田中 純(たなか じゅん、1960年2月27日 - )は、日本の思想史学者、東京大学教授を務めた。専門は思想史、表象文化論。
経歴
宮城県仙台市生まれ。1985年東京大学教養学部教養学科ドイツ分科卒業、国際交流基金勤務。
1988年東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻修士課程入学、1991年同博士課程入学。1992 - 93年に、ドイツ学術交流会奨学生としてドイツ・ケルン大学に留学。
1993年東京大学教養学部助手、1994年専任講師、1995年助教授、1996年大学院総合文化研究科助教授、 2000年大学院情報学環助教授、2003年大学院総合文化研究科助教授、2007年同准教授、2009年11月から同教授。2024年3月で東京大学を定年退任。
2001年『ミース・ファン・デル・ローエの戦場』で東京大学より博士(学術)の学位取得、2002年『アビ・ヴァールブルク記憶の迷宮』でサントリー学芸賞受賞。
2008年『都市の詩学』で芸術選奨新人賞受賞。2009年『政治の美学』で毎日出版文化賞受賞。2010年ドイツ政府よりフィリップ・フランツ・フォン・ジーボルト賞を授与される。
妻の父は林道義で2世帯住宅で同居している[要出典]。2009年度には読売新聞で書評委員をした[要出典]。教え子に平倉圭がいる[要出典]。
著作
単著
- 『残像のなかの建築——モダニズムの<終わり>に』(未來社、1995年、新版2007年)
- 『都市表象分析Ⅰ』(INAX出版、2000年)
- 『ミース・ファン・デル・ローエの戦場——その時代と建築をめぐって』(彰国社、2000年)
- 『アビ・ヴァールブルク——記憶の迷宮』(青土社、2001年、新版2011年)
- 『死者たちの都市へ』(青土社、2004年)
- 『都市の詩学——場所の記憶と徴候』(東京大学出版会、2007年)
- 『政治の美学——権力と表象』(東京大学出版会、2008年)
- 『イメージの自然史——天使から貝殻まで』(羽鳥書店、2010年)
- 『建築のエロティシズム——世紀転換期ウィーンにおける装飾の運命』(平凡社新書、2011年)
- 『冥府の建築家——ジルベール・クラヴェル伝』(みすず書房、2012年)
- 『過去に触れる——歴史経験・写真・サスペンス』(羽鳥書店、2016年)
- 『歴史の地震計―アビ・ヴァールブルク『ムネモシュネ・アトラス』論』(東京大学出版会、2017年)
- 『デヴィッド・ボウイ——無(ナシング)を歌った男』(岩波書店、2021年)
- 『イメージの記憶(かげ)―危機のしるし』(東京大学出版会、2022年)
編著・共著
- 『磯崎新の革命遊戯』(TOTO出版、1996年)
- 『村山知義とクルト・シュヴィッタース』 マルク・ダシー、塚原史・白川昌生・松浦寿夫共著(水声社、2005年)
- 『イメージ学の現在 ヴァールブルクから神経系イメージ学へ』 坂本泰宏・竹峰義和共編(東京大学出版会、2019年)
- 『「かげ」の芸術家 ゲルハルト・リヒターの生政治的アート』(ワコウ・ワークス・オブ・アート、2022年)、図録解説
- 『徹底討議:二〇世紀の思想・文学・芸術』 沼野充義・松浦寿輝と(講談社、2024年3月)
翻訳
参考
外部リンク