西宮悠介
西宮 悠介(にしみや ゆうすけ、1991年5月1日 - )は、茨城県土浦市出身[1]の元プロ野球選手(投手)。左投左打。 経歴プロ入り前小学校3年の時に荒川沖サニーズで野球を始めると、土浦市立土浦第三中学校時代は土浦シニアに在籍[2]。佐野日本大学高等学校への進学後[1]は、1年秋からのベンチ入りを経て、2年秋からダブルエースの1人として活躍した[2]。3年夏[3]の選手権栃木大会では、栃木県立鹿沼商工高等学校戦との準々決勝でダブルエースによる完封リレーを達成。救援で登板した西宮は、キレのあるスライダーとストレートで、鹿沼商工打線を寄せ付けなかった[4]。しかし、栃木県立宇都宮工業高等学校との準決勝に敗れ[5]、在学中には春夏とも甲子園球場の全国大会に出場できなかった[6]。 横浜商科大学への進学後は、1年春から神奈川大学野球のリーグ戦に登板。3勝3敗ながら、防御率1.86という好成績[7]で、フレッシュマン賞を受賞した[1]。2年の春季リーグ戦では、2勝0敗、防御率0.92[7]で、チームのリーグ優勝と第60回全日本大学野球選手権記念大会進出に貢献[8]。秋季リーグ戦では、30イニング連続無失点を記録した[9]。3年時の2012年には、3月10日開催の東日本大震災復興支援ベースボールマッチに大学選抜チームの一員として登板した[10]。チームが秋季リーグ2位で出場した第8回関東地区大学野球選手権大会[11]では、白鷗大学戦での勝利に貢献した[12][11]。 大学4年時の2013年には、3月4日に横浜DeNAベイスターズ (ファーム)との練習試合へ登板すると、3回を無失点に抑えた[13]。春季リーグ戦では、神奈川大学戦で完投(自責点0)[14]、神奈川工科大学戦で完封[15]するなど、3勝0敗でベストナインに選出[7]。秋季リーグでは、前年に続いてリーグ2位で関東地区大学野球選手権大会に進出した[16]。リーグ戦では、同期の左投手である岩貞祐太と競い合いながら、通算で20勝11敗という成績を残した[7]。 2013年のNPBドラフト会議で、東北楽天ゴールデンイーグルスから5巡目で指名[17]。契約金4,000万円、年俸1,000万円(金額は推定)という条件で入団した[18]。背番号は38[19]。この会議では、岩貞も阪神タイガースから1巡目指名を経て入団している。 プロ入り後2014年には、(投手8人を含む)同期入団の新人9選手でただ1人、レギュラーシーズンの開幕から一軍に帯同した[20]。3月30日に、埼玉西武ライオンズとの開幕カード第3戦(西武ドーム)で、救援投手として公式戦デビュー。4月22日の同カード(楽天Koboスタジアム宮城)では、延長12回表に登板すると、アンドリュー・ジョーンズのサヨナラ本塁打によって公式戦初勝利を記録した[21]。一軍公式戦全体では、福山博之に次ぐチーム2位の46試合に登板し、3勝0敗2ホールド、防御率3.17を記録するなど中継ぎで活躍した。 2015年には、前年に続いて開幕一軍入りを果たしたが、公式戦では登板のたびに四球を出すなど制球難を露呈。一軍公式戦での登板は13試合どまりで、1勝1敗2ホールドを記録しながら、通算の与四死球数(13)が投球イニング数(11回2/3)を上回った。 2016年には、5月17日に出場選手登録を果たすと、一軍公式戦29試合に登板。3勝を挙げたほか、奪三振数が投球イニング数を上回った。防御率も8月初旬までは2点台中盤だったが、以降の登板試合で失点を重ねたため、シーズン終了の時点で4.44にまで上昇した。 2017年には、シーズン初の出場選手登録が9月にまで持ち越された。一軍公式戦への登板も8試合と前年から大幅に減少したものの、9月20日の対オリックス・バファローズ戦(Koboパーク宮城)で1回を投げて3点を失っただけで、残りの7試合をすべて無失点で凌いだ。 2018年には、前年に続いてシーズンの大半を二軍で過ごし、一軍公式戦での登板数が入団後最少の7試合にとどまった。 2019年には、4月25日にシーズン初の出場選手登録。令和時代の初日および、自身の28歳の誕生日(5月1日)の対福岡ソフトバンクホークス戦(福岡ヤフオク!ドーム)[22]など、一軍公式戦14試合の登板で1勝と1ホールドを挙げた。レギュラーシーズン終了後の10月18日に球団から戦力外通告を受けたが[23]、NPB他球団での現役続行を希望し、11月12日に12球団合同トライアウト(大阪シティ信金スタジアム)へ参加。対戦した3人の打者のうち、亀澤恭平に死球を出しながらも残り2人を凡退させた[24]が、11月22日に球団を通じて現役引退を発表した[25]。球団では11月24日のファン感謝祭(楽天生命パーク)で引退セレモニーを開催した[26]。 現役引退後2020年シーズンからは、楽天球団のチーム運営部に所属しながら、打撃投手を務める[27]。 選手としての特徴・人物リリースの瞬間に頭を大きく振って投げる独特な投球フォームが特徴[28]。スリークォーターから最速148㎞/hのストレート[29]、高校時代から切れ味の鋭さが高く評価されていたスライダー[29]、右打者の外へ逃げるスプリット[9]などを投げ分ける。スプリットについては、大学2年時にスライダーを狙い打たれるシーンが増えたことから、『ダイヤのA』を読みながら習得したという[2]。 ふてぶてしさを感じさせるマウンドさばきも評価されていた[2]。 お笑いコンビ・次長課長の河本準一と顔が似ており、同僚の小山伸一郎から河本の持ちギャグにちなんだ「タンメン」という愛称をつけられるなど[30][31]、チームではいじられ役だった[32]。 詳細情報年度別投手成績
年度別守備成績
記録
背番号
登場曲
脚注
関連項目外部リンク
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