレビ欄。
- ^ 「DVD & VIDEO Selection COLOR」『宇宙船』Vol.100(2002年5月号)、朝日ソノラマ、2002年5月1日、40頁、雑誌コード:01843-05。
- ^ どちらも全3巻で、1巻ずつ単独でのレンタルもあり。
参考文献
NET系 金曜19時台後半 |
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